ハープの基礎練習2

ハープの基礎練習1に引き続き「ブルースハープ」基本テクニックを紹介します。
できるだけ自分の言葉で綴りたいので、一般の教本と異なる場合があります。
というわけで、ここに紹介する事項はあくまで僕の経験からなるもので、教本や他のサイト等もそれぞれ参考にしながら、自分のスタイルを創っていってください。


□タングブロック
・タングブロック奏法

もう一つの単音の出し方です。まずは2・3・4番をくわえ、【図1】のように2・3番を舌でふさいで4番のみ音を出します。慣れてきたら色んな穴でトライしましょう。
タングブロックのメリットは、出す音が太く大きくなることの他に、以下に挙げる様々なテクニックに応用できることです。

・ベース奏法
これは、複音ハーモニカをやっている方によく見られるテクニックです。
【図2】の様にタングブロックでメロディーを吹きながらタイミングよく舌を外して、バッバッ…と伴奏を入れてやると、あたかも二重奏のように聴こえます。
次項のアタック奏法とともに日本の民謡・歌謡はもとより、ブルースなどでもよく使われる技法ですので、マスターしておいて損はありません。
 
・アタック奏法
ベース奏法と順番が逆になります。つまり、いくつかの音を一度に吹いたあと、舌で穴を押さえ単音を出してやります。
いきなりバッ!と迫力満点で始まるところから、アタック奏法といいます。

・オクターブ奏法
今までの応用ですが、【図3】の様に1〜4番穴を加えて真ん中を舌で押さえ、1・4番のみ吹いてみてください。すると1オクターブ目のドと2オクターブ目のドが同時に出て、まるでアコーディオンのような重厚な音色になります。

吹音は、ドミソ(トニックコード)の繰り返しで、オクターブ奏法で奏でると全ての穴で美しいが音色が得られます。
吸音は、正しい意味でのオクターブが得られるのは1・4番、3・6番の2か所に限られていますが、その他の穴の組み合わせについても「オクターブ奏法」といいます。


□ビブラート
・ハンドビブラート
・スロートビブラート
・トレモロ(トリル)


・スロートビブラート


□ベンド
普通に吹いていると半音階というものがハープにはありません。
音を下げたり上げたりしないと吹けないフレーズも出てくると思います。
そこでベンディングという技法を使って音を下げたり上げたりしながら半音階を作っていきます。
ふ〜みん流に解説していきますが、口や舌の形、息の強さなども十人十色、全員に当てはまるわけではないと思います。
あくまで“参考”にして、自分なりにある程度模索していった方がいいと思います。
ベンドで出せる音階は図1の通りです。

・ドローベンド
最もよく使われるベンディング方法です。
1〜6番穴の吸音で行います。
1・4・6番穴は半音、2番穴は〜1音、3番穴は〜1.5音まで下げられます。
5番穴に付きましては半音までも下がりませんので、下記に挙げる
フェイクという技法などで使用します。
イメージとしては舌を引き、下顎部に空間をつくって音をしたに落としてやる感じです。
大まかな吹き方としましては下の図2をご覧ください。

  
              【図2】ドローベンド図説

・ブローベンド
今度は吐く息でのベンディング方法です。
7〜10番穴の吹音で行います。
これは舌を斜め上にして音をハープのマウスピースに向かって落とし込むイメージです。
注意することは舌先を上に向けないこと
。舌先は音がマウスピースに向かいやすいよう、前方を向く感じがいいと思います。
つまり舌の腹を上に持ち上げる感じです。10番や高いキーのブローベンドは音が出にくいですが、他のブローベンドよりも舌を前方に突き出す感じでポイントを探ってください。

  

              【図3】ブローベンド図説

・オーバーブロー&オーバードローベンド
オーバーブロー&オーバードローベンドは今までのベンドとは反対に音を半音上げる難易度の高い技です。
はっきりいいまして、僕自身実用の域に達していません。
だから、こういうのもあるんだなと言う感じで流して見てやって下さい。

              【図4】オーバーブローベンド図説

オーバードローにつきましては、僕自身まだ成功した試しがありません(というかやったことがない)ので書きません!悪しからず…。

オーバーブロー、オーバードローは難易度が高い上にハープのリードに負担をかけやすい技です。
スズキのOver Driveという特殊なハープを使用しての練習をおすすめします。

・フェイク


□ポジションプレイ

・ファーストポジション
ファーストポジション、またはストレート奏法とも言い、一番基本的な奏法です。
例えばCの曲をCのキーで演奏する場合はこれにあたります。
メジャー調(長調)での演奏に向いています。

・セカンドポジション
セカンドポジションはまたの名をクロスポジションともいい、ブルースを始めジャズやロックなどあらゆる曲で使われいます。
特色としては少し憂いのあるいわゆるブルーノートが得られ易いことです。
ギターで言うところのメジャーセブンス系の音色に当たります。(多分←ギター弾けないもんで…)
マイナーセブンス系はどうなんだろう??って解説ページで質問してるし。(笑)
ルートとなるキーの完全4度上のキーで演奏します。
例えばCの曲をFのキーで演奏する場合はこれにあたります。

・サードポジション
サードポジションはマイナー調(短調)での演奏に向いています。
ルートとなるキーの1音(半音2つ)下のキーで演奏します。
覚え方として、セカンドポジションのセカンドポジション、つまりセカンドポジションの更に完全4度上と覚えるとややこしくなくて良いでしょう。(えっ?ややこしい!?)
例えばCの曲をB♭のキーで演奏する場合はこれにあたります。
また、トンボのマイナーボーイなどマイナーチューニングのハープも出ていますので、そちらを使ってみるのも手かと思います。

・他にもフォースポジション、フィフスポジション…と色んな奏法がありますが、ほとんどは上記の3奏法で演奏できると思います。

・ポジション早見表