殿とLes Paul


 殿はだいぶ年期の入った黒のレスポールを使っておられます。1995年に来日した際は、レスポールスタンダードをメインに使ったため、各方面から「あれれーー?」というような反応があったように記憶しています。確かにもう殿のトレードマークになっているんだから、2本使ってくれればよかったのにねぇ、と思いますが、でもスタンダードだけでやっちゃうところが殿なんです。(←いいかげん
 後の殿のインタビューを読む限り、黒のレスポール(以下、ブラックビューティー)は一時期修理に出していたとかで、その時期と来日が重なっちゃったんでしょうか。
 何を隠そう、私も殿の
麗しき姿を見ているうちに、だんだん、そう、欲しくなるわけですよ、ブラックビューティーが。でも、ギブソンの黒のレスポールは2、30万は軽くするし、でもって、オービルっていうメーカーから販売されているジョンサイクスモデルっていうのも、いかにもサイクスファンーって感じがして、美学に反するし(嘘)。結局、エピフォンから販売されていた黒のレスポールをセットで購入。「でも、やっぱりクロームパーツもつけたいよねー」と独り言をつぶやきながら、BURRN!のページをめくっていると、クリエイター(スラッシュメタルバンド)の、ミレ・ペトロッツァが目に入り、結局彼がしているように、ピックガードをはずしただけの格好にして、「Smoke On The Water」(by DEEP PURPLE)を弾いていたのです(きゃっ、ベタすぎ)。私としては、「ピックガードを外したぐらいじゃ、なんか自分しか分かんなくて、自己満足的だよねー」と思っていたのですが、そのピックガード無しレスポールを見た家の両親が、「なんで、外したの?ねえ、なんで外したの?」と、私を質問攻めにしてきて、答えに窮した記憶があります。


 以上、「私と殿のレスポールのほろ苦い思い出」をお送りしてきましたが(最初の表題と違う)、殿の使用しているブラックビューティーについての細かい説明は次回ということで、このコーナーはおしまい。