早くに母親を亡くし父親も家を去ったため祖母に育てられます。10代になると、麻薬の売人を始め、90年代半ばまで刑務所を出たり入ったりの生活が続きましたが、ラップを始めて96年に故ジャムマスター・ジェイの<ＪＭＪレコーズ>と契約、3枚のシングルを出した後にデビュー作を完成させました。しかし発売を目前に控えた00年5月、狙撃されて9発の銃弾を浴びます。一命は取り留めたものの、この事件に恐れをなしたの親会社<コロンビア>が手を引いたため、デビュー作は幻となりました。その後、怪我から復帰した50セントは主にミックス・テープを活躍の場とし、恐れを知らないリリックと不敵なラップ・スタイルがアンダーグラウンドで注目の的となり、それらの曲を含むアルバム『Guess Who's Back』をインディから02年に発表しました。こうした活動を通じて50セントを気に入ったエミネムが自身の<シェイディ・レコーズ>に引き入れ、サントラ『8 Mile』への参加を経て、03年に満を持してメジャー・デビュー作『Get Rich or Die Tryin'』を発表。記録的なセールスを続ける中、DVD作品『ザ・ニュー・ブリード』も発表されました。そして以前から仲間と組んでいたグループ、Ｇ・ユニット(メンバーは50セントの他にロイド・バンクス、ヤング・バック、トニー・イェイヨー)のデビュー作『Beg for Mercy』(03年)も発表しました。