◆七つの大罪

怠惰、嫉妬、大食、貪欲、色欲、激怒、傲慢

◆七つの秘境(セブンスヘブン)に関する設定資料

箱舟の古墳:魔王のミイラが眠る箱舟型の巨大な墓
巨人の樹:巨人の三つの指輪が枝に守られた大樹
地上絵の迷宮:原住民の集落。街路が炎の民の言霊の形をした地上絵
四つの聖杯の神殿:四大聖者が聖杯を守る最後の教会
最果ての孤島:かつて人が生まれ守られていた約束の地
空中都市:空を竜から守るために天使が住む空中都市
海底巌窟の密林:かつて竜が居城とした天高くそびえる巌窟塔が島ごと沈められ海底洞窟に

【箱舟の古墳】

不死を求める「貧欲」な魔王の転生の祭壇。
かつて智に優れ、死と暴力と魔力によって魔物を支配したオーガ。
ネクロマンシーの秘法により究極の肉体を作り上げることに成功した王は、
魂さえも永遠にこの肉体に繋ぎとめる方法として、転生の術を実行する。
神の使いに大陸ごと沈められても滅びぬように、
巨大な箱舟を作り、そこを肉体の安置場所とした。
しかしながら、星を巡る転生の秘術を抜けて、
王の肉体にたどり着くことは、
王自身も、その子孫も民も出来ず、
やがて秘術の研究にかまけた王国は衰退していった。

【巨人の樹】

巨人の冬眠前の「大食」と凍てついた雲により枯れた世界樹。
かつてエルフ族は彼らの神である巨人と共に暮らしていた。
赤白緑の王の指輪を守る巨人は巨大な大樹の中に住んでいた。
三つのエレメントの力により大樹は無限の生を得ていた。
火はエネルギーを生み、緑は葉をうるわせ、白は実をはぐくむ。
しかし凍てついた暗闇の雲が世界を包みだすと、
巨人は大樹の実を全て食べつくしてしまい、ついに長い冬眠に入った。
エルフの民は大樹を捨て、大森林の木々の下、寒さを避けてひっそりと暮らしている。
枯れ果てた大樹はかろうじて無数の枝のどこかに、
指輪を埋め込んで隠し、生を保っている。

【地上絵の迷宮】

怒りと内紛の絶えぬ炎の民ドワーフは「激怒」の神火を争いに利用した。
言霊を模した迷路のような外壁内に炎の洪水が襲い、
残るはただの地上絵となった。
生き残った民は都と武器を捨て、
この地で地上絵を守り、過去の過ちを伝承する遊牧民となった。

【四つの聖杯の神殿】

自然を司る守護者として大地を支配していた精霊の一族。
かつて神の使者と交信する場として存在した真の意味での教会は、
彼らが建造したもので、人が造ったそれとは遥かに意味合いが異なる。
しかしもはや、真の教会はこの四つの聖杯神殿しか残っていない。
やがて人間が大地を覆うと、教会は人間のものとして扱われ、
精霊はその存在を隠し、やがてそれを知るものはいなくなった。
精霊の末裔は人間の振りをし、四大聖者として四つの聖杯神殿を守ってきた。
だが聖杯神殿でも神の使者の啓示が訪れなくなり、
永く暗闇の雲が地上を寒冷で覆う中、
勇者が現れるという予言だけを残して、天使は完全に消えた。
四大聖者はそれぞれに絶望し、時が流れるにつれ、
やがてただいるだけの「怠惰」な子孫が残った。
人々の願いをかなえ、勇者に力を与える聖杯の効力を、
覚えているものはほとんどいない。

【最果て孤島】

かつて「色欲」から神を殺し、女を独占しようとした
最初の人間・始まりの罪人の生まれた地。
その罪を償わず、自殺した彼に代わり、
女とその子孫は、神の肉体を集め終えるまで、
楽園は潮の流れに流され、その所在地をあらわにしないという。

【空中都市】

かつて万物の頂点に君臨し、神を脅かす存在となった竜は、
空の覇権を巡って神と対立した。
神は空を守るものとして天使を創り、
世界を見渡せる丘のさらに上に、巨大な空中城砦都市を建造させた。
竜の一族を打ち倒し、神の遺言により人とその子孫を守護する役目についた天使は、
欲にまみれ、それでも神に愛される人間を長い年月見るうちに「嫉妬」し、狂った。
それでも堕天使たちは、神の命を破れないよう造られているため、
直接人間を殺すことは出来ない。
凍てついた暗闇の雲で世界を覆い、人間たちを根絶やしにしようとしている。

