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「もちろん良いわよ」 触れるだけの口付けを解いた後、オリヴィエ様はそう言ってドアを開けた。 そして俺は、ふらりと吸い込まれるように部屋に足を踏み入れる。 オリヴィエ様は、いつの頃からか俺の気持ちに気付いていたようだった。 だから、しきりにお茶会にかこつけて誘っていてくれたらしい。 今回のパーティも、オリヴィエ様が俺の気持ちをはっきり確かめるために 画策したんだそうだ。 「ルヴァは私が付き合ってきた歴代のオトコ知ってるからさ、協力してくれたのよ」 リュミエール様も同様だと知って、俺は自分がすっかり罠に陥らされたことを 察した。 でも、それでも……良いと思ったんだ。この人が好きだから。 経験があってもなくても、それがオリヴィエ様なんだから。 |
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