8月のヤンガー日記


8月31日(日)

 今日は「中津川べりフォークジャンボリー」の日だ。が、昨晩からの雨は朝になっても止まない。katsu with 2Uは屋外の部エントリーなので、雨天の場合中止になる。主催者側からは「中止は自己判断しないこと、とりあえず時間通りに現地集合」と申し渡されており、この雨では中止は必至だろうと思いつつも、気合いをふりしぼって楽器、機材をすべて車に積み出発した。マイナー気分のままで盛岡市内の「おでってホール」に8時過ぎに到着。案の定中止との通達。今後のことを話しあうために会議室へとむかう。主催者のよしださん、高橋さんからは「今回は実に残念ですが、機をみてリベンジを行うということで・・・」との説明があった。まあしょうがないと聞いていたが、次に「PAはないですけど、屋根の下で良ければ個人的に演ってもかまいませんよ」との一言。その時、じゅんじゅんが「オイラは雨がふってようが時間通りに演りますよ!」とブチかました。小さな奇跡が起こった。沈んでいたKW2UとOHHOの眼に光が宿った。ヤッシーが「このまま帰るのはもったいない。我々で機材を持ち寄ってやりませんか」katsuが頷く。かめの携帯が鳴った。「小川さん、PA積んで今水沢インター出たそうです」希望が出て来た。やれるかもしれない。

 我々は手探りのまま動き始めた。ヤッシーとはれやまくんは機材を取りに紫波、石鳥谷に向かった。現存の機材を搬入、なぜかSSOM高橋さんと私とじゅんじゅんでステージ位置を本決定。まもなく小川氏が到着した。KW2U、OHHO、SSOM、じゅんじゅんがセッティングをしていると、あきらめて帰りかけていた出演者たちも集まって来た。中ステージ出演のほうほうさんやGOMAさんも心配して声を掛けてくれた。何とそんなうちに幸いにも雨は小降りになって来た!OHHOのPAが到着した。小川氏の機材とあわせ、モニターまで含めたそれなりのセットが揃った。自分たちで行うステージづくりは楽しいものだった。まるで数10年前(?)の学園祭のような気分だ。私は会社の仲間たちに電話を掛け直した「演るよ。ぜひ来てくれ」。

 我々の熱意が天を動かしたのか、開演時刻には雨は完全に晴れあがった。機材の関係でトップに跳ね上がったじゅんじゅんの第一声が肴町にこだまする。「中津川べりフォークジャンボリー〜〜!!じゅんじゅんでぇ〜っす!」明るい。底抜けに明るい。こいつの破天荒なキャラクターが我々オヤジ達を動かしている。司会は「空飛ぶ三輪車」でおなじみのふじポンと、「じゃじゃじゃTV」のTAG。なんて豪華な組み合わせだ。早速写真を撮らせてもらう。続いてはOHHOの登場。相変わらずの美しいハーモニーと3本のアコギ、パーカッションのアンサンブルが観衆を魅了する。完成度の高さはまさにトップクラスだ。そしていよいよKW2Uの出番となった。

   

 「Come Together」で演奏スタート。やや固いながらも皆ここで演奏出来るという喜びにあふれているようだ。続いてオリジナルの「Sweet Maria」「Redemption Song」Katsuと私の言霊が中津川べりに響き渡る。この際これもやってしまおうと、尚子メインの「カントリーロード」。急な選曲にも関わらず、尚子はしっかり歌ってくれた。笛も吹いてくれた(笑)。そして、じゅんじゅんを迎え、Katsu以外全員パーカッションの編成による「風になりたい」。鎌ちゃんが、小川氏が、前に出て来る。かめちゃんも笑顔だ。サンバのリズムで会場にも楽し気なムードが漂う。この雰囲気は屋外ならではだな、と実感した。そうだ、雨が降っても開演出来る中ステージには風は吹かない・・・。改めて天候の神様に感謝。そしてパーカッションを貸してくださったGOMAさんに御礼。皆の楽し気な表情の中「天国への扉」で幕を閉じた。会社から13人の仲間が駆け付けてくれた。みんな楽しんでくれたようでとても嬉しい。特に「風になりたい」は好評だったようだ。楽器の制約やジャンルにとらわれない自由な思い、そう、まさにそれは「風」そのものだ。そんな思いはきっと届いたはずだ。

   

