★デスベアCDレビュー★
OFFICIAL SITE

COMMON FREAK


Muff:COMMON FREAK


05.Movie Star
06.BRUSH
07.NEVERLAND


01.DRY WALL
02.Life cruising
03.I am Birdman
04.[H]


元ALL I NEEDのMarが元Gallaのリズム隊と結成したMUFF。LIONという名前からMUFFに改名しての初の音源となる。元々ALL I NEEDの頃から奏でられるガレージサウンドはめちゃくちゃカッコよくて、日本人は多分あまり好まないファットな歪みをつかい、曲だけ聴いてると洋楽っぽい印象を与える。リズム隊との兼ね合いも非常によく、音を詰めすぎないゆとりのある楽曲に仕上がっているものばかり。 Nirvana、ParlJamなどを好む人には特に聞いて欲しい一枚である。 LION時代のリテイクとなる[H]もより芯がしっかりしていて、大好きな曲がよく成長するのは聞いていて嬉しく思う。




LION DEMO CD


Muff:LION DEMO CD




1. DRY WALL
2. [H]
3 . CLUTCH
4. キリトリセン
5. bite off


軽快なDrにあわせてダーティなギターがかき乱す。LIONデモCDの一発目はなんとも下世話なロックサウンドから始まる。まるでBlankeyJetCityを思わすようなクールなMar君の声にギターが掛け合う。時折見せるチョーキングやスライドの時のノイズが「クール」だ。「DRY WALL」
このデモCDには歌詞カードが付いてないので歌詞はおぼろげにしかわかんないし、英語フレーズなんか余計にそうだ。だけどカッコいいのんだけは充分すぎるほど伝わってくる。間奏では単調な雰囲気のあるベースが鳴っているが、この音がなかなか素晴らしい。LIONはパッと聞いたとき、ギターと声、そしてDrが目立って聞こえるんだけど、よく聴くとベースが全ての隙間を埋めている。「欲しいところにあって欲しい音」を出していて、目だったベースではないけども、バンドとしてはメチャクチャいいバランスになっている。
例えば人時やnilの樫本、Lunaのように動く目立つベースが聴きたけりゃ向いてないのかもしれないけど、バンドってこういうもん。}}

ちょっとシャリシャリしたようなギターに、コミカルなチョーキングが絡まるイントロから、ちょっとアダルティなAメロへ行く「[H]」。この曲はBメロのメロディがたまんない。気持ちよくて体が上下に、前後に動く。唄メロはかなりいい!…ここでもベースがカッコよくて。やはり目立つ音ではないんだけど、このバンドのグルーヴィーさはほんとこのベースによって出されている。当然Drもメチャクチャカッコいいんだけどね。でもそれ以上にベースがいい。リズムがいいバンドにハズレはない。
時折セクシーな唄い方をするMar君。キャラちゃうよ、と思いつつもなかなかいいじゃないか。サビの掛け合いもバカみたいなロックでカッコいいしたまらない。エンディングの細かいハイハットワークやギターも凄い巧いなぁと思わせてくれる。

「CLUTCH」景気のいいナンバーである。性急な唄とギターがせきたてる。こういうテンポの速い曲はハイハットがポイントだと思う。下手なドラマーだったらもたつかせてしまうが、なかなかいい音をたたき出してる。サビ前のシメで叩いているロールもいい感じ。シンプルイズベストだ。ザリザリしたロックギターで前半を駆け抜けていくが、間奏ではちょっとキレイな音になって魅せてくれる。前半2曲はどっちかっていうとライヴ!って感じではあるが、この曲はもっとパーティー的な、ステージでは吼えているが、フロアは自由に暴れ踊るような。そんな場面が似合いそうだ。

3曲ともロックとして3種の顔をもっていたが、ちょっとここで落ち着くイントロが聞こえてくる「キリトリセン」。
ミュートしたギターの刻む音、ハイハットのオープンでアクセントをつけているが、単調なリズム。ややささやくような低い声で歌うMar君。しっかり胸にしみこんでくる。そしてしみこんで来たサビで一気にギターがなり、ドラムも激しくなりベースが唄い出す。Mar君が心から唄うサビのワンフレーズを紹介しよう。この言葉が胸に刺さって始めて聞いたときに固まってしまった。
「今俺たちは生きているんだ 自分の場所に旗を立てるんだ 目立たなくてもいい 深く突き刺せ。生まれてきた理由は知らない けど俺たちは生きているんだ 誰のタメでもなく自分の力で」
エンディングの壮絶な演奏と、静かになっていく、まるで夕日が沈むかのような寂しさと情緒を感じつつ、ドラムのロールとギターのリフで消えていく。大好きで大事な曲だ。

ドラムのカウントから始まる「bite off」
長めのイントロでギターが暴れて、ドライブかかったベースが主張し、ドラムも全開で走る。歌は英語のようで、やや投げやりにルーズに歌うMar君の姿が浮かぶ。ロックの衝動を感じれる一曲である。ベースが凝った音を見せるので、ここもポイントである。「スリリング」「リスキー」そんな言葉が浮かぶ。ぎりぎりのところで張り詰めたピアノ線。そんな感じがする。

駆け抜けていく王者のパワーを持ったLION。このデモはいつまで販売されるのか、いずれ違った形で正式に音源かされるのか分からない。しかし元々のALLINEEDファン、そしてガーレジバンド好き、ギター好きなヤツには絶対聴いて欲しい音源である