【海底巌窟の密林】

永遠に近い寿命と底なしの魔力、巨大な肉体を持つ竜は、
神をもてこずらせる「傲慢」な猛獣であった。
長い年月を生き知恵をも蓄えた彼らは、
山の上に山を積み上げ、巌窟塔と呼ばれる山の要塞を築いた。
下級のリザードやワイバーンを地表の密林に住まわせ、
一族の長は巌窟塔の頂上で、空の覇権を狙った。
しかし神が創った天使たちの捨て身の攻撃により、
巌窟塔は崩され、密林一帯とともに切り離され、海に沈められた。
しかし天使たちは圧倒的な生命力を持つ竜を殺しきることは出来なかった。
海底の巌窟から地底世界へ行くと、
そこには翼が傷つき動けない竜の眠る黄金郷と、
広大な密林が広がっているという。
その地は海底のマグマと高圧ガスにより、とても人間は近づけない

◆七つの大罪と秘境に関する設定資料

「怠惰」の地―『四つの聖杯の神殿』

最後の教会と呼ばれる、四大聖者の治める神殿。
人の造りし教会は数多くあれ、聖杯神殿は人が生まれる前より、
この地に存在していたとされる。
しかし、何故、最後の教会と呼ばれているのか、聖杯とはなにか、
その意味を知るものは、もはやいない。
今では訪れる者もいなく、荒れ果てた神殿に、
四人の聖者がただ「怠惰」に住んでいるだけとなっている。

「嫉妬」の地―『空中都市』

山脈の半ばに広大な高原の広がる地
大陸一帯を見渡せる小高き丘の上に、巨大な山岳を利用した、
岩石の城砦都市が聳え立つ。
雲に覆われ、探検者を濃霧に包み、煙に巻くこの地は、
かつて天使が大空を守護した地とされ、
現在は、人間への「嫉妬」に狂った邪悪なる者が、
凍てついた「暗闇の雲」を巻き起こす居城とされている。

「大食」の地―『巨神樹』

凍てついた風に震えながら、ひっそりと森の民が暮らす大森林。
迷いの森とも呼ばれる広大なこの地の中心に、
山よりも大きな大樹がある。
その昔、赤白緑の王の指輪を持つ巨人が、
この大樹に住んでいたと言われているが、
「暗闇の雲」が世界を包んで以降、
「大食」な何者かが樹の実を食い尽くしてしまったという。
今では巨人の行方も、指輪の行方も知られておらず、
大木は枯れ果てているという。

「貧欲」の地―『箱舟古墳』


熱射と砂の地、砂漠。
かつて存在していた砂漠の民は智と美貌に優れ、
屍術の力と奴隷制度で、絶対王政をしいていた。
代々の王は同じ名を持ち、
その墓は転生の秘術を用いる祭壇の設けられた、
隠し地底墓所として秘匿され建造されたという。
しかし『箱舟の古墳』だけは、「貧欲」な時の王が、
禁呪を使い永遠の生を完成する野望のために、
建造した巨大な箱舟の要塞で、
いまでこそ砂の中に埋まり、姿を見ることは出来ないが、
神のいかずちで大陸ごと沈められても、無事なように造られた。

「色欲」の地―『流れる孤島』

始まりの地、楽園と称される
最初の人間「始まりの罪人」の生まれた地
「色欲」から神殺しの罪を犯した「始まりの罪人」の子孫は、
その罪を償うまで楽園に帰ることを許されない
楽園は潮の流れに流され、その所在地をあらわにしない。

「激怒」の地―『地上絵の迷宮』

かつて炎の民は堀と外壁で地上絵を描いた巨大城壁都市を造った。
しかし怒りと内紛の絶えぬ彼らは、
「激怒」の神火を争いに利用。草原を支配しようとした。
しかし扱いきれず都市は浄化の炎に包まれる。
迷路のような都市の外壁により、都市内は炎の洪水に満たされ、
残るはただの地上絵となった。
生き残った彼らは武器と都を捨て、伝承と遊牧の流浪の民となる。

「傲慢」の地―『海底巌窟』

その昔、空の覇権を争い天使に敗れた「傲慢」な竜は、
山の上に山を積み上げた巌窟塔という要塞ごと海底に沈められた。
しかし竜は飛ぶ力を失いながらも生きている。
海底巌窟の深部、地下世界には海底マグマと高圧ガスにより、
熱帯へと変わった広大な密林が広がり、竜族の地となっている。