恒例となった半期に一度のチキチキ。2003年下半期は上半期ほどは悩まなかった。いつものように順不同。
上:『blemish』 david sylvian (P-VINE Non Stop PVCP-8775) 99年以来4年ぶりの最新ソロアルバムは、Japan時代から長年在籍したVirginを離れ、自身が設立したsamadhisoundからの作品。当初はネット購入のみのはずだったが、日本でだけ(?)ライセンスを受けて、一般市販された模様。これ、飛んでもない作品!元々Enoの影響やHolger Czukay、Robert Frippなどとの共演で音響寄りになっていた彼だが、今作には元Japanのボーカリストでほとんどの作品を書いていた人だったという音楽性は微塵も残っていない。ボーカルは歌唱というよりも語りに近い。今までのソロ作品は多くの仲間と録音されていたが、今回は数曲を除きほぼ彼一人自分の世界観を創り上げている。まさしく彼自身の悟りの境地の音(samadhisound)。日本盤には公式サイトからダウンロード可能だったインスト曲が収録された。 http://www.davidsylvian.com/
左下:『obrigado saudade』 mice parade (P-VINE RECORDS PCD-23425) The Dylan GroupのAdam Pierceのソロ・ユニット。 Adam Pierceを知ったのはmumのサポートをしていたためで、2002年のサマソニでも彼の叩くドラムがとても印象に残っていた。その後、家のCD棚を探したらmice paradeが含まれたVA盤を発見!すっかり虜になっていた。今作はそんな彼の4枚目のアルバムで、事実上ほぼ一人で制作されたその音は、フォークっぽいものからエレクトロニカまで多彩な色合いを見せてくれる。かなりの傑作だ。ノイズ系ではないが随所にMBVからの影響も感じる。歌ものとインスト曲とのバランスも良い。そんな歌ものには2曲でmumのKristinがゲスト参加しており、近々スタートする北米ツアーも同行する予定だと聴く。2月後半くらいにHIMと一緒に来日するとの噂もあるので、是非そのままの面子で来て欲しいものだ。日本盤のみボーナス・トラック1曲収録。
右下:『A year to the day』 the Zephyrs (Imperial Records TECI-24181) 俗に言うポスト・ロック。2001年に出た2ndや2002年のEPと同様に、今回もMogwaiやArab Strapのメンバーがゲスト参加している。一曲一曲は短いけれど、どれもがドラマティックな展開で引き込まれる。次回以降もとても楽しみになった。出身はスコットランドの首都エンジンバラ。しかし、この作品の邦題『西からの風』ってバンド名の和訳じゃないか(笑)。おそるべしテイチク!日本盤のみボーナス・トラック2曲収録。そのうちの1曲はバンドの公式サイトからダウンロード出来る。 http://www.thezephyrs.com/
邦楽は年間でやろうかと考えていたけど、新譜は数枚しか聴いていないので出来ませんでした。
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