それぞれのLIVEがあれば、バラでも見に行くほど好きなバンドをまとめて一回のLIVEで見られる。これまで多くのLIVEに通っているが、こんな巡り合わせは滅多にない。しかも3バンドもだ。そんな夢のイベントが、18日に下北沢CLUB 251で行われた。夏頃から一部の人達と騒いでいた"mono vs Pomegranate vs VooDoo Hawaiians"である。PomegranateとVooDoo Hawaiiansの共演は早い時期に聞いていたが、全部で3バンドだと知ったとき、友人とこんな会話を交わした。「もしもmonoだったら死ぬかも。」
monoの音に触れて、「なんだよ、よくあるmogwaiフォロワーじゃん。」と思う人は多いだろうが、それで済ませてしまうのは非常に寂しい。彼らの楽曲には琴線を刺激する際立ったメロディーが存在しており、この部分は、間違いなく「mogwai超え」と言っても大袈裟ではないからだ。口ずさめるノイズとで言えば良いのだろうか?単なる爆音ではなく永遠に続いて欲しいと願いたい浮遊感、短い時間の中で喜びにも哀しみにも表情を変える音。この日は1stEPからの2曲を含み、たっぷり5曲披露してくれた。このセットは2度目のmono体験だった7月の屋根裏と全く同じだったのだが、逆にそれが幸いだったかも知れない。なぜなら既に全曲が頭の中で繰り返し鳴り響くほど魅力的な曲達なのだから。 そんな彼らとの衝撃のファースト・コンタクトは、今年6月のPomegranateの対バン。むぅ、音楽連鎖。
7月以来3ヶ月ぶりのPomegranateは、相変わらず美しく壊れるHoney*K嬢がステキだった(照)。途中ベースの弦が切れるというハプニングもあったが、安定したステージングは貫禄なようなものすら感じさせてくれた。新曲2曲はどちらも良い感じだったが、特に「アワレラ」とセットリストに記されていた方が好き。何か懐かしい気持ちになるギターフレーズが魅力だった。けれども、今回の3バンドの中では一番好き嫌いが出やすい音だと思う。この強烈な個性は、PUGS時代から変わらない。しかし、一度はまると抜け出せなくなる音。 ちなみに、Pomegranateの前身であるPUGSを発見したのは、94年の大晦日のイベントだった。メインに見に行ったのは89年以来の年越し宙也(当時chuya & zero db)である。と言うことで、ここにも音楽連鎖。
トリのVooDoo Hawaiiansは、宙也を除けば間違いなく近年一番見ているバンド、昨年は12回、今年は今回が9回目(こちらも3ヶ月ぶり)だった。普通これほど大量に見ていれば、良いときも悪いときもあるはずなのだが、勢いに引っ張られているのだろう、一度もダメと思ったことは無かった。お世辞でも何でもなくホントに20回とも最高に良かったと感じたのだ。けれども、今回初めてイマイチだと思ってしまった(汗)。そしてその理由は、今まで最高だと感じさせてくれていたこの「勢い」だった。VDHのライヴは、疾走感の中に存在する決めのリフが魅力的だと思うのだが、初めて聴いた2曲の新曲はあまりにもストレート過ぎて心に残らなかった。自分が今欲している音とのギャップもあるからだと思う。ぐぅ今回はごめんなさいだ。次回もう一度確かめたいっす。
写真は、 上:Pomegranate『Pomegranate』 abm Record abm-20101 下:mono『Hey,You.EP』 Forty-4 RECORDS F4rd-01116 後:エイリアン TOY STORY(バカ)
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