アメリカはボストンで結成されたAerosmithの1976年に発表された4枚目のアルバムです。初のTop10入りとなる全米3位を記録し、シングル「Last
Child」が全米21位、「Back In The Saddle」が全米38位を記録しています。
Aerosmithの名作の1枚で、オープニングの「Back In The Saddle」のシャウトでスイッチが入ると、シングルヒットした「Last Child」が続くという流れが素晴らしいです。そして3曲目「Rats In The Cellar」がとどめという感じで、ボーカル、ギター、ベース、ドラムがそれぞれ個性がぶつかりあって、ジャムセッションをそのままパックしたような熱さがあります。荒々しさの一方で1枚のアルバムとしての完成度が高く、Rolling Stone誌の選ぶ名盤にも選ばれています。
George Bensonと言えば軽快なJazzギターが魅力ですが、Grammy賞の76年 Record Of The Yearにも輝いた「This Masquerade」ではスキャットを駆使したボーカルも披露しています。アルバムタイトルトラックの「Breezin」は日曜日の朝という感じで爽やかなフュージョンサウンド。「Six To Four」は軽快なメロディにGeorge Bensonの高速ギターが展開するなど、Jazzフュージョンアルバムの名盤の一枚です。
★★★
Everybody Loves The Sunshine / Roy Ayers Ubiquity (1976)
Roy AyersはJazzとファンクを融合(フュージョン)させた音が魅力で、70年代Soulアルバムにも聞こえます。ヒップホップ好きではタイトルトラックの「Everybody
Loves The Sunshine」が有名で、90年代にはヒップホップのサンプリングの定番です。AORシンガーGino Vannelliが作曲した「Keep
On Walking」はグルーブ感があり、メロウな「The Third Eye」など、隠れた名盤の一枚です。
★★★
Boston / Boston (1976)
Bostonで結成されたロックバンドBostonのデビューアルバムで、全米3位を記録して、アルバムセールスは全米だけで1700万枚を売り上げるマンモスヒットを記録しています。70年代のロックは商業的に成功を治める時期でしたが、その象徴的なアルバムです。「More Than Feeling」が全米5位、「Long Time」が全米22位、「Peace Of Mind」が全米38位を記録しています。
アルゼンチンやブラジルを旅行中にひらめいたと言われるサウンドは、ラテンフレイバーで包まれていて、オープニングの「Serpentine Fire」に始まり、独特の「パッパヤ〜」という掛け声のInterlude「In The Marketplace」「Brazilian Rhyme」がアルバムを彩ります。代表曲は「Fantasy」でEarth Wind & Fireらしいスペーシーな壮大なメロディ。疾走感が楽しい「Runnin」が収録されています。壮大なラスト「Be Ever Wonderful」までの構成が素晴らしい名盤です。
★★★★
Rumours / Fleetwood Mac (1977)
ロンドンで結成されたロックバンドFleedwood Macの代表作。この直前のアルバムFleetwood Mac』が初の全米1位を記録して700万枚のメガヒットを記録していいますが、その勢いのままリリースされたこのアルバムは全米1位を31週間、全米だけで2000万枚を売り上げるマンモスヒットとなります。バンド初の全米1位に輝いた「Dreams」の他に、アメリカの選挙でよくかかる「Don't Stop」(3位)や「Go Your Own Way」(10位)、「You Make Loving Fun」(9位)と4曲のTop10ヒットを生み出しています。
良いアルバムは1曲目でスイッチが入りますが、このアルバムの1曲目「Second Hand News」はハイテンションな感じで始まり、2曲目が全米1位曲の「Dreams」という構成が素晴らしいです。どの曲もメロディーがキャッチーな70年代を代用するロックアルバムです。
★★★★
Stranger / Billy Joel (1977)
アメリカはニューヨーク出身のシンガーソングライターBilly Joelの代表作です。名曲「Just The Way You Are」(素顔のままで)が全米3位、「Moving
Out」が全米17位、「Only The Good Die Young」が全米24位、「She's Always A Woman」が全米17位と4曲のシングルヒットを生み出し、アルバムは全米2位を記録。売り上げは2021年現在でBilly
Joelのオリジナルアルバムで最大の全米だけで1000万枚を売り上げています。
Billy Joelは日本では絶大な人気がありますが、中でも切ないメロディの光る「Stranger」やパワーバラッドの「Just The Way You Are」は特に人気があります。Beatlesに影響されたような複数曲のメドレーで、ショートムービイのような「Scenes From An Italian Restaurant」といった隠れた名曲も収録されている70年代AORの名盤です。
★★★★
Hotel California / Eagles (1977)
アメリカはロサンゼルスで結成されたロックバンドEaglesの5枚目のアルバムで、全米1位を獲得し、アメリカだけで1600万枚を売り上げるEaglesの代表作です。アルバムからシングル「New
Kid In Town」と「Hotel California」が全米1位を獲得しています。
Eaglesの魅力は歌詞とギターのメロディで、「Hotel California」の歌詞は当時のロックの現状をストーリー仕立てで歌った名曲。「New Kid In Town」はEaglesらしい爽やかなギターサウンド。アルバム全体で重厚感もある、70年代を代表するアルバムの一枚です。
★★★★★
Never Mind The Bollocks / Sex Pistols (1977)
ロンドンで結成されたパンクロックバンドSex Pistolsのデビューアルバム。70年代後半に巻き起こったUKパンクムーブメントを象徴するアルバムで、全英1位を記録。全米では106位ながら、メディアで高い評価を受けました。アルバムからは「Anarchy
In The UK」が全英38位、「God Save The Queen」が全英2位、「Pretty Vacant」が全英6位、「Holiday
In The Sun」が全英8位とシングルヒットも数多く生み出しています。
アルバムは過激な政治的歌詞の「Anarchy In The UK」や「God Save The Queen」があったり、欲望丸出しの「Bodies」なんて曲があったりと突き抜けた感があって、一方でロックの熱さ、パワフルさもあります。アルバムのどの曲もメロディがしっかりあって、キャッチーなところも素晴らしい70年代の名盤です。
★★★★★
Damned Damned Damned / The Damned (1977)
Sex Pistolesと同じくロンドンで結成されたUKパンクの代表的バンドThe Damnedのデビューアルバムで、全英チャートで34位を記録しています。邦題は『地獄に堕ちた野郎ども』で、悪趣味満載なジャケットもかなりのインパクトがあります。
Lee Ritenourと言えばブラジリアンリズムと軽快なギターが魅力で、メロディが美しいナンバーが多いです。アルバムタイトル曲の「Captain Fingers.」はドラムと音とギターのアンサンブルが心地いいナンバーで、ポップだけどしっかりとJazzらしさも感じさせます。ドライブにピッタリな「Fly By Night」や、Stevie Wonderのカバー「Isn't She Lovery」などが収録されているJazzフュージョンアルバムに興味を持っている人にお勧めのアルバムです。
そんなThe Crusadersのアルバムで最もPopなのはこの『Free As The Wind』で、当時のディスコサウンドを意識したダンサブルなアルバムです。ストリングスをバックにポップな音でアルバムは埋め尽くされていますが、The Crusadersらしい各メンバーのソロの連続はここでも展開しています。オープニングの「Free As The Wind」のフィリーソウルサウンドの気持ちの良い音から始まり、70年代初期のソウルという感じの「Feel It」、8分強もあるのに全く飽きさせないディスコティックな「Sweet N Sour」などが収録されています。