★デスベアCDレビュー★
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thermo plastic


hitomi:thermo plastic


08. MADE TO BE IN LOVE
09. a little
10. there is...
11. UNDER THE SUN
12. 体温
13. 君のとなり(BonusTrack


01, L'utero
02, Gamble
03, 君のとなり
04, Bird
05, WISH
06. 甘い涙
07.re-make


今でこそトップシンガーの1人であるhitomi
個人的には昔のカリスマ性、強い何かを持ってる女性というのを感じなくなってしまった。しかし、このアルバムまでのhitomiは間違いなくホンモノだと思う。
小室プロデュース時代も悪くは無かったが、自分がメインに立ち、プロデューサーを何人も起用し、「小室音楽」だけでなく、幅広い音楽に立ち向かい、ストイックな歌詞、壮大なトーンの唄世界。そして全てを優しく包みこむ「母」的な大きな愛情をもつ歌声。

オープニングからは今までのデジタリックなものをひきついだSE、2曲目だが、3曲目は声を張り上げ、盛り上がって解決するようなバラードでなく、低いトーンながらいいメロディ、いい歌を唄う。1度聞いただけじゃ分かりにくいが、本当にいい曲だ。同じ視線でモノを見て、同じ視線で語りかけてくる。そんな姿が浮かぶ。
WISHはバラードという感じのテンポだが、破壊的な効果音、危機感を感じさせるような性急さ。ゆったりした曲の中に沢山の世界が見える。
その世界観に負けずにしっかりと自分の足でたつhitomi。アルバム発売前に聞いていた曲の中では一番好きで、アルバムに対する期待感が膨れ上がった要因になった曲でも在る。
柔らかい声が「癒し」となる曲が沢山ある。

大ヒットしたthere is...はいい曲だ。何かのタイアップで売れたと言われるが、本当にタイアップになってよかった。いい曲は沢山の人に聞いて貰わないと。
11.UNDER THE SUNはhitomiの持つ「青空」が見える。アルバム未収録のシングル、「Someday」の流れを汲むすごくマエムキで勇気をくれる曲だ。辛い時に聞けば元気になれそう。しかし、一番このアルバムでスゴイと思った。
デカイのだ。「器」がなによりも。

「今」のhitomiが好きだけど、このアルバムを聞いて無い。デビュー当時が好きだけど、しばらくhitomiの唄を聞いて無い。そんな人にはとにかくこの12、「体温」を聞いて欲しい。
ただのラヴソングしか唄えない「流行シンガー」には唄えないとてもとても大きなパワーを持っている。
流行に流されるヒットチャートに食いこむ「偶像」の1人と数えられるが、こんな表現力を持つアーティストはなかなか居ない。