2月のヤンガー日記


2004年2月28日(土)

 最近何でもデジカメで撮る(日記のために)、という行為にストレスを感じていたため、今日も写真がない。さすがに3日とも文章だけだとメリハリがないな。次回はやっぱり頑張って撮るか。

 今日はフラニーで高橋学withさとうひろき氏のライブがあった。さとうひろき氏は仙台でプロのジャズベーシストとして活動後、現在は江刺在住、県内で「Trio the Music」等のジャズコンボで活躍している。今夏もスージー黒岩さんのツアーやヤンガーも参加した山形国民文化祭で高橋達也氏のバックを務めるほどの実力を持つミュージシャンである。

 そんな人と対等に渡り合う高橋学という人もたいしたもんだ。ライブは二人のインタープレイが満載の素晴らしいものだった。第一部はスティーヴー・ワンダーなどカバー中心、第二部は学氏のオリジナル中心、第三部は禁断(?)のジャズ・インスト中心のステージとなった。

 合間合間にひろき氏とはいろんな話をした。ウッドベースの話、メンテの話、運搬の話など。私もウッドベーシストの端くれ。エレキベーシストに比べるとウッド使用者の割合は100:1ぐらいか?県内に百人いるかどうかというところだろうか。ウッドを弾く人に出逢うとなるべく話をしておこうと思っている。

 二人のプレイに大変刺激を受け、無性に家に帰ってベースの練習をしたいと思った。が、それも束の間。打ち上げで変に盛り上がってしまったオレとしんちゃん、トミー、ゆりっぺ(敬称略)は、双葉町のカラオケスナックで3時まで熱唱してしまった。そんなわけで一週間に午前様3度という有様。


2004年2月26日(木)

 今週は「打ち合わせ週間」。今日はSSOM、荒谷社中の皆様と次回「もりげきライブ」の打ち合わせ。大館町のタカハシさんの実家「海ごはんしまか」へ行った。例によって7時過ぎまで残業、私の会社からのほぼ帰り道上にお店があるため、すぐ到着。住宅地のど真中にある魚屋さんの半分が居酒屋風になった感じのいいお店だった。奥の間でタカハシさん、荒谷さん、みゆきちゃん、かめがすでに盛り上がっていた。宮古から直送された魚料理はとても美味しく、車のため飲めないのがとても残念だった。

 みゆきちゃんがエンディさんを迎えに、私がkatsuを盛岡駅まで迎えに行き、全員が揃った(斉藤さんは欠席)ところで再度乾杯。ライブの進行やセッティング、セッション曲についてなど、飲みながらいろいろ決めた。・・・が、基本的には楽しく飲み会というのがメインとなった。音楽談義に花が咲いた。かめはタカハシさんの子供たちと別の部屋でずっと遊んでいた(何しに来た〜?)。

 時間もだいぶたち、閉店したお店の中でそれぞれがトーク。もうすぐ仕事のkatsuは奥の間で寝ている。私は荒谷さんと話した。基本的にKW2Uはkatsuとかめのボーカルを前面に活かしたバンドだ。ボーカリストのフロントに対してミュージシャンである私の立場はいつも微妙である。自然、歌っている二人とはいつも別の視点からバンドを見て、動かす役割を持っている。その辺の苦労を荒谷さんは随分理解してくれているらしく、いろいろと励ましの言葉などをいただき、非常に感激した。

 楽しかったが、今日も午前様だ。katsuを起こし、またしてもメンバー二人を私の車に乗せ送って行った。いつもは花巻で飲む(ライブの打ち上げなどで)ことが多い我々の中で、盛岡在住のかめはあまり飲めなくて気の毒に思っていた。せめて盛岡で飲む時ぐらいは心置きなく飲んで送ってあげたいと思った。案の定結構酔ったらしいかめはアパートにつき車から降りがけに次の練習予定を二度連呼しながら帰っていった(笑)。明日も会社。大丈夫か?


