コピーガードCD、続々と発売!

 

今、CDのコピーガード化が進もうとしている。

コピーガードとは、文字通りコピーをガードしてしまうこと。

もっと言ってしまえば、最近発売されたパソコンならば必ず付いているCD-Rから録音することが出来なくなってしまうということだ。

あと、MP3対応のCDプレイヤーもアウトらしい。

SonyやNECなどのパソコンを扱う電気メーカーはコピーガード阻止に向けて動いているとみてほぼ間違いない。

早い所では今年の7月辺りから既にコピーガードが出来ないパソコン機種を販売するという話も出ているのだ。。

著作権の保護ということを名目に。

 

一方、レコード会社も違法コピー防止に向けて動いている。

今回話題になっているのはavexが試験的にコピーガードCDを発売したということだ。

対象となった商品は次の通り。

 

1 3月13日発売のBoAのマキシシングル『Every Heart -ミンナノキモチ-』

2 3月20日発売のDo As Infinityのベストアルバム『Do The Best』

3 3月27日発売の倖田來未のアルバム『affection』

 

このようにして、1週間に1枚ずつ出していこうとしている。

恐らく、avex側としては、今回の試みが成功したら、つまりこのことでCD売上が伸びたら間違いなくコピーガード対応のCDを本格的に発売するだろう。

しかも、今回の対象アーティストは比較的ブレイク中のアーティストばかり。

Do As Infinityに至っては3枚目にしてもうベストじゃん。。。。(;´д`)トホホ

残念ながらこの状態だと成功する可能性が高そうな気がする。。。

どうせなら落ち目のアーティストで実験して欲しかった(笑)誰とは言わないけど(-。-) ボソッ

個人的には3組とも好きなアーティストだし、DoAsに至っては、年末のライブ以来ファンクラブにまで入っちゃったし。。。

だから、個人的には現在ブレイクしつつあるのは嬉しいんだけど、今回もし売上が伸びたとしても、恐らく会社上層部は『コピーガードのおかげで売れた』としか見てないのだろう。

何せ似たようなリミックスアルバムを何枚も出すなど、これでもかという露骨な商業第一主義の会社、それがavexなのだから。

そして、avexが露骨な商業主義だということは、avex本社のHP『コピーコントロールCDの発売にあたり』の次の部分にも顕著に現れているのだ。


このたび当社がコピーコントロールCDを発売するにあたり、お客様の中には「ユーザーの私的録音できる権利を侵害する行為だ」と考える方もいらっしゃるかもしれません。ここでお客様の誤解を解いておかなければならないのは、録音物を個人的な目的のために家庭で複製する行為、すなわち、ユーザーが自分の楽しみのためにCDMDに録音することは、お客様に与えられた権利ではなく、一種の免責事項であるということです。そして、コピーできることが当たり前の時代だからこそ、「パソコンを使って、知らず知らずのうちにブランクCD-Rに違法なコピーを行なってしまっている人がいるのではないか。そのような人が違法行為を行なわないように守る必要があるのではないか。」と当社は考えています。


ここの部分を見て、疑問を感じざるを得なかった。というより、非常に腹立たしかった。

この文章を見て、一つ一つおかしいと感じたことを述べていこうと思う。

>このたび当社がコピーコントロールCDを発売するにあたり、お客様の中には「ユーザーの私的録音できる権利を侵害する行為だ」と考える方もいらっしゃるかもしれません。

このような感情をユーザーが持つのは至極当然のことだ。

というのは、購入したCDをMDに録音して、外出中電車の中でMDプレイヤーを聞くことや、数枚のCDから好きな部分を取ってオリジナルのCDまたはMDを作ることすら否定してしまうことだからだ。

これは純粋に音楽を楽しんでいると言えるのではないのか?

これのどこが問題があるのか、avex関係者各位は納得出来る説明をしてもらいたい。

で、この説明が下の文章か??

