SONATA ARCTICA "Successor" 2000

 今をときめく”メロディック・スピード・メタルの雄”、ソナタ・アークティカ(以下SA)の新曲2曲を含んだミニ・アルバム。

 はたして、なんでこのバンドがそんな人気があるのだろうか?やっち。は実はよく理解できない。

 その理由として一般に言われるのは、わかりやすいメロディーなのだそうだ。他に有名なラプソディーというバンドがあるが、そのバンドの方が演奏力、ヴォーカルの歌唱力ともにSAを上回っているが、メロディーのわかりやすさに欠けてる。
 しかし、だ。わかりやすさに過ぎるのではないか、とやっち。は思っている。わかりやすいあまり、すぐに飽きられてしまわないのだろうか?ま、単にメロディーがクサイ、というのもあるかもしれない。


 新曲の方もどうも、構成のツメが甘い。曲の終わり方とか。もう少しねばってほしい(?)。
 あと、やはり、その演奏力、ヴォーカルの歌唱力も物足りない。HELLOWEENの「I want out」をカバーしてる。これをオリジナルと聴き比べると、やはりSAの未熟さがあらわになる。
 たしかに「メロスピ系」と呼ばれるからには、曲を速いアレンジにしなければならないのだろうが、それで曲がつまらなくなってしまってはいけないだろう。(原曲はベース・ラインとてもメロディアスで印象的なのだ。)
 あと、決定的なのは、やはりヴォーカルだ。今さらながら、マイケル・キスクというヴォーカリストはスゴイ男だったな、と実感した。マイケル・キスクのヴォーカルには、華というか色気がある。

 でも、こういったまだ未熟さが残るバンドの方が、その成長ぶりが楽しめて良いのかもしれない。応援のしがいがあるだろう。
 エメラルド・レインというバンドがある。このバンドはヴォーカルが酷い。いや、酷かった。でも最近リリースされたアルバムではヴォーカルもいくらか歌い方に変化が見られている。それが成功しているかどうかはともかく、より「歌」らしく聴こえた。


 SAはまだ原石だ。魅力はあるがまだ下手くそだ。「下手くそだから聴かない。」とは言われないように、今の良い所を残したまま、先輩達に並ぶような素晴らしいバンドに成長してほしいと思う。

back