★デスベアCDレビュー★

ROCKET


ZI-KILL:ROCKET


06. ナニモイラナイ
07. Bad Man
08. PEOPLE PURPLE
09. I Love You
10. ROCKET


01. あえげ!メス豚
02. FLY
03 . for me
04. I LOVE CAT
05. CALLING


ZI;KILLの最後にして最高傑作。高校当時まさに最高の一枚。

ブリティッシュロックンロールの極みだ。バランスがよく音質も良い。
1曲目はSE的な曲で、タイトルはこんな感じだが、英語の詩を囁くように朗読(?)する。バックはノイズ。

SEIICHI作曲の2「FLY」はベーシスト作曲らしくベースフレーズが印象的で、低い位置を飛ぶ飛行機のイメージがある。
3はオープニングからKENの成長が滅茶苦茶見れる「ForMe」。この音を割とシンプルなシステムで表現していたのが驚きだ。ロックロックしているオープニングだが、サビではストリングスを大々的に導入し、ドラムフレーズも軽快でメロディアスな歌声。心地よい広がりを感じる曲で、パッと聞いた感じではスッと耳にはいってくるだろう。

5「CALLING」は某アニメ映画のテーマになった。
これも3と同じく壮大な広がりを見せる曲で、サビのコーラス「カレン隊」も活躍している(笑 聞くのも好きだが、演奏するのがすごく気持ちいい曲で、かっこいい、かつ分かりやすい曲だ。(これがシングルになったが、ForMeでもシングルカットはよかった気がする 両方とも大好きだ)

4と7はやや遊びが入った曲である。
ILoveCatは猫を女性に見立てているわけでなく、本当に猫が好きだからということだそうだ(笑 CDではやや音がいまいちだが、ライヴの音はすごくかっこいい。好みの問題だろうが、あのライヴバージョンのギターとドラムの音がCD化されていてほしかった。
7はPVも印象的なBadMan。ハチャメチャなロックだ。ロックバカ丸出しといった感じの曲。カッコいいとかそういうのではなく、聞いてたら元気出るし楽しくなってくる。ギターのフレーズはシンプルなのにいいリフだ。

6ナニモイラナイはそんなロック調の曲にはさまれているが、曲調はなんとジャズである。ドラムのブラッシングに乗せてメロディアスで妖艶な雰囲気。歌い上げるだけがTUSKじゃない。
ライヴヴァージョンのピアノソロもいい感じ。

8PeoplePurpleは前作収録のAC/DCの続編といった感じで最初からガンガンとばしていく。とにかくノリのいいバンドサウンドだ。
9ILOVEYOUはいい曲だが個人的には少し好きじゃない。SLOWDOWNやナニモイラナイのほうが好みだ…

ラストソングはタイトルでもある「ROCKET」。
寂しげなイントロ、唄いだしだがサビでドカンと。テンポはゆったり目だが、ヴルーヴ感溢れていて、静と動のギャップが胸にくる。
搾り出すように唄うTUSKの声は激しいのにセンチメンタルで、何かを求めるような、何かを探しているような気がする。手を伸ばした先にはたった一つ、何か大事なものを見つけた。そんな情景が浮かぶエンディングでもある。
また、ライヴではこの激しいサビ・ソロ部分だけの「THE ROCKET」というバージョンも披露されている。

'90年代前半の名作だ。
これは多分良くないという人は居ないだろうというぐらい良い。
男らしいロックのファンは必聴だ。