History Of Pop Music

よくあるロックの名曲ではなくて、ポップミュージックの名曲を当サイトが厳選して紹介しています。選曲は全米Top5に入った曲はそれだけで名曲で、膨大なリストとなるため外しています。
00年代(2000年以降)から早くも四半世紀が過ぎようとしています。インターネットの普及からデジタルでのフォーマットが登場し、今はStreamingの時代となりました。膨大な世界の、または過去のライブラリを自由に聞ける、また個人が簡単に発信できる時代となり、音楽のあり方が変わってきました。Streamingsが集計対象になるため聞かれる曲はいつまででも聞かれ続け、ある時には自然発生のごとく過去の曲が浮かび上がってきます。そんな時代の00年代以降ですが、管理人がチャートヒット関係なく、長く聞かれ続けるのではないかと思う曲をセレクトしました。

00年代では今回が最後です。その前の回で入れられなかったけど印象に残っている曲が中心となっています。

Weapon Of Choice / Fatboy Slim 01

 

イングランドはBromley出身のDJ、Norman Quentin CookのプロジェクトFatboy Slimの2001年に「Star69」とダブルA面シングルとして全英で10位に入っています。ヒットシングルというよりSpike Jonezが監督となったChristpher Walken主演のPVの方が有名で、こちらは2001年のMTV Video Music AwardでBest Direction、Best Choreography、Best Editingなど受賞しています。歌っているのはBootsy CollinsでSly & The Family Stoneの「Into My Own Thing」やChambers Brothersの「All Strung Out Over You」などがサンプリングされています。映画やメディアでも使われることが多いファンクナンバーです。

Dragostea Din Tei / O-Zone 04

 

モルドバ出身のボーイズグループO-Zoneの2004年にヨーロッパ各地で大ヒットして全英チャートでも3位に入ったナンバーです。全米ではこの曲はヒットしなかったものの2008年にT.I.が「Live Your Life」でサンプリングして、こちらは全米1位になっています。タイトルはルーマニア語で「菩提樹からの愛」という意味で、英語ではない言葉がなんとも面白く、サビの「Nu Ma Nu Ma iei」(私を連れて行かない)が日本では「飲ま飲まイエイ」のキャプションがつけられ、「恋のマイアヒ」というタイトルで日本でも大ヒットしました。

All Summer Long / Kid Rock 08

 

ミシガン州Romeo出身のロックシンガーKid Rockはカントリーやヒップホップ、メタルなどミックスした音で90年代後半からブレイクしていました。2008年には「All Summer Long」が全米23位、全英1位という大ヒットを記録していますが、全米23位という順位はKid Rockがデジタルダウンロードしなかったことによるためで、全米Hot Countryで4位を始め、Mainstream、アダルトコンテンポラリーやRock Tracks など複数のジャンルでラジオヒットとなり、アルバムの売り上げに繋がりました。Bob Segarの「Night Moves」、Lynyrd Skynyrdの「Sweet Home Alabama」、Warren Zevonの「Werewolves Of London」がミックスされたポップカントリーナンバーです。

Back Here / BBMak 00

 

イングランドはリバプールで結成された3人組ロックバンドBBMakの2000年に全米13位、全英5位を記録したナンバーです。ポップソングが流行していた2000年にヒットしたアコースティックギターの美しいメロディとコーラスのロックナンバーで、ギターのイントロから引き込まれる王道のラブソングです。

Jai Ho(You Are My Destiny) / A.R.Raham,Pussycat Dolls f.Nicole Schierzinber 09

 

インドはマドラス出身のコンポーザーA.R,Rahmanの映画『Slumdog Millionaire』で使われた曲が、映画のヒットとともに話題となり、Pussycat Dollsなどをフューチャリングする英語版の曲がリリースされて全米15位、全英3位に入る大ヒットを記録しました。インド音楽の東洋のエッセンスとR&Bソウルなミックスで、独特なポップソングとなっています。

Hermetico / Balkan Beat Box 07

 

イスラエルのグループBalkan Beat Boxの2007年の曲。DiploがMac Millerの曲「Goosbumpz」でバンドの「Bulgarian Chicks」がサンプリングされるなど東洋ネタとして使われていましたが、その決定的だったのが2007年の「Hermetico」で、東洋的なメロディとエレクトロのフュージョンサウンドは独特で、2013年にはJason Deruloの「Talk Dirty」でサンプリングされたことで注目を集めました。

Gasolina / Daddy Yankee 04

 

プエルトリコ出身のレゲトンラッパーDaddy Yankeeの2005年に全米32位、全英3位のヒットを記録した曲です。レゲトンのヒットでは最初の頃のヒットで、Billboardのラテンソング選(2015年)では9位に選ばれています。「ガソリンをもっとちょうだい」という歌はパワフルで、この後のレゲトンの時代を切り開きました。

The Ketchup Song / Las Ketchup 01

 

スペインはコルドバで結成されたラテンポップグループLas Ketchupの2002年に全米54位、全英1位を記録した曲です。レゲエとユーロポップを融合したラテンポップの大ヒットで、アコースティックギターに導かれる音は70年代のAORそのもので、そこにヒップホップやロックが隠し味に入っています。ケチャップソングというノベルティソングですが、今でも時々かかることがあるポップソングです。

Don't Say You Love Me / M2M 00

 

ノルウェーはLorenskog出身のMarion RavenとMarit Larsoenの二人のMからつけられたM2Mのデビューシングルで、2000年に全米21位、全英16位を記録しています。映画『ポケモン ミューツーの逆襲』のサントラとデビューアルバム『Shade Of Purple』に収録されている曲で、アコースティックギターの美しいメロディとハーモニーが魅力です。

Don't Know Why / Norah Jones 03

ニューヨークのジャズシンガーNorah Jonesの2003年のクロスオーバーヒットで、全米30位、全英59位を記録しています。アルバム『Come Away With Me』も全米1位をはじめ世界中で大ヒットして、2003年のGrammy賞ではRecord Of The Year、Song Of The Year、Album Of The Year、Best New Artistの主要4部門制覇を行っています。Jazzらしさを残しながらAORな雰囲気も持ったポップソングです。