hyde,on Vocal

こんなにも好きになったのは初めてかも知れない。
声もルックスも大好き。欠点でさえも愛しく思えてしまう。


そもそも初めて見たときから綺麗なオニイサンだと思った。
女の人なのかと思うほど。純粋な日本人だということも信じられなかった。

男らしく鋭利な眉とは対照にタレ目気味な大きな瞳。
瞳を象徴するかのようにあまり主張のない鼻と口角の上がった口元。
なんだか少女マンガに出てきそうな人だ。
hyde氏の顔は濃いように見えるけど、パーツ自体はこれといった特徴がない。
バランス、なんですよね。全体のバランスが崩れたらとんでもないことになる。


普段はなんだかふわふわしてる。言ってしまえば存在感がない。
低めの声でスロウに話す。ゆったりとしたそのリズムが好きで。
無意識で可愛いことをするから、身が持たない。
天然なものだから憎めない。仕草一つで心を奪われてしまう。

一度ステージに立てば、別人。
その場にいるだけで他者を圧倒する存在感。そのオーラは息をのむほど。
彼の声が発せられるたび、曲が表情を持ち、息づいていく。
独特の粘り気と湿気、掠れそうなのにどこまでも伸びていく声。
天性のボーカリスト、そんな言葉が似合う。

驚いた話がある。
2003年のROCK IN JAPAN FESTIVALに出演したときのこと。
hyde氏の声は7.5km先まで届いていたそうだ。
それもリハーサル段階で。
彼の喉の強靱さと計り知れなさに、びっくりした。
思えば、ドームという大きな会場でもhyde氏の声はブレずに聞こえてきた。
L'Arc-en-Cielというバンドに合う声は彼しかいないと確信した。


彼の描き出す詞世界も独特で、彼だけの世界観があって、とても好きだ。
中にはちょっとよくわからないものもあるけれど。
いろいろな解釈の仕方があって、でも真実は一つで。
虹の歌詞には本当に感動した。
欲しいときにいちばん欲しい言葉をくれる人だと思う。


それでも想う あなたのことを
季節が流れていても
目を閉じて いつも見てた風景のように
何度目かの雨も上がった


本当にこの部分が好きで。何も言えないくらい好きで。


すごくやさしい人だと思ってる。広い心を持ち合わせている人。
人の悪口とか愚痴を吐かないその強さと優しさには頭が下がる思いだ。
私の中で一生好きだと言える、人。