 その後各ユニットの演奏は続いた。屋外組のリーダー格SSOM、超絶技巧ギターの高橋学氏・・・と演奏は続く。一段落ついた我々とは裏腹に、OHHOのヤッシー、すず氏と小川氏は最後の演奏までPAにつきっきりだった。本当に御苦労さまである。結局2組ほどが出場辞退しただけで、他はすべて演奏と相成った。見事な大成功といえるだろう。将来性を感じさせるA Lots、岩大サークルのチョコボーイ、和み系の女性ユニットのオムライスズ、堂々とした演奏のマウンテン・フレンドシップ、はるばる大野村からやって来た風天、東京で精力的な活動をするサトウタケヒロ氏に続き、今やプロシンガーとして確固たる位置を築いた山本司が大トリで登場。オープンチューニングを使ったブルース、ソウルの雰囲気を醸し出す演奏は流石である。そしてラストは出演者全員が参加しての「翼をください」。途中からアカペラになり全員で大合唱。「悲しみのない自由な空へ翼はためかせ」じゅんじゅんが、やすともが、OHHOが、かめが、ふじポンが歌う。みんなの音楽への情熱が、今日のステージを実現させた。伝説の「べり」外ステージ。本当に感動のフィナーレとなった。

 その後、中ステージも最後の演奏ということで、グランドフィナーレに出演するためにおでってホールへ向かった。中の部大トリは「ほうほうエンジェルバンド」である。ほうほうさんは「外ステージは中止の決定が出たんだけど、出演者が協力して機材を持ち合って演ることが出来て良かった。オレも今度外で演りたい」と言ってくれた。頑張った外ステージの面々にとっては何よりも有り難い言葉だった。胸が熱くなった。katsu氏は仕事がぬけられないため花巻に帰ってしまった。この場を共有することが出来ずに残念だ。前にかめ嬢がいる。彼女が本格的に歌を始めて1年となるところだろうか。ここまで来たのは大きな成果かもしれないが、その分いろいろ無理もいって来た。苦労も随分あっただろう。聞いてみたかったがここ連日のライブで相当に疲れているようだった。今日は帰ってゆっくり休んでもらいたいと思った。ステージでは「ほうほうの子守唄」が歌われている。「山の端には大きな月 荷馬車は揺れるゴトゴト ふくろうがほうほう」。少し泣けて来た。やっぱりこの人たちは本物だなあと思った。

 中ステージ、外ステージの出演者が全員ステージに並び、ほうほうさんの曲「君に会えて良かった」を歌った。サビはこのタイトルのリフレインである。シンプルだが、胸をうつメロディーだ。多くの言葉を並べなくても、人の心をとらえることは出来るのだな、と改めて知らされた。こんな曲を書いてみたいな、と思った。

 すべてが終わり、ここ数日間の疲労と今日の充実感で身体がグターッとなりつつある。諸々の事情で打ち上げには出ないこととしていた(一番の理由はやはり疲労だ・・・)が、何かやり残した気分で会場をあとにした。え?これだけやったのに?まるで学生時代の文化祭の帰り道のように。

    

  


8月30日(土)

 この夏二度目のダブルヘッダー。昼間はkatsu with 2Uがいつもお世話になってる「わたぼうし」感謝祭にお招きされた。作業所を利用した楽屋で手作りのお菓子とコーヒーをいただいた。和む。katsu氏はこのユニットのリーダーでありながらトラブルメーカー?今日も譜面を忘れたり、ギターの弦を切ったり、歌詞カードを風に飛ばされたり、結構テンパっている。中庭の芝生に面したとても感じの良いステージで演奏をした。「木綿のハンカチーフ」で演奏を開始。大好きな曲だ。もう夏も終わりだな〜との思いから「少年時代」を。「夏が過ぎ風あざみ〜」かめ嬢の唄声がもうすっかり秋色となった青空に溶けていく。そして少し前に流行った「明日があるさ」会場からは手拍子が。やはりノリの良い曲は反応がいい。オリジナル曲「Redemption Song」、「カントリーロード(かめバージョン)」そして、先日のライブからレパートリーに加えることにした「翼をください」で終了した。暖かい拍手とアンコールをいただき、「わたぼうし」とは縁深い「世界でひとつだけの花」を最後に演奏した。演奏が終わるやいなや、ステージにCDを求めに来るお客様もいたり、握手を求められたり、メンバー一同とても感激。その後昼食をいただき撤収した。明日は「中津川べりフォークジャンボリー」に出演の日。本来練習なり打ち合わせなりと行きたいところだが、私の予定がケツカッチンのため、katsu氏は仕事に、かめ嬢は盛岡に帰って行った。

   

