★デスベアCDレビュー★
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EASY


SPARKS GO GO:EASY




1. SCREAM
2. WILD THING(The Troggs)
3. I CAN SEE FOR MILES(THE WHO)
4. CROSS TOWN TRAFFIC(JIMI HENDRIX)
5. HAVE YOU EVER SEEN THE RAIN(C.C.R)
6. SOOKIE SOOKIE(STEPPENWOLF)
7. GIRLS TALK(ELVIS COSTELLO)


スパゴーのカヴァーアルバム。
古き良きアメリカンロックンロールのカヴァーである。

アメリカの大空の下、スカンと抜けた乾いた音が気持ちよい。

元はどこの誰だかわからないSCREAMという曲をメンバーが古いテープの中で聴いたのがきっかけだとか。歌詞も聞き取れないので新たに起こしたという話もある。
SCREAMは日本語詩で「FREE」という曲でシングルカットされている。
他の曲でもそうだけど、ギターあつやのチョーキングが随所で冴えまくってる。この辺の時代のロックを聞いて育った人たちだと思われる。オリジナルアルバムでは見られない、趣味の世界ともいえる位のカヴァー。特にお兄ちゃんが活き活きギターを弾いているようにも感じられる。

ライヴなどでおなじみ、お兄ちゃんヴォーカルの「WILD THING」。今となってはCMでも使われたりして有名であるが、原曲のトッロッグスのシンプルなのを良きハードなロックンロールに解釈している。

ジミヘンの「CROSS TOWN TRAFFIC」ではこれまたお兄ちゃんのギターがワウワウする。基本的に全部お兄ちゃんの趣味ではないだろうか(笑

カントリー代表ともいえるC.C.Rの「雨を見たかい」。これは基本的にオリジナルに忠実な気がして、あまりスパゴー色は出ていない気がする。単純に原曲が良いので普通に聞いてても心地よいのだが。
そして一転、スパゴー色前回のステッペンウルフのカヴァー「SOOKIE
SOOKIE」。これは先行シングルFREEのカップリング。FREEが歌詞違いだったからこちらも何かリアレンジしてもらえればうれしかったがどうやらそのままなのが残念。
しかし原曲のイモっぽさが残るアレンジよりも、ビートがかっこよく、サイコーにスパゴーしていると思うアレンジが素晴らしい。

ラストは「GIRLS TALK」でシメる。
全体のバランスも良いスパゴーらしいカヴァーアルバムである。
(欲を言えばスパゴーのBORN TO BE WILDとかも聞きたかった)

(2007/10/13)




CIRCUS


SPARKS GO GO:CIRCUS


7. 2分前に戻りたい
8. 昼に逢いましょう
9. 悠々自適
10. ANYBODY SOMEBODY SOMEWHERE
11. 真冬の雨


1. JUNKFOOD JUNKIE
2. SANDY'S SUNDAY
3. 渋谷の若者
4. 無鉄砲乱暴
5. A LIKELY LOVE
6. 風のない夜が僕を責めとがめる


しょっぱなからジリジリ追い詰められるようなギリギリ飢えた「JUNKFOOD JUNKIE」から幕を開ける。そして初期のポップさが最高に詰まった「SANDY'S SUNDAY」に繋がる。
「SUNDAY」はギターリフも面白く、グルーヴ溢れる曲調にヤックのかわいらしい歌声がのる。当時回りの人間が聞いていなかった事が本当に悔やまれるというほどのポップなロックである。
そしてスパゴーはバラードもいける事を証明した。キラキラするようなギターが印象的で切なくなる「風の無い夜が僕を責めとがめる」。
一転してテッチがヴォーカルを勤める「2分前に戻りたい」。これはキチッと2分で曲が終わる。無理やりある時間に合わせようとするのも可能だが、無駄を感じず、無理して詰めた感じもなく収めてるのが単純にすごいと思った。
そしてローソンのCMソングタイアップがついた「昼に逢いましょう」。残念ながらCMの内容がガヤガヤとうるさく、タイアップされてることを知らなければ分からないぐらいの扱いだった…BEATLESの「A HARD DAYS NIGHT」のオマージュかと思われるイントロの第一音とギターソロが面白い。他の部分は全然ちがうのだが、そこだけでも聞き比べる価値はあるだろう。
そして当時、ヤックが「人生のベストアルバムに入れたい」とまで言った名作「悠々自適」。ドラムのタム回しが面白い曲である。ちなみにいい曲だとは思うが、自分としてはこのアルバム内では中の上ぐらいだと思う(笑
ラストは哀愁漂いつつもロックなミドルナンバー「真冬の雨」で締めくくられる。
曲・音質ともに初心者にはお勧めの1枚。
(2007/10/13)