>ここでお客様の誤解を解いておかなければならないのは、録音物を個人的な目的のために家庭で複製する行為、すなわち、ユーザーが自分の楽しみのためにCDMDに録音することは、お客様に与えられた権利ではなく、一種の免責事項であるということです。

さっきも書いたが、個人的な目的のために録音すること自体は何も問題はないはず。

まあ、今回の措置は著作権保護のための苦肉の策なんだろうが、営利的な目的で録音しない限りは著作権に触れることはないのだ。

まさか関係者はこれを知らないわけではあるまい????

CD-RでCDを大量にコピーして販売するなど、極めて悪質な部類を徹底的に取り締まればいい。

そんな細かいことにいちゃもん付けるほど度量が小さいのか、avexは。

第一、CDをMDに録音することなんて随分昔からやってたこと。

それに、当時MDは手軽に録音出来、音の劣化も極めて少ないと言われてもてはやされてきたではないか。

それを否定したということは、MDが存在してきたという既成事実そのものを否定したことになる。

MD普及によってCDの売れ行きが伸びたということを忘れたのか????

つまり、レコード会社は少なからずMDの恩恵を受けている。avexも無論例外ではない。

そのようなことを言うなら、MDが発売される前に

『録音されるぞ!』とか、

『著作権が侵害されるぞ!』とかavexは訴えたか?やってないだろ。

もっと言えば、カセットテープ販売の時にも否定しなきゃおかしいね〜(笑)

この地点で、avexが自分達のCDが売れないことをMDのせいにしたのは明白だ。安易な結論だと言える。

そしてavexよ!お客様に与えられた権利ではなくとか言っているが、『お客様』あってのレコード会社だろ????

CDを購入してくれる人がいなくなればavexよ!君達は倒産するんだよ??分かってる?自覚してる?

それを免責事項などという言葉で片付けようとするのはおこがましいにも程がある。

一流会社はまず第一に顧客を大事にする。avexは顧客を大事にしないのか??????と問い詰めたい。

それとも、業界の人間に対してのみ丁重に扱ってればいいということなのか???

>そして、コピーできることが当たり前の時代だからこそ、「パソコンを使って、知らず知らずのうちにブランクCD-Rに違法なコピーを行なってしまっている人がいるのではないか。

コピーが出来ることが当たり前????そんなことカセットテープが出来た頃から既に分かってただろ。

前にも述べたが、そういういちゃもん付けるのだったら、その時に否定しろと言いたい。

CDが売れないことをCD-Rなどに責任転嫁してる地点で、自分達のCDの出来に自信がないことを自ら証明してるようなもんだよ?

第一、今現在普及してるCD-Rを否定する地点で、今のメディア業界を否定していることに繋がっている。

CD-Rは、音楽以外でも保存媒体としては安価で比較的保存容量が多いと、便利なものなのに。。

そういうこと言うのなら今後一切avex社員はCD-Rを使うなよ??事務関連でも使うなよ???

フロッピーのみを使うんだぞ???????(笑)

しかも、昔の8インチサイズでな(爆)現在文明の利器を否定するのだから、当然の行為だな(爆)

あと、こんなツッコミをするのすら馬鹿馬鹿しいのだが、CD-Rにコピーする行為自体を知らず知らずのうちに出来ると本気で思ってるのか???

そもそも今まで君達はコピーそのものを否定してるんだから、『知らず知らずの』なんて言葉使わずに、堂々とCDのコピーはやめろとストレートに書けばよろしい。

その方が納得がいくというもの。賛成は出来ないが、一貫性はあるというものだ。

>そのような人が違法行為を行なわないように守る必要があるのではないか。」と当社は考えています。

何を守るんだよ???今までの所を見てたら、どう考えても著作権と言うよりも自分達の利益を優先してるとしか考えられないがね。

もちろん、利益を守ることは会社としては当然のことだ。

だったらそれならそれで『私達avexは営利第一主義です!』と堂々と書け!ってもんだ。

あと、全体的に見渡して『いかにも自分達は正しいことやってるんだぞ!』という高圧的な態度がひしひしと伝わって来る。

傲慢にも程があるというものだ。

 