 家に戻り夕方からのIBLコンサートのために楽器を積み替え、休む暇もなく待ち合わせ場所のまなび学園へ。摂子さんと尚子を乗せて陸前高田へと出発。ウッドベースを横積みにしてるので尚子はちょっと狭そうだったが、高田まで1時間半ダベリながら楽しく向かった。ほぼ予定時刻に会場に到着。久慈ブルーノーツの演奏が始まった。今回は県内の8つのビッグバンドが競演する。ヤンガーの出番は5時半から。ここの会場で陽が明るいうちに演奏するのは初めてだったので新鮮な感じがした。しかも夕暮れ刻。演奏とともに変わりゆくシチュエーション、はたまた森羅万象?感慨深いものがある。新しいエレクトリック・アップライトの調整がまだ済んでないので今回もウッドベースでの演奏となった。本来条件の不安定な屋外などのために購入したのだが・・・。案の定、ウッドベースを寝かせるスペースが確保出来ず、エレベへの持ち替えが不可能となり、全曲ウッドで演奏する羽目になってしまった。特に問題はなかったが、ラテンの「マンボ〜」はもう少しエッジの効いたサウンドを欲していたので。キッシー嬢は浴衣姿で「Candy」を、摂子さんはボッサ調の「My funny valentine」を歌った。そして問題の「Oleo」!スピードは前回童話村より随分安定したようだがまだまだ課題の残る演奏となった。しかし緊迫感募る鬼気迫る(?)演奏がウケたのか、アンコールの拍手が。たまたま到着時間の遅れているバンドがあったため数曲引き続き演奏のオファーを受ける。譜面が揃ってないパートもあったが、ゴリ押しで演奏。さすがは「困った時のヤンガー」だ。

 演奏が終了し、あとはビールを飲みながら聴く側に回る。陸前高田恒例のゲストとして、隣の気仙沼市から「スウィング・ドルフィンズ」が今年も来てくれた。同バンドは国内でも珍しい小中学生を中心としたビッグバンドである。初々しくも堂々としたアドリブがジャズを感じさせる演奏を聴かせてくれた(二枚目の写真)。おさげ髪にしたドラムの女の子は終止ニコニコしながら安定したビートをきざんでいる。見ていてこちらも楽しくなってくるような演奏だった。

 ラストは主催バンドのサンドパイパー・オーケストラ(写真三枚目)。昨年から入団したボーカリストを得て、今までと演奏形態が変わって来たようである。華やかなボーカルと実力あるソロイストの演奏で、見応え、聴き応えのあるステージとなった。演奏中盤から雨が降り出して来た。明日の屋外ステージがとても気になった。演奏終了後打ち上げで乾杯(写真四枚目)。気が着いたらオレ以外みんな泊まりのメンバーだった。鎌ちゃんと尚子も明日の「べり」に一緒に出るのだが早起きして来るという。オレは早起きする根性がないので夜のうちに帰る道を選んだ。天候も相まって少しマイナー気分で帰宅。

   


8月23日(土)

 今日はkatsu with 2Uの月例フラニーカフェ・ライブである。8回目となるこのライブだが、初めてゲストを呼び対バンとなった。ゲストは盛岡、北上で活動する男性2人組ユニットの「リボルバー」である。以前からかめ嬢とネット上で交流があったが、盛岡のクラブチェンジのライブで初めて顔を合わせ、先日のアメリカンワールドのイベントでも御一緒した仲だ。彼らの仕事の関係で今回は変則的なプログラムとなる。第一部はKW2Uのステージ。先日のアメワイベントの好評に気を良くして(?)またもウッドベースを使ったアコースティックセットで演奏をした。曲は当初から演ってきたカバー曲(ビートルズ、カーペンターズ、C・キング等)だが、なかなか新鮮な演奏となった。狭い店内でのウッドベースの出入りには骨が折れたが。

 第二部はリボルバーのステージ。楽曲の良さと美しいハーモニー、もうこれだけで自分たちの「色」を確実に持った素晴らしいユニットだ。中小路くんのエモーショナルなボーカルに及川くんの繊細なハーモニーとギターが絡む。CDを買って聴いたがどの曲も名曲でハズレがない。及川くんが先日亡くなったお祖母さんのことを歌った「エシ」は涙ものであった。