Jingle‐Jangle


SPARKS GO GO:Jingle‐Jangle


8. 他愛もないラヴ・ソング
9. ワルツ
10. 大器晩成
11. プラス・マイナス・ゼロ
12. ルーシーはムーンフェイス(リプライズ)
13. サムシング・ワイルド


1. ハリケーン・ダイナマイト・ボディ
2. るーせー隣人
3. 鉛の朝
4. ルーシーはムーンフェイス
5. アイ・ミス・ユー
6. 2人は未完成
7. ジ・エンド


個人的には好きな曲とそうでない曲がはっきり分かれちゃうアルバム。
「鉛の朝」はスパゴーの勢いがこれでもかというほど詰まった名曲中の名曲。そしてBAND HAS NO NAME時代から演奏されていたSOMETHING WILDが音源化された事が大きい。
ミドルナンバーで歌のメロディがものすごく良い「ルーシーはムーンフェイス」なども良い。が、他の曲はスパゴーの作品としてはイマイチ突き抜け感がないと感じてしまう。他の名作を先に聞いてからこれを聞くと最高だとは思う。
(2007/10/13)




ROCKWORK ORANGE


SPARKS GO GO:ROCKWORK ORANGE


6. No HUMAN
7. SLOW DOWN
8. テ・レ・ビ(BEST OF STORY)
9. MONEY HONEY
10. オレンジの夜


1. SAD JUNGLE
2. トランス!スタンス?バランス!?
3. オオカミが来た
4. After
5. Route5


軽快なシャッフルビートの「SAD JUNGLE」から幕を開ける今作。デビューアルバムがリヴァーヴを多用した「80年代の音」を引きずっていた感があるが、今回はソリッドな味がグンと増した。グルーヴィーかつハード・ロックンロールの開花である。
「オオカミが来た」ではラサール石井が一般的に知られる「オオカミ少年」の物語を読み上げていることでも話題になった。
ベースフレーズが印象的な「Route5」、たちばな哲也がヴォーカルをとる「No Human」、スロウながら曲のウネリが最高な「MONEY
HONEY」など、グルーヴィーさが際立つ反面、「オオカミ」のようなポップかつハードロックなのもあり。リフで押して押して押しまくる最高にカッコいいベストナンバー「SLOW DOWN」、そして疾走感あふれる「オレンジの夜」と緩急ついた捨て曲の無い名作。
(2007/10/13)




NEW OLD STOCK


SPARKS GO GO:NEW OLD STOCK


07. Anybody,Somebody,Anywhere
08. Junkfood Junkie
09. Rock On
10. Tanger
11. Youth Quake
12. 月旅行


01. Walking Talking
02. Blue Boy
03 . Route5
04. SLOW DOWN
05. 鉛の朝
06. ルーシーはムーンフェイス


まったく。これが30超えたオヤジがやる音楽か。
いわゆるベストアルバムだが、全てリアレンジされ、リレコーディングされている。まぁ普通ベストというと聞きやすさ、分かりやすさが強調されているのが多いが、これはとんでもない。

やりすぎ。
一言で言うとこれにつきる。
過去の名曲SLOW DOWNや鉛の朝は元々ロックンロールしていたが、再レコ-ディングされた本作では…ドラムは壊れるんじゃないか、ヴォーカルは喉が枯れきってしまうのではないか?グリスのし過ぎで弦楽器は指から血でも流れやしないかと心配してしまうほど無茶苦茶ハードなのだ。
こんなカッコいい馬鹿野郎は日本にはホント数えるぐらいしかいないだろう。歌詞のどこかヌケタトーンと、時折分かりやすいポップな唄をうたったり、服装がカジュアルだっつーことで聞く気になってないBJC、TMGEなどの硬派ロックバンドファンの皆さん、聞いてください。

アメリカの天候のようにカラッとした熱いものがここに凝縮されている。
また、これを聞き、オリジナルバージョンを聞き比べるのも面白い。