という感じでいいタイトルもつけました。かめ作のイラストのチラシも素敵です。新曲も準備し、いざフラニーライブ11、という日にアクシデントが・・・。
なんと、かめいみつこが急遽家庭の事情で帰省しなければならなくなってしまった。この間の末広町ライブでの欠場は予定されていたことだったが今回は本当に急な出来事であった。おりしも午後から降り始めた雪、まさに暗雲立ち込めるKW2U、しかし、かめのためにも3人で力を合わせて演らなければ、と皆心の中で誓った。クイーンも、ピンクフロイドも歌っている。「Show must go on(ショウは続けなければ)」と。本日、2003年11月22日のことだ。
かめ欠場のため、セットリストは大きな見直しが必要になった。しかしながら代替え曲のリハーサルに終われ、リストは誰も完全に把握しないまま開演を迎えることになった。
まずは予定通り、katsuひとりで努めるオープニングアクトでスタート。完全ソロで歌うkatsuは久しぶりである。アニマルズ、マドンナのナンバーを熱唱した。次にかめが登場し、メンバーひとりずつ増えていく、という本来の構成であった。ここで私(沢田)が紹介されて登場。katsuとのギターデュオでエリック・クラプトンの「TEARS IN HEAVEN」を演奏した。続いて小川氏が紹介されて登場。私がベースに持ち替え、曲は「Be Bop A Rula」を演奏した。続いて・・・何をやるのか?よくわからない。katsuのオリジナル「Illusion」を演ることに。小川氏の哀愁帯びたストリングスが良くマッチしたアレンジとなっていた。次の曲はビートルズの「In My Life」。本来かめボーカル、沢田ギターで演る予定のナンバーであったが、急遽katsuボーカルに変更。雰囲気がオリジナルバージョンに近くなったのでテンポアップの影響で私のギターソロは上手く弾くことが出来なかった。残念。
続いては「mamoland」この曲をパーカッションなしで演るのは中間部のベースソロが完全に裸の状態になるのでかなり不安である。しかしなんだかんだ言っている場合ではない。katsuにバッキング早めに入れるよう頼んで演奏スタート。底力か、3人にしてはまとまったアンサンブルを聴かせることが出来た。小川氏もショルダーキーボードを使って大活躍だった。第1部ラストは「Where the streets have no name(約束の地)」U2の名曲である。小川氏渾身のプログラミングが壮大な雰囲気を醸し出す。しかしながらU2は超のつくファンである私はムリをいってアレンジを「魂の叫び」バージョン、アリゾナのスタジアムでのテイクに変更してもらった。久々にロックを感じさせる曲だ。ということで、何とか第1部終了。
第2部は「Don't Let Me Down」でスタート。本来かめのハモリが重要な要素を占める曲だ。私には高くてサビは歌えないがかつて知ったる曲、Bメロのハモりに挑戦。練習でも歌ったことがないので危険極まりないが、少しでもkatsuのボーカルの助けになればと。もちろんかめの代わりは努まるべくもないが。続いては私のオリジナル新曲「流星」である。私の曲はすべてかめのハーモニーを前提に作っているので、彼女ぬきでは曲の魅力は激減すると思っているが、予定通り演奏。「星に願いを」のパートで小川氏が乱れる。皆頑張ってはいるが、彼女の不在はいろんなところで影響しているようだ。
続いて、katsuの新曲を2曲。以前共演したリボルバーの2人組のために書いた曲だという。何を隠そう、このデモテープを私は今朝聴いたばかりである。しかも選曲が混迷したため、本来1曲だけ演る予定が2曲とも演ることに(オレが提案したのだが・・・)。katsuの要望でアコギ2本で演奏。「明日」はスリーフィンガーによる純フォーク路線の曲だ。リハの時に作ったハモリを歌ってみる。付け焼き刃ではあったが何とか形に出来たのではないだろうか。マスターは「恐る恐る歌ってたな」といっていた。その通りだ。今度はかめにまかせよう。そして次は私がかなり気に入った「WALKIN' BLUES」である。「おいおい、この曲をあげちゃうのは気前良すぎるんじゃないかい?」とkatsuに進言していた。当日来てくれたリボの及川くんにも「気にいらなかったら歌わなくてもいいから(冗談)」と言う悪いオレであった。恐らくはリボと競作、あるいはKW2Uフューチャリング・リボルバーという形になるかも。ブルースと名付けてはいるがいなたい系のフォークタッチの曲。詞が男の切なさをうまく表現している。ラストサビでほんの少しだけブルースのリフを入れるところが私の快心のギターアレンジである。
