★デスベアCDレビュー★
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NEXSTAR★


少年カミカゼ:NEXSTAR★




01.MUSIC VIBE
02.アヲイハル。
03.HIGH CONNECTION BOOGIE
04.SUN BOOST!!
05.いつかの今日-life light-


兵庫・芦屋から飛び出した男女2Mcのバンド、少年カミカゼ。
ラップとロックが混じった曲調で、最近どちらかというと「よくある」タイプのバンドで、最初は「なんだ」と思ってしまった。が、01.MUSIC VIBEと、何より04.SUNBOOST!!のメロディがいつまで経っても頭から消えないのだ。好きなのか?嫌いなのか?はっきりさせたくて自主制作の音源を購入して聞き込んだ答えは「これは好きだ」って事。
2MCながら、どうしても声質でSaco嬢のほうが前に出ているが、ハイトーンでクセのあるKAZZNORI氏の声もクセになるとやめられない。
McでバンマスのKAZZNORI氏をはじめとしたメンバーはクリエイターとしての活動もしていたり、ツインギター、DJ、そしてStylistもメンバーに居る。それだけに凝った音が組み込まれていて、若手ながらなかなか「そうくるか」というフレーズがいたるところに含まれている。

少し音質で気になる箇所はあるが(音がヌケきってないようにも思う)、それでも全然良い楽曲がある。
なによりこの音源でイチオシなのは「04.SUN BOOST」である。自主制作でシングルとしても発表されているだけあって、バンドとしても自信作であるはず。その看板に恥じないハジけ方は一度聞いたら忘れられない。5曲入りで1500円というのは妥当な金額であるが、この1曲だけでその値段の価値はあるといえる位に完成度の高い気持ちのいい曲である。
他にもただの2MCバンドに終わらないいろんな曲が含まれている。まずはオフィシャルサイトで視聴を。




MISSILLEE!!


少年カミカゼ:MISSILLEE!!


05.雪が降る街で逢いましょう。
06.キリングタイム
07.Reshiny….


01.春風航路
02.Cold Crushin'
03.Stay Gold -ココロ震える場所-
04.黄昏ラバーソウル


前作から3ヶ月という短いインターバルでリリースされた少年カミカゼのセカンドアルバム(7SongsAl)
前作もクオリティが高いインディーズデビュー音源であったが、まるでそれが凄い早いスピードで走り出して、その勢いに乗ってさらに高く飛び出したという印象をまずうけた。

4つ打ちで、初めてネットで見た「MUSIC VIBE」を思わせるようなノリのよさ。「春風航路」で音が走り出す。メロディが超ポップで1回聞くだけで耳から離れない感じではあるが、どこかセンチな雰囲気もあり、今まさに思春期真っ只中の学生にとっては自分自身の最高の応援歌になるんじゃないだろうか?「らしい」曲調を最初に持ってくるのも自信の表れの一つ。照れくさくもあるが大好きな曲だ。
02の「ColdSCrushin’」はブーストしたギターがカッコいい勢い+力強さがある曲。前作で言うとHIGH CONNECTION BOOGIE」のような位置づけだろうか。年下のバンドマンに一番感じたくない「畜生、かっこいいじゃねえか」というのが悔しくもあり嬉しかった。危なさを感じる”ハリ”のあるスラップベースがカッコいい。欲を言えばDrの音ももっとセットを破壊するぐらいの強さが欲しかったが、十分かっこいい仕上がりになっている。
04「黄昏ラバーソール」はサビから始まる聞きやすい良いメロディの曲。結成1年の、地方(兵庫)のインディーズバンド。なのに、なのに7曲中なんと2曲もタイアップをとっているのだ。何かのコネクションがあるのかもしれないが、それだけじゃ普通は無理だろう。その1曲がこの「黄昏ラバーソール」だ。聞けば納得するだろうというメロディ、展開、音だ。(ちなみにもう1曲はラストの「Reshiny...」で、こちらはなんと2つの番組で使用される!)

カミカゼには珍しいミドルナンバーの「雪が降る街で逢いましょう」は展開に切なさがあり、どこか懐かしさを感じるメロディ。勢いだけのバンドではないというところを抑え気味のサビのメロディが証明している。カミカゼは細かい、何気に聞いてると聞き逃すぐらいアレンジが凝っていて、この曲もサビ後の歌のバックでいいギターのオブリが鳴っている。少し奥に行きすぎと感じるぐらいの音量なのが残念だ。よくよく聞いてみると、自分が人生で「タマラン!」と思ったGLAYのBELOVED以来のいいオブリがードだと言える!ある意味カミカゼの王道ではない曲ではあるが、この音源を聞く場合はこのギターを聞いて欲しいと思う。アコギも冬の雪のような音で気持ちが良い。
02「ColdCrushin'」と同じ感じでこの音源の「重」を担うもう一曲、06「キリングタイム」。こちらはどこかコミカルな雰囲気もあり、Cold〜と雰囲気が似ていながらも対を成す曲だから、バンドに「熱さ」を求めるリスナーにはたまらないだろう。

ラストは名曲「Reshiny...」。切なさを持ちつつも前向きに進むすげえピュアな1曲だ。NEXSTAR★では「SUN BOOST」を絶賛したがこの曲も俺のストライクをついてきた。
とにかく「聴け!」といいたくなる。言葉はもういらないだろう、と思うのだ。他の曲が悪いわけじゃないんだけど、ここでもう本当に心が満たされる。バンドのパワーを強く感じれる名曲だ。

全体的に展開が少し似た感じのもあり、さらっと聴いただけでは曲の区別が付きにくいのかもしれない。
メロディが物凄くよくて、いい感じに作りこむバンドなので、そのパワーで押し切るか、もっともっと懐を広げていって欲しいと思う。