第9回アラブ王冠

第9回岩手県知事杯アラブ王冠[重賞]  アラ・オープン ダ2000m
  9月 7日(日)  水沢競馬場  10R 右回り  10頭  不良馬場
賞金  1着1500万円  2着450万円  3着255万円  4着195万円  5着150万円

□結果

着枠馬  馬名                騎手      馬体重   タイム  着差   単勝票  複勝票
189 ナスノセイコウ   小嶋久輝 475(+5)  2.09.9           210     210
278 カサイオーカン   三野宮通 503(+1)  2.10.0  1/2     6447    1678
355 ミスハクギン    渡辺正彦 464(-9)  2.10.2  1        232     180
411 グランドカイザー  小林俊彦 448(+2)  2.10.9  4       1882    1072
577 ミヤシロナドラオー 佐藤雅彦 473(-6)  2.11.2  1.1/2    502     364
666 トウホクシルバー  草地保隆 455(+7)  2.11.2  鼻       245     238
722 エルデンライデン  菅原勲  462(-4)  2.12.3  6       3059    1367
833 ランドアポロ    晴山幹也 535(±0) 2.12.5  1        307     229
9810 シリウスファイター 畠山信一 460(+2)  2.15.5  大差      31     120
1044 センターキング   菊池武  482(+2)  2.15.5  鼻        75     107

□払い戻し

 単勝     9  4570円
 複勝     9   490円
        8   130円
        5   560円
 連勝複式 7−8  1790円

□コメント

 アラブ最高賞金レースのアラブ王冠はあいにくの雨模様。公園内で予定されていた
「ビーロボカブタック」ショーは場所を変更して旧スタンド2階南側で行われた。白
熱するアラブ王道路線は春の金蹄賞、そして今回のアラブ王冠、さらに11月のアラ
ブ大賞典から1月の紫桐杯へと続く。年度代表馬の座を得る為にも各馬ここは是非と
も手に入れたいタイトル。ナスノセイコウを除く9頭が重賞ウイナーという超豪華メ
ンバー。前年の全日本チャンプ・カサイオーカンが1番人気、今年の東北チャンプで
一昨年のこのレースの覇者エルデンライデンが2番人気、前年の全日本アラブ大賞典
2着馬グランドカイザーが3番人気となった。

 2コーナー過ぎからのスタート。好スタートのセンターキング、ミスハクギンがま
ず飛び出すが、晴山幹也ランドアポロが内から交わして先頭に立つ。ランドアポロ、
センターキング、シリウスファイター、ミスハクギンの隊列で最初の3、4コーナー
を回る。最初のスタンド前、先頭はランドアポロ、これに絡むようにセンターキング
とシリウスファイター。少し離れた4番手にミスハクギンとカサイオーカン。6番手
エルデンライデン。直後にミヤシロナドラオー。後方2番手にいたナスノセイコウが
早くも動いて後方3番手。少し離れてトウホクシルバー。ポツンと離れたしんがりか
らグランドカイザーといった態勢。ランドアポロ、センターキング、シリウスファイ
ターの順で向正面へ。ミスハクギンがこの辺りで3番手進出。馬群がみるみる縮まり
先行勢の勢いが無くなり、3コーナーでミスハクギンが単騎先頭に立つ。これをカサ
イオーカンとナスノセイコウが馬体を併せて追う形。ミスハクギン先頭のまま4コー
ナーを回る。4番手以降とは差が大きい。直線の勝負は内でミスハクギンが懸命に粘
るが、並んで追う中カサイオーカンと外ナスノセイコウがこれを交わし、最後ナスノ
セイコウが1/2馬身抜け出した。

 ナスノセイコウも晴れて重賞ウイナーの仲間入り。このところ他地区からの移籍組
に天下を取られていたようなところもあったが、地元生え抜き馬の嬉しい勝利である。
夏場は少しバテ気味だったのか、今一つのレースが続き人気を落としていたが、減っ
ていた馬体も元に戻っていたのも勝因だろう。斬れる脚というよりいい脚を長く使う
タイプで水沢の馬場も合う。今回は少し展開が味方した感じがしない訳ではないが、
昨年春はまだC級にいた馬が遂に岩手アラブの頂点に立った。

 1番人気カサイオーカンも惜しいレースだったが最後は決め手の差か。3着ミスハ
クギンのレース振りも良かった。3コーナー辺りの手応えではそのまま押し切るかと
思われたがこちらも惜しいところで大漁を逃がした感じ。2番人気エルデンライデン
は不得手の不良馬場ということもあったが、それ以上に覇気の無さが気になった。グ
ランドカイザーは元々盛岡の方が走るタイプで水沢2000mは厳しい感じがしたが、
それ以前に離れた最後方待機は作戦を誤った感も。

□勝ち馬のプロフィール

 馬名    ナスノセイコウ
 性齢    牡6
 毛色    鹿毛
 父     キタジマオー
 母     ナスノトウザイ
 母の父   キタノトウザイ
 騎手    小嶋久輝
 厩舎    水沢・小野寺三男
 馬主    高橋清孝氏
 通算成績  32戦11勝、2着9回、3着3回
 主な勝ち鞍 特別:96年度風鈴賞    新盛岡ダ1800
       重賞:97年度アラブ王冠  水沢・ダ2000