 そして第三部は再びKW2Uのステージ。別バンドのリハを終えて駆け付けた鎌ちゃんを加えたフルメンバー編成でオリジナル曲中心のセットである。サポートの鎌ちゃん、小川氏はいつも最小限の打ち合わせ(練習ではない)で最高の演奏をしてくれる。大したものだ。今回は尚子も参加出来たので、二ヶ月ぶりに「カントリーロード」も演った。フラニーで2度目の演奏となる「風になりたい」今回もお客様にパーカッションを配り一緒に楽しく演奏が出来た。アンコールではリボルバーと共演。アメワでのセッション曲を発展させ、かめ嬢のボーカルと及川くんのアコギ、katsu氏のリードギターをフューチャーした「翼をください」。リハなしでの一発演奏だったが構成をきっちり徹底してたおかげでいい演奏になった。続いてオーラスはKW2Uの持ち曲「ヘイ・ジュード」をボーカリスト全員で歌い回した。これもメールで歌うパートなどを指示しただけの一発合わせだったが、ミュージシャンシップに優れた彼らはなんなく合わせてくれた。エンディングは「dada-da-」の大合唱と手拍子。良いステージとなった。

 そして打ち上げ。ライブ後の余韻をそのまま途切れずに打ち上げに持って来れるのがフラニーライブの良いところである。お客様も大勢参加してくれて嬉しい限りだ。ブルース好きということでkatsu氏と中小路くんは意気投合しセッションを始める。続いて私、及川くん、かめ嬢、尚子がフォークセッションを開始。二つのバンドが入り混ざっての異種セッションは楽しいものであった。次回も楽しいライブにしたいものだ。

   


8月17日(日)

 夜、ヤンガーの練習。昨日の「賢治生誕祭」のステージ結果をふまえ、さらに30日のIBLコンサートへ向けての練習となった。IBLコンサートは、岩手県内のビッグバンドが一同に集うコンサートであり、毎年各地域のビッグバンドが開催地としてホストとなり、コンサート、そして宴会(!)を行う。今年は陸前高田市において野外ライブ。楽しみである。その前に練習だ。まだまだこなれきれていない「マンボ・マンボ・マンボ」、課題が山積みの「Oleo」を中心に練習した。「マンボ〜」は矢沢中学校との共演曲だったが、なんだか調子にのってレパートリーに加えてしまいつつあるようだ。やっぱり夏はラテンだし、丁度良いってとこかも。高田のステージは頑張りたい。

 写真ラストは消化器にイタズラをする(?)ゴンちゃん。キッシーが撮った写真なんでよくわからん。

  


8月16日(土)

 今日は宮沢賢治童話村で「賢治生誕祭」のステージに出演。野外ステージでの演奏だ。ここ数日の長雨のため天候が懸念されたのだが、日頃のメンバーの善行の賜物か、関東地方以西は大雨にも関わらず幸いにもいい天気に恵まれた。しかしながら本日共演予定だった矢沢中学校はこの天候不順を見越してか出演を辞退することになったのでヤンガー単独のステージになってしまった。残念。しかしこの日の出演者は凄い。「坂田明 ケストラダマシ」花巻が生んだミュージシャン多田兄弟率いる「Alfred hotel band」「スージー黒岩ジャズトリオ」う〜ん、このラインナップをダーターで観られるとは凄いイベントだ。しかもヤンガーが競演。バカボン鈴木、多田文信、佐藤弘基氏という素晴らしいベーシストと同じステージで演奏出来て感動だ。さて、ヤンガーは「Shiny Stockings」「Every Summer Night」「マンボ・マンボ・マンボ」「Fly Me to the Moon」「Candy」「Oleo」を演奏した。矢沢中との共演がなくなったので、練習を一回パスした感じになってしまい、「マンボ〜」は不安が残った。バンマスのMCで「フライング禁止」と申し出された。案の定どこかしこで飛び出し気味の演奏になる。といいつつ、自分も一回ブレイクでやってしまった・・・。「Oleo」は練習でもやったことのないような超ハイスピード演奏になった。オリジナル演のあまりの早さからの強迫観念か?暴走か?それなりのテンションで疾走続けるのはいいが、オーラスがグダグダになるところがとてもイタイ。大きな課題となった。その後行われたプロバンドの演奏はさすが、のものだった。多田牧男さんのチャップマン・スティックをフューチャーした「Alfred hotel band」は非常に私好みのサウンド(クリムゾン寄り?)だ。本当にスゴイ。昨晩ホテルシティプラザで聴いたスージー黒岩さんのステージを緑の中でまた観ることになった。「風に吹かれて」「イマジン」など、2日続けて聴いても本当に感動モノのステージだった。ベースはトリオ・ザ・ミュージックで活動中の江刺在住の佐藤氏、昨日のライブでも少しお話した。ヤンガーが参加する10月の山形の国民文化祭にも高橋達也、エリック・ミヤシロと共演するという。スゴい。坂田明バンドの途中で時間が来て童話村を後にした。最後まで観られず残念。