今回の件は、avexに限らないが、CDが売れなくなったことをMDやCD-Rに責任をなすりつけてるとしか思えない。

だが、この安易な目論みはどう考えても失敗するだろう。

まず、今回のガード方法ごときで到底コピーガードが収まるとは到底考えられない。

今回のような安易な方法ではガードなんて簡単に破られるだろうし(もちろん、技術的なものは要求されるが)、それこそそういう方法が出回ってしまうのだ。。。

つまり、ますます増長すると言えるだろう。。。。。

アメリカで昔あった法律に禁酒法というものがある。

治安維持の名目で作られたのだが、結局裏でギャングなどの資金源になるということになってしまった。

つまり、どんなに規制をしても、必ずその網をくぐって来る奴らはいるのだ。。

どうせなら、今売上が不調なシングルCDを1枚1000円(非常に高い!)から思い切って100円位にしてしまえばいい。

そうしたら合理的にCDを買ってもらえることも増えるし、売れる枚数自体は増えるだろう。。

つまりたくさんの人に所属アーティストの歌を聴いてもらえるのだ。。

そして、歌を気に入った人がアルバムを買ってくれる。。

ちなみに、アルバムは質が良ければまだまだ売れるから今と同じ位の値段でいいだろう。

欲を言えば2000円くらいならもっといいのだが。。

あくまでも『健全なる音楽文化の発展』と言うのなら、値段を安くしてでもCDを多く買ってもらうことを考えた方が結果的にその使命は果たせると思うのだが。。

それに、そのことにより、違法コピーは確実に減るのだから、余程建設的だと思うが、どうだろうか?

それをまず考えないのだから、やはり営利のみしか考えない会社と言われても仕方がない。

 

あと、もしパソコンからコピーすることをあまりやらない中高生にターゲットを絞ったにしても、それは残念ながら失敗だと言えよう。

何故なら、最もCDが売れた1994年から1996年にかけて最も売上に貢献したのは、女子中高生と言えるだろう。

だが、時代は変わり、今や女子中高生が小遣いをつぎ込むのは一般的にCDよりも携帯料金に変わりつつある。

当然彼女達がそこまでお金を持つわけがなく、ましてや1枚1000円もするシングルCDなんて買う余裕すらなくなるだろう。

このことからも、女子中高生がCDをあまり買わなくなったことが売上減少の大きな原因となっている。

そして、慢性的な不景気がそれに拍車をかけているのだ。

だから、今回の行為は残念ながらほとんど効果がない。

 

従って、一番被害を被っているのは、真面目にCDを購入しているユーザーだと言えるだろう。

例えば、パソコンで再生する際には、かなり音が悪いと聞く。。この地点で被害を被っているのだ。

真面目なユーザーに対して平気で背信行為を行える会社なのか?avexは。

 

去年の6月にHPのMIDIに著作権があるものが使えなくなったのは非常に記憶に新しい。

CD音源をそのまま流すならともかく、自分でコピーしたのを趣味で使用しているだけなのに。。

今回もこうやって真面目な音楽ユーザーを苦しめていくのか。

 

最後に。自分自身はあくまでも違法コピー(最も、その定義も明確にすべきだが)を肯定はしていない。

あくまでもMDやCD-Rのせいにするという安易な選択肢ではなく、建設的な解決策を見出して欲しい。それが第一だ。

avexの考え方自体は気に入らない部分が結構あるが、所属アーティストは好きなのが結構いるので、全否定出来ないのが正直な思いだ。

所属アーティストをバックアップするという意味でも、違法コピーに対してよりよい解決策を見出して欲しい。

それが長期的に見て自分達が生き残る道だと言えるだろうから。