2004年2月24日(火)

 会社で残業を終え菜園へ。川徳の近くに新しくオープンした「にっか亭スピリッツ」というライブスペースのあるバーが出来た。よしだかずを氏の誘いで今度一緒にライブをすることになり、今日はその下見を兼ねた飲み会である。店はグランドピアノにドラムセット、アンプが並びすぐにでも簡単なセッションが出来そうな雰囲気だ。DJブースがあり、カウンターとテーブルが混在しなかなかいい感じ。

 すでにかずを氏とkatsu、かめは飲んでいた。まずは乾杯。かずを氏に先日の「もりげきライブ」の話を聞く。「ノー・ウーマン・ノー・クライ」の3番の歌詞についてはあれは我々とのことを歌ったものだったといってくれた。メンバーは皆感動していた。いろいろな音楽の話をし、偶然ビリー・ジョエルの話になった。かずを氏は昔ビリー・ジョエルのコピーバンドをやっていたという。katsu、かめは80年代ロックの大ファンである。私が「アカペラの曲あったよねえ、なんて曲だっけ?」と聞いたら「ロンゲスト・タイムでしょ」と、その場でコーラスが始まった。楽しい。途中までやって「あとどんなだっけ〜」となっていると、突然店のモニターにビデオ・クリップが流れ始めた。ずっと話を聞いていたらしいマスターの粋な計らいだった。当然皆で大合唱(笑)。

 結構皆酔って話した「歌」への思いの話は深かった。私はベーシストの立場ではあるが、「歌」に対する思いは深いとの自負がある。ボーカリストには歌詞の意味を熟読して歌ってほしいという話をした。かずを氏は「Tears in Heaven」は自分には歌えないと言った。「だってあんな悲しい歌、歌えるかよう、バカヤロウ」と涙ぐんでいた。いい人だ。

 その後なんか演れ〜、ということで店の楽器を持ってビートルズなど持ち歌を数曲演った。「にっか亭」のピアニスト、山崎氏がやって来て演奏に加わった。さすがプロ、ロックピアノを弾いてももの凄い腕前である。演っていてとても楽しかった。店のベースは新品すぎてチューニングがすぐ狂って弾きにくかった。山崎氏がジャズを弾き始めたのでウッドベースに持ち替えた。かずを氏も加わりセッションは大いに盛り上がった。平日というのに1時過ぎまで騒いでしまった。


2004年2月21日(土)

 今日は2月のフラニーライブ。第14回目となりました。昨年の2月のライブは自分は観客側からkatsuを、かめを見ていたことを思うと、縁は異なもの、と思い知らされる。

 さて、今回のライブは「さくらフェスタ」の余波でまたしても準備期間が不足。また、共演を予定していたOHHOのスケジュールが合わず、ヤッシーがソロで参加することとなった。そこでKW2Uは一計を案じ、第一部をソロステージ仕立てとすることにした。

 最初に登場したのは私とかめ、katsuぬきなんでそのまま「2U」である。私もアコギの演奏にはあるこだわりを持っており、かめの歌を自分のギター一本でいかに抑揚をもって聴かせるか、をテーマにしている。かつてKW2Uのステージでやった「In My Life」「時には昔の話を」に新曲「雪の華」を加えて演奏した。続いてはヤッシー登場。ガットギターによるソロパフォーマンスだ。OHHOとはまた異なったこだわりのプレイを見せた。クラシックから「もののけ姫」「ナウシカ〜魔女の宅急便」といったジブリメドレーをナイロン弦の美しい響きで聴かせてくれた。自ら苦労して発掘して来たという「スナフキンのテーマ」はジプシーサウンドを思わせ、圧巻の出来であった。そして、リボルバー及川くんを迎え「りぼかめ」である。バンビーノで好評だったユニットだ。「冬のファンタジー」「ヘッドライト・テールライト」を。こういった即席ユニットには珍しいオリジナル曲「足跡」を。かめ作詞、及川くん作曲のこの曲はバンビーノ以来2度目の演奏だが、曲の良さはそのままに、前回以上の呼吸のあった素晴らしいパフォーマンスとなった。トリをとるのはkatsuのソロ。背後にインドのシバ神の肖像にお香を焚き、独特のムードを醸し出し「Across the Univers」でオープニング。タイトルは「旅と宗教、そして私」だ。インドで1年暮らした話を織りまぜながら、当地のバジャンを。ラストはディランの「Forever Young」を。彼らしいステージとなった。