本当に曲がない。我々は実はレパートリーは(完成度は別として)ものすごくたくさんある。だが大半がかめに依存している曲なので、彼女ぬきで今日この場にマッチする選曲を探すのが非常に困難なのであった。リハの時に偶然あらわれたセツコさん(マスターのお姉さん、リズムヤンガー、ほうほうエンジェルバンドのボーカリストである)に是非遊びに来て歌ってください、と頼み時間を設けていたのだがまだあらわれない。本来カットする予定だった「San Fransisco Bay Blues」を演る。オレが一人だとサビしいカズーのパートはkatsuが一緒に吹いてくれた。なかなか持ちつ持たれつだなあ。
そしていよいよラスト曲「Sweet Maria」。今回はラスト用に劇的なアレンジを考えた。が、かめのハーモニーがないため、達成率は50%に。次回は素晴らしいニュー・アレンジでお送りします。期待?してください。中間部ブレイクでkatsuが熱いトークを。お客様の暖かい手拍子に乗って第2部もなんとか終了しました。
本来アンコールというところであるが、本日来ていただいた東和町のイベントで御一緒した「ほうほうエンジェルバンド」の多田さんを紹介。70年代にポプコンなどで凌ぎを削った北上では有名なフォークシンガーである。今年からほうほうバンドとは別にソロ活動も開始したそうで、今日も今度ベースを手伝ってほしいとのことで譜面を持って来ていたが、まさかこの場で初見で合わせることになるとは・・・。
多田さんと私の二人でオリジナル曲を4曲演奏した。多田さんの曲は当時からフォークらしからぬことで有名だったようで、ボッサ、ラテン、ジャズの影響が濃い大変大人の雰囲気のある曲である。譜面もしっかりしたものを用意してくれたので、初見でもなんとか合わすことが出来た。初めて耳にする曲をその場で、しかもお客さんの前で合わせる、かなりの駆け引きと緊張感を要する作業であるが、うまく決まった時の快感は云い表し難いものがある。逆に曲を知ってしまうとそのマジックは段々薄れてしまう。難しい世界だ。久々にジャズと同じ空気を味わう。
その間にセツコさんが来てくれた。多田さんと私の間に入ってもらい「If I Feel」「いそしぎ」を歌ってもらう。1枚の譜面を見ながらの即興演奏。いつものフラニーではついぞ味わうことが出来ない世界だ。最後の「我が心のジョージア」ではkatsuのハープ、小川氏のオルガンもバッチリ決まって(これもマジック)、また違ったKW2Uの面をお客様に見てもらえたのではないだろうか。最後まで暖かい拍手ありがとうございました。また、多田さんとセツコさんには心より御礼申し上げます。
打ち上げはいつもより若干静かめに行われた。こんな日もあるか。かめの不在を完全にカバー出来たとはいえないだろうが、3人ともよく頑張ったと思う。大変な出来事ではあったが、バンドとして各々メンバーの重要性や絆の大切さ、といったものが感じられた貴重な体験だったといえるだろう。いつもと違ったKW2U、お客様はどう感じてくれたのだろうか?少し不安である。いつの日か、こんなライブもあったなあと、思い起こすことだろう。そんな一日であった。来月はクリスマスライブ、かめや鎌ちゃん、尚子を交えたフルメンバーで楽しく今年最後のライブで締めたいと思っています。
本当、お疲れでした 今日の打ち上げメニュー、ジャガイモのミートソースがンマかった
沢田と兄妹ユニット「まほまこ」結成 小川氏の即興ブルース本日も唸る!