2001.12.31 〈年末にあたって〉

よく歌った1年でした。4月に結成されたallspiceですが、
これまでのステージ数はざっと25にもなります(数え方によりますが)。
いろいろな場所での演奏機会をいただき、恵まれたライブ活動をすることができました。
聴きに来てくださった皆さん、お世話になった皆さん、本当にありがとうございました。
まだこのページに来てはいても演奏を聴いたことがないアナタ、
2002年にはぜひallspiceの歌声を聴いてください。

さて、今年最後のステージ出演レポートです。
まず12月22日。昼間に練習して、夕方から松山市の堀端イルミネーションの点灯式。
1、2曲程度と聴いていたのだが、リハで突然「7、8分のばせないか」と打診され、
急きょ曲を増やす。リハでのみ演奏した「ひとり」が大いに通行人の注目を引き、なぜか拍手まで。
本番では商店街の大型ビジョンに自分たちが映し出されているのが見えて変な気分でした。
顔見知りの記者が取材に来てて、やりにくかったりもしたが……。
続いてローズ・ナードのスカイドームでクリスマスイベントに出演。
ラジオ生放送、ということもあって緊張するものの、始まってしまえばこっちのもの。
にしくぼんのMCが冴え渡り、小ネタのジングル「♪ロ〜ズ・ナ〜ド いよ〜てつ〜」もウケた。
身内や友人、高校生らが聴きにきてくれてうれしかったね。
その後勢いづいてストリートも敢行し、歌える限りのナンバーを放出。
生声ベースは辛いので、遊びに来ていたゆっきい@ZIPとダブルベースでやったり、
ゆっきい、にしくぼんと3声でA Change In My Lifeを歌ったり。楽しゅうございました。

さて、お次は24日。RENTは不参加なので、にしくぼんのレポートを転載します。

創作料理屋「西村」クリスマスディナーパーティー。
食事後、デザートのとき
に、スタッフのひとりの弟さんの結婚式(本物)を挙行。
リハから出番の間、なんと3時間ほどの待機。
西村さんの家でアルコール抜きのみぞれ鍋。クリスマスイブだけに色恋話に花が咲く。

場所は西村の中庭。寒くて、コートを着て演奏。店側がヒーターを用意してくれてい
たが、演奏中は中庭に面した窓を開けるので、お客さんの方に向けてもらう。また、
初の試みで、ベースとボイパのみマイク使用。バランスチェックなどに気を使う。こ
れは以外に有効。狭い場所やストリート(電源どうする?)などでは使える。

式中に演奏開始、ソーマッチ、クリスマスキャロル2曲とロンゲストを歌う予定だったが、
アクシデント(誓約書にサインするペンのインクが切れた)で式が長引き、
即興でロンゲストの短縮バージョンを歌う。
歌いながらアイコンタクトで終わりの確認。あせる。
式終了後、allspiceのあいさつと、2