    

 全員が第一部にかなりの精力を使ったためか、第二部のKW2U本ステージはやや息切れ気味なものとなったのが少々残念。おまけにデジカメの調子が悪く、写真も一枚しか撮れなかった。とはいえ皆様の頑張りと協力のおかげで何とか今回もライブを無事に終了することが出来た。マスターからは趣向を凝らしたいいライブだったとの珍しくお褒めの言葉をもらった。

 打ち上げでは今月誕生日の小川氏へのプレゼント(&怪我の快気祝い)を用意していたのだが、話に夢中になってすっかり忘れていたよ。そんな時彼が「オレってこの前誕生日だったんだよね〜」と自分から一言。(いけね)と思い「ごめん、すっかり忘れてたよ〜」といってかめに目くばせ。katsuが「Happy Birthday to You〜」と歌う間にかめが花束とシャンパンを小川氏に贈呈。小川氏、自分で口火を切った(?)にも関わらず意外な展開に喜んでいました。これからもあまり無茶せんでやってくれい。その後ほうほうのななっち、OHHOのすず君、という豪華メンバーで楽しくセッション第3部が行われました。

  


2004年2月18日(水)

 今日は盛岡劇場において「もりげきライブ」。出演は安代町出身のプロシンガー山本司氏と、盛岡フォーク界の大御所よしだかずを氏である。KW2Uはこの夏からの両人との共演の縁で日本酒を手土産に観戦に出かける。ちなみに来月もりげきはSSOMさんの「どフォーク第全集」。なんとKW2Uもゲストで出演します。来月出演者は受付を担当するというもりげきのルール。SSOMさん、荒谷さんにまじって慣れない受付をしていたらかめがやって来て「何やってんですか〜」と大爆笑。・・・君もやりなさい。

 7時になり開演。もりげき初のソロパフォーマンスということで、セットも最低限(舞台なし、ギター1本、マイクのみ!)に絞り、シンプルさが逆に二人の個性を浮き彫りにさせるという心憎い演出だ。出演順ですら、直前にジャンケンで決定された。最初のステージを担当したのは司氏、ご覧の通り、後ろにはギターのケースが開けっ放しで置かれているというラフさだ。そもそもかずを氏にソロでやることを決意させたという司氏のソロ・パフォーマンスはさすがに見事である。ボーカルは吠え、ギターは唸る。圧巻だ。オープンチューニングのテクニックを見たかったが、手元がなかなか見えずに残念。3rdアルバムを制作中とのこと。完成のあかつきには是非聴いてみたいものである。

 司氏のステージが終わり、休憩時間を利用してこれまた恒例の次回出演者によるPRである。SSOMタカハシ氏がステージに登場、次回ライブの概要を説明した。KW2Uも荒谷さんとともにステージに呼ばれた。katsuは急に挨拶をさせられてかなりテンパっていた(笑)。

 後半はかずを氏のステージ。意外にもソロで演るのは20年振りぐらいとの話をこの間の飲み会でいっていた。その時は今回のライブへの意気込みや選曲に苦労している等のことを語っていた。ソロで聴くかずを氏はトークにも熱がこもり、厳選されたオリジナルはどれも人間味にあふれ素晴らしいものだった。偶然にも司氏もかずを氏も「ギター」に対する愛情を歌った曲があり、今回のライブの趣旨とリンクしている感慨深さがあった。ラストナンバーは唯一のカバーであるボブ・マーリーの「ノー・ウーマン・ノー・クライ」。カバーといっても歌詞はまったくのかずを氏のオリジナルだ。「思い出すよ、少年の頃。空は高く、父は強く」自らの半生を歌にしたという。「Everything gonna be allright」のパートでは一緒に口ずさんでしまう。何と3番では「今年も新しい出逢いがあった〜」と、さくらフェスタでの出来事を歌にしてくれた。イベントのプロであるかずを氏に比べると素人同然の我々のイベントだったが、かずを氏がそれなりのインパクトとして受けてくれた、出逢いを大切にしてくれたということに感じいった。

