History Of Pop Music

よくあるロックの名曲ではなくて、ポップミュージックの名曲を当サイトが厳選して紹介しています。選曲は全米Top5に入った曲はそれだけで名曲で、膨大なリストとなるため外しています。
00年代(2000年以降)から早くも四半世紀が過ぎようとしています。インターネットの普及からデジタルでのフォーマットが登場し、今はStreamingの時代となりました。膨大な世界の、または過去のライブラリを自由に聞ける、また個人が簡単に発信できる時代となり、音楽のあり方が変わってきました。Streamingsが集計対象になるため聞かれる曲はいつまででも聞かれ続け、ある時には自然発生のごとく過去の曲が浮かび上がってきます。
そんな時代の00年代以降ですが、管理人がチャートヒット関係なく、長く聞かれ続けるのではないかと思う曲をセレクトしました。00年代、ポップの時代になってヨーロッパからの流れは一つのトレンドでした。もともと得意であったエレクトロダンスミュージック(EDM)やDJといったダンスミュージックは次の10年代に続いていき、BBCがその年の期待のアーチストを選ぶSound Of が始まると、数多くの知名度がないアーチストが世界的なアーチストに変貌していきます。

Dance Wiv Me / Calvin Harris & Dizzie Rascal 08

スコットランドのDJ Calvin Harrisとロンドン出身のラッパーDizzie Rascalの2008年に全英1位を記録した曲です。この後数多くの全英1位を放つCalvin Harrisにとっても、Dizzie Rascalにとっても最初の1位で、ブレイクとなりました。Calvin Harrisらしい80sなフレイバーと、全米のギャングスタなラッパーとは違ったDizzie Rascalの明るくポップな雰囲気がマッチしているポップソングです。

Groovejet (If This Ain't Love) / Spiller f. Sophie Ellis Bextor 00

 

イタリアはベニス出身のDJ Spillerがロンドン出身のシンガーソングライターSophie Ellis Bextorと組んだ「Groovejet」が2000年に全英1位を獲得しています。1976年のCarol Williams「Love Is You」をサンプリングしたDJ Spillerによる1999年のインストゥルメンタル曲にSophie Ellix Bextorが作詞とボーカルをしたことによりビッグヒットとなります。何度もループするサウンドが心地よく、Bextorの気品あふれるボーカルも魅力で、彼女もまたこの曲をきっかけにスターとなっていきました。

Take Me Home / Sophie Ellis Bextor 01

 

「Groovejet」で注目を集めたロンドン出身のシンガーソングライターSohie Ellis Bextorは現在も活躍して、最近では「Murder On The Dancefloor」がリバイバルヒットしていました。Sohie自身の初ヒットは1979年Cherが全米8位を記録した「Take Me Home」のカバーで、全英2位を記録しています。オリジナルに歌詞を加えてさらに、ディスコティックに華麗なアレンジが素晴らしいものになっています。

Black Coffee / All Saints 00

 

ロンドンで結成されたガールズグループAll Saintsは90年代後半から「Never Ever」などビッグヒットを放ちSpice Girlsに続く活躍していました。2000年に発表された2ndアルバム『Saints & Sinners』ではMadonnaなどのプロデュースでも有名なWilliam Orbitと組み、エレクトロを加えた音で成功を収めます。「Pure Shores」に続き全英1位を獲得した「Black Coffee」は別れる男女のクールな空気間がエレクトロの冷たい感覚とマッチしています。

One More Tinme / Daftpunk 01

 

フランスはパリで結成されたDaft Punkは覆面DJとして90年代後半に登場していましたが、2001年に発表された『Discovery』は過去のディスコ、ポップなエッセンスを加えた音で全米で23位、全英で2位に入る大ヒットを記録します。そのシングル「One More Time」は全米61位、全英2位を記録していますが、Eddie Johnsの「More Spell On You」をサンプリングしてRomanthonyのボーカルがオートチューンで加えられる近未来的なディスコソングで話題となりました。アルバムのPVやジャケットが日本の松本零士のプロダクションにより作られています。

A Little Less Conversation / Elvis Presley & JXL 02

 

Elvis Presleyは50年代に登場したロックスターですが、00年にはヨーロッパでリバイバルブームが起きていました。1968年に発表された「Almost In Love」のB面に収録されていた「A Little Less Conversation」をオランダはGelderland出身のDJ Junkie XLによって最新のダンスシングルにリミックスされて2002年に全米50位、全英1位を記録しています。曲はNikeのFIFAワールドカップのキャンペーンにより使われました。この曲が加えられたアルバム『Elvis 30 No.1 Hits』は全米、全英で1位を獲得しています。

Shine / Take That 07

 

イングランドはマンチェスターで結成されたポップグループTake Thatは1991年にデビューをすると1995年の「Back For Good」では全米7位、全英1位の大ヒットを記録するなど大活躍を見せていました。1996年に活動を中止しますが、10年後にカムバックするとシングル「Patience」と「Shine」がヒットし、新たなTake Thatとして再びシーンに登場します。「Shine」は全英チャートで10曲目の全英1位を獲得しました。ファンキーなピアノのリズムに乗せたBeatlesポップスで、ストリングスのアレンジが華やかなものにしています。

Like A Star / Corinne Bailey Rae 06

 

イングランドはLeeds出身のシンガーソングライターCorinne Bailey Raeは全英のBBCがその年にブレイクが期待されるアーチストをリストアップしたSound Of 2006で首位を記録し、2006年には「Put Your Records On」が全英2位を記録しています。Corinne のデビューシングルが「Like A Star」で、全米56位、全英32位を記録しています。Corinneの消え入りそうな独特のボーカルと溶け込む美しいメロディが魅力です。2008年のGrammy賞ではSingle Of The Yearにノミネートされています。

Mercy / Duffy 08

 

ウェールズはBangor出身のシンガーソングライターDuffyもまたSound Of 2008に2位にリストアップされ、2008年には「Mercy」が全米27位、全英1位の大ヒットを記録しています。60年代のR&Bスターのような艶やかなボーカルとサイケデリックなロックのレトロ感が魅力です。

Chasing Pavement / Adele 08

 

Sound Of のリストに挙がっている中で最も成功しているのはAdeleで間違いないでしょう。イングランドはロンドン出身のシンガーソングライターでSound Of 2008ではDuffyを抑えて1位にリストアップ。2008年にはデビューアルバム『19』から「Chasing Pavements」が全米21位、全英2位を記録しています。Adeleの切なくも力強いソウルフルなボーカルが染みるナンバーで、Adele自身が恋人と別れる時の口論を書いた歌で、この曲のヒットをきっかけに次のアルバム『21』そして『25』『30』と記録的な売り上げを次々と記録していきました。