    

 本日はもう一件、katsu with 2Uで北上のアメリカンワールドでのストリートミュージシャンイベントに参加する。イベントは夕方からだがkatsu氏とかめ嬢は午前のヤンガーのステージからわざわざ観に来てくれた。感謝。さて、午後4時くらいにアメワ本屋前に集合。参加ミュージシャンはKW2Uの他に盛岡のじゅんじゅん、佐藤ミノル氏、そして訃報で出演が危ぶまれたリボルバーの及川君である。いろいろ情報とかよくわからなかったのだが、基本的に自分らで仕切らなければどうにもならないと理解し、出演者同士で協力してPAを設置し音響を整えたので、比較的スムーズに始められることが出来た。20〜30分くらいのステージを順番に3セットほど行った。セッティングには喪服で登場した及川君も着替えて途中から合流、ソロで1ステージやった。本当はKW2Uはストリートでは演奏したことがないのだが、路上ということを想定し、私は全曲で普段使わないウッドベースをプレイした。いつものエレベに較べてとても新鮮な演奏になった。katsu氏は何だか疲れたらしく、2クール目で「もうやめようか」とか言っていたのだが、突発的に行われた「リボかめじゅん」のセッションに刺激されたらしく俄然奮起、「ブルース演りましょう」と騒ぎはじめた。3クール目はまったく予定にないレパートリーを演奏することになってしまった。おかげで3ステージとも1曲もダブらずに違う曲を演奏出来た。自分たちのレパートリーの引き出しを確認するいい機会、そして参加ミュージシャンの交流など、得るものがあったイベントとなった。ラスト曲「HEY JUDE」演奏中にいきなりコンマスY氏が親子連れで登場。非常にアセった。

   

 


8月10日(日)

 新しい楽器を購入した。NSデザイン社のエレクトリック・ダブルベースCR-4である。私の好きなベーシスト、トニー・レヴイン(キング・クリムゾン、Pガブリエル、ニューヨークのセッションミュージシャン)が使用しているタイプの廉価版である。NSデザインというと聞き覚えがないかと思うが、80年代にグラファイト製の小さなボディで一世を風靡したあのスタインバーガー社である。昨年ウッドベースを購入してからそれまで使っていたエレクトリック・アップライトベースの出番が無くなってしまった。売りに出そうかと考えたが、かといってウッドベースのサブは必要である。そこで使ってないもう一台のベースとヤフオクに出品、新しいアップライトを買うことにした。本末転倒のような気もするが、新しいこのアップライトはスタンドアロン(自立式)、今までよりも軽量小型、ということで、単にウッドの代用品以上の付加価値がある(・・・と私は思っている)。エレベとの併用が多く、また狭い場所や炎天下での演奏など、ウッドの使用が難しいことの多いヤンガーのステージにいずれ役に立ってくれる気がする。

 ・・・などと思いながら合奏で初使用。昨年の試奏でわかっていたことではあるが、一体型のボディのためか恐ろしいほどのサスティンがあり、サウンドは非常にエレベ・フレットレス的だ。蔵出しで未調整のまま持って来たので弦高が低く、テンションが弱い。弾きやすい反面、指の強弱によるニュアンスが伝わりずらく、ダイナミクスの大きいビッグバンドの演奏にはこのままでは不向きだ。弦高を上げるか、弦をもっと太いものにするか、最悪はナットの調整をしなければならないかもしれない。少々頭が痛い。メンバーはみんな「すごいっスねえ〜」と驚いているが、アコースティック氏は「音がビヨ〜ンっていってるゾ」とか、バンマスは「何だこのベース!ボディぶった切ったのが?手ぬぎだな〜」と口さがない声も。くそー。エレベとの交換はさすがに楽勝だ。今までのようにデカいウッドベースを置くスペースの確保や、「よっこらしょ」と置くための時間のロスと手間が激減する。これは他の楽器のメンバーには決してわからないオレだけのアドバンテージだ。

 写真は「お〜、買ったんすか?」と驚くマイルス氏。御満悦のオレ。キッシー嬢の背と較べるとこんな高さだ。練習が終わり、家に帰って弦高の調整をした。弦高を上げると、テンションも強くなり、指弾きでいいニュアンスをつけられるようになった。サスティンはそのぶん弱くなったが、演奏するバンドの形態によってブリッジを調整すれば良いことが理解出来た。次回のステージでこれを使うかどうかはまだ思案中。