 最後に司氏が再び登場。二人で「Don`t Let me down」「見上げてごらん夜の星を」を演奏した。とても素晴らしいライブだった。ライブ後は毎々打ち上げが行われる「豚馬亭」へ。「ほうほうエンジェルバンド」のななっち、「Fricker」のヒデくんも参加。いつもの盛岡勢のミュージシャンに我々中央勢、司氏の県北勢も混じり多士済々の飲み会となった。

  


2004年2月7日(土)

 昨年北上市にオープンした「さくらホール」。ここで本日県内のミュージシャンが集う「さくらフェスティバル」が開催される。主催の責任者はkatsu with 2Uのキーボーディストにして「White Spider」のリーダーである小川氏だ。この経緯に至っては色々伏線があるのだが、小川氏、どうしてもこの新しいホールで演奏したいとの思いが強かったのか、年末に思い立ち、2月初旬会期という準備期間1ケ月弱という暴挙(?)ともとれる日程を組んだ。そのあげく彼は怪我でリタイヤ。後をまかされたkatsuはかなり苦労した模様だ。かめもまた事務局の一員として電話連絡や書類、チラシの作成と奔走することになった。

 それでも小川氏の功績はこのまだ名も無いフェスティバルに東和町のほうほうさん、盛岡市のよしだかずを氏という二大巨頭を巻き込むことに成功したことだ。小川氏の情熱がほうほうさんを動かし、名うてのイベントのプロフェッショナルであるよしだ氏の助力は大きな力となった。

 雪で大変な季節ではあるが、「さくらホール」の小ホール(ライブハウスを想定して作られた素晴らしい空間である)は熱い雰囲気に包まれた。出場した9バンドは老若男女、ハードロックからフォーク、ブルース、Jポップ、ロカビリーまで、しかもどれもかなりの実力派というラインナップだ。協力関係もとても良く、出演者に大変恵まれたといっていいだろう。演奏はオープニングアクトとしてかめが歌う「The Rose」でスタート。出演メンバーのセッション形式ということで、katsu、カツトに加えて若手ベーシストFrickerのヒデ君が参加した。続いて司会の小川氏とGuiter Shopのミユキちゃんが登場。小川氏は何とか包帯姿ではあるが当日に間に合って退院することが出来た。特に司会の経験などない二人ではあったが、多くのライブやイベントに参加した経験からか、かなり堂に入った司会ぶりを見せていた。

   

 詳細はいずれライブレポで掲載予定。どのバンドも素晴らしい演奏を見せた。小川氏率いる「White Spider」はトリで登場。正式メンバーは小川氏とkatsu、凄腕ギタリストのカツト、新加入のタイラである。かめはコーラスでサポート、私も今回はベースでサポート、結果的にKW2U全員参加となった。演奏曲はMR.BIG、KANSAS、U2などのテクニカル・ハードロックだ。普段アコースティックな活動をしているKW2Uを知る人には何とも節操のない活動ぶり(?)に写るかもしれない。常識的なメンバーなら怒って逃げ出すところだろうが、なぜかメンバー全員がかなりノリ気で対応しているおめでたいバンドだ(笑)。White Spiderの演奏からそのままグランドフィナーレに突入。出演者全員による「HEY JUDE」のセッションとなった。ドラムは「よしだかずをとその一味」の伊藤さんが叩いてくれた。ボーカルはkatsu、タイラ、多田さん、マユ、かずを氏によって歌われ、カデンツァも決まり、楽しいムード満開でフィナーレを飾ることが出来た。

 撤収も万全の協力体制で終え、記念撮影。夜は北上市内、Cokesのマユ嬢の働くお店で打ち上げとなった。皆互いの苦労やら演奏を讃えあった。いろいろあったがこのイベントでまた多くのミュージシャンの方々と交流を持てたのが一番の収穫か。特にフォークジャンボリーでは主催者としてかなり雲の上の存在的であったよしだかずを氏と密接なおつき合いが出来るようになったことは非常に喜ばしいことである。