1月22日(月) ミニモニ。ジャンケンぴょん/春夏秋冬だいすっき!
とある理由からフライング日に買いそびれて以後、どこへ行っても売り切れ。本日ようやく入手した。今回はちょっと食わず嫌い(笑)になってしまい、ネットから落としたりして事前に聞いてみるということをしなかったのだが、無用な警戒(?)などするんではなかったの、あいもかわらずのつんくプロデュースだった。 2曲ともすばらしいできだが、特に「春夏秋冬だいすっき!」には痺れた。こういう歌詞を批評などという野暮で汚してはならないとは思うが、一言、歌詞も完璧である。いうことなし。数あるおこちゃま曲と違ってどこにもおこちゃま仕様がない、徹底的に遊んでるけど手抜きがない、すごい仕事ぶりである。うん、愛唱歌(死語!)に決定しようぞ。
ひょんなことから、ピーター・ポール・&・マリーの「パフ」の歌詞を目にする機会を得た。ナツメロと言えばそれまでだが、実はこの曲、私が最初に諳んじることのできるようになった洋楽曲である。現在でもほぼ正確に歌うことができると思う。 歌詞の内容も分かったつもりになっていたのだが、今回、文字になったものを眺めていて愕然となった。ファンタシーな表面の裏側にとんでもない内容が潜んでいるではないか。高度の作詞テクニックで歌詞に多重性を折り込み、なおかつ表面のおとぎ話と背後の時代性(60年代?70年代?)をシームレスに仕上げてあるのだ。 P.P.M.が歌った他の曲を知っているなら、そんなことは当たり前じゃないかと言われれば、ぐうの音も出ない。そりゃそうだ、"Cruel War"や"We Shall Overcome"なんかを歌っているのだ。そんな中、1曲だけおこちゃま曲であるはずがない。"Love and Peace"にして"Sex and drug"の闇を、この歌詞は見事に描き切っている。 そして最後の決めは"Puff the magic dragon LIVES by the sea"の現在形だ。それまで過去形だったのが、最後だけ現在形。表裏が見えていないと、この至上の優しさには気がつかれまい。哀しいまでに美しい歌である。想像を絶する無数の闇を従えて「美」が顕現する姿は、しかしやはりどこか受け入れがたくもある。背後の闇を知りつつ、その途方もない深さを悟りつつ、しかしそれに気がつかないかの如くP.P.M.は軽やかに歌っている。身構えることもない、当然と言えば当然なのだが、それが人生というものかもしれないが・・・。 こんなことは常識なんだろうか。この歌が有名童話の多くと同様、底知れない人の闇を包含したファンタシーであるという評価が成されているのだろうか。評論に疎い私だけが知らなかったことなんだろうか。誰か教えておくれ。 そして、残念ながら少数の例外を除いて、このレベルに比肩すべきJ-POPの歌詞はないなあとあらためて言わねばならない悲しさ。頼みはつんくさんしかないなーとま、慨嘆。
というわけで、ようやくのことで、あけましておめでとうございます。なかなか更新できないけど、見に来てくれている方、見捨てないで下さいね。
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