     


8月3日(日)

 今日はライブや昼の練習がないため、日中久々に自分の時間が持てた。一ヶ月ほど前に会社の先輩デザイナーからあるお礼として大好きな「壬生義士伝」のDVDをもらっていたので、やっと観ることにした。一ヶ月も観て無かった事自体「義」を欠いているようだが、やはり映画関係は充分にゆとりのある時間をもうけないと鑑賞出来ない。その前に「たかしくんの12年の奇跡」とかいうドキュメンタリーでひとしきり号泣していたが、続けて観てやはり号泣した。最近ある人に「40にもなって感受性が強すぎる」といわれたが、まあ自分なりのことなんでしょうがないと思っている。映画を観て泣くことは結構なストレス発散になるし。ちなみに人と映画館に行く時はかなり我慢して泣かないようにしている。むしろこの方が精神衛生上良くないような気がする。

 まだ夏らしい天気ではないが、今日はやたらと蒸し暑い。ヤンガーの練習場も先週までの快適な練習空間が一気に真夏モードに突入した。写真はメンバーそれぞれの涼み用アイテム。鎌ちゃんはミニ扇風機を持参。う〜ん、これは涼しそうだ。キッシー嬢が持ってるのはコンマスのミニミニ扇風機。USB対応でパソコンにもつなげるらしい。はたしてこれで涼しいのか?ジェローム氏は団扇を持参。本当に暑い時は「人力」が一番かもしれない。練習は先週に引き続き「マンボ・マンボ・マンボ」をやった。何とか最後まで通せるぐらいにはなったがまだ心許ない。中学生は頑張って練習しているのだろうか?コンクールも終わり、今日は久々にフルメンバーでの練習だった。

     


8月2日(土)

 今日はkatsu with 2Uのお仕事。花巻温泉ホテル紅葉館で開かれる「花巻養護学校卒業生の会」で演奏する。普段のKW2Uで演奏するナンバーとはまた違った、良く知られているフォークソングやニューミュージックのナンバーを演ることにしている。先日一度練習したが、出来が甘かったため、午前中一度合わせてから花巻温泉に向けて出発。katsu氏は一度道間違えた(笑)。

 紅葉館に着き搬入を開始。ライブ会場は会合の場所とは独立しており、ゆっくり搬入やマイクチェック等出来たが・・・。本番寸前になって主催者側から「みんなで歌える曲を何かやってくれ」といわれる。うわ〜!急にいわれても!もうお客さんが入場して来る中歌詞カードを持ってフロントに向かって走る。コピーをお願いして戻って来るともうkatsu氏はMCの真っ最中だ。「頼みますよ、・・・急にいなくなるんだから」。さて、演奏開始だ。サザンの「TSUNAMI」島谷ひとみの「亜麻色の髪の乙女」青い三角定規の「太陽がくれた季節」、老若男女だれもが知ってて楽しめる曲を選んだ。反応も上々だった。気を良くしてかkatsu氏のMCも好調で会場のお客さんとコミュニケーションをとりながらなごやかに進行していく。かめ嬢の定番曲の「涙そうそう」、オリジナル曲として「Redemption Song」を演奏、CDをPRした。さきほどコピーして来た「世界にひとつだけの花」の歌詞カードを配ってみんなで歌った。そしてラストは「わたぼうし農園」でも好評だった「カントリーロード」で締めた。時間はとうに過ぎてしまったが、お客さんが席を立たないので、「I saw her standing here」もやった。手拍子が起こり、会場はとても楽しい雰囲気で終えることが出来た。

 思いのほかCDもたくさん購入していただいた。あまり手持ちがなかったため、後で郵送することになった。独特の和んだ雰囲気があるかめ嬢はどこに行っても人気者で、この日も「写真をとってください」とリクエストが多かった。デジカメを持っていたオレがCDを買ってくれた方々と記念撮影をしてあげた。っていうか、オレも出演者なんだがね・・・。

 今回開演前あたふたしてたおかげでだれにもデジカメ撮影を頼めず、演奏をしている写真は一枚もない。なんか悔しいのでホテルの前で「炎!」とかいって写真を撮った・・・。露天風呂に入り、遅い昼食をとって帰った。いつもと違うナンバーとか大変なことが多かったが、上々の結果、反応を得てメンバー一同満足出来たお仕事でした。