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失寵

夢をみていたんだ 私
未来のぶんまで いまのうちに
やがてその未来も追い越した
振り向けば広がる白骨の地平よ
さよなら
その役割を終えたシタイよ
かけがえなく感じられていたのは気のせい
手はつないで、しかし、目と目は合わさぬように
心は遠い何処かで朽ちていたのだろう
醒めていく
冷えていく
消えていく 
もう おしまい

モノもヒトも同じ
諸行無常

踏破していく荒廃の轍
負荷となる荷物は一つ一つ置き去りに
だけど時々思い出したりするんだ
日常の雑音が ふと 途切れた時
跪いて、赦しを乞いたく思えど、その名さえ忘れ
記憶は無く
記録とすら
呼べぬ只の
残滓として

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