Masterpeace

07. あさ
08. distance
09. 鐘は鳴り響く
10. Perfect King
11. life
12. New age's new song

01, 蒼天
02, 明日の街
03, ヒトツボシ
04, 強く咲き誇れ
05, cannon6
06. philosophia

ノイズから始まりいきなり轟音をたたきつける｢蒼天｣からのスタート。
叩きつける、という言葉がこのイントロに凄く良く似合う。ノイズギターをバックに歌詞が詰まったメロディ。低空飛行のような雰囲気で進んでいき、サビでは灰色の雲を突き抜け青空へ向かうような爽やかさを感じる。メロディパターンが少ない曲だが、情景が目の前に広がる。
勢い良くダーティーな雰囲気の｢明日の街｣。他のバンドに比べて、同じテンポでもはるかに疾走感や高揚感がある。攻撃的な言葉が立て続けに胸にささる。他人を傷つける言葉じゃない。心を掴まれる言葉だ。

そしてたった2曲ながらリスナーのテンションがあがりきったところでハイハットのカウントからいきなりサビで始まる名曲「ヒトツボシ」である。もう言葉はいらない。最高のメロディ最高の言葉。Voのアリ君と同年代、性別問わずに胸にくるが、多分同姓のほうがきっと共感しやすいのではないか？女性にも当然届くとは思うが、個人的には男に噛み締めて聴いて欲しい歌詞。
シンプルながらワウワークが冴えるギタープレイにも注目だ。
中盤はややテンポがゆっくり目（おとなしい、という意味ではない。）な曲が続くが、ここで必見なのは石川のベースである。どんなにゆったりしてても聴く者を、見るものを上下左右に揺さぶる力を持っているベースだ。当然他のメンバーもいいグルーヴを持ってるが、なかなかにいいフレーズを連発してくれる。
一転、キレイなアルペジオフレーズが印象的な「あさ」で、それまでタイトだったDrがタカタカという打ち込みっぽい音になる。無機質な音が逆にこの曲にあう。hello her〜というリフレインが耳に残る。柔らかな風が差し込む朝の風景。
ギターフリークスにはたまらないであろう強烈なグランジギターの｢鐘は鳴り響く｣。あのhideを彷彿するかのような強烈なリフはいい。日本語詩になる瞬間に一瞬開く空気感が浮遊感と安堵感を与えるが、その後も一気にスリリングな展開へ持っていく。メロディが一番強烈に残るのはヒトツボシだが、曲が印象に残るのはこの曲だろう。

本来ならエンディングにもってこれそうないい雰囲気の｢Life」の後にはdscらしい強烈な音「New ages new song」だ。dscの曲はどれもそうだけど、ラップやヒップホップ（？）っぽい雰囲気をもってる部分以外は本当にしっかいしているメロディーだから、絶対にうずもれることは無い。だけどこの曲はさらに激しい音すら包み込むほど柔らかな優しげなメロディである。
この曲でメンバーとオーディエンスは「共感・共鳴」しあえるのではないだろうか？

メロディに泣き曲に泣き歌詞に泣け！

dscは1st,2nd共に、激しくても柔らかでも全部共通して言えることが歌詞が凄くいいのだ。
ぜひ歌詞カードをしっかりとみつつ聴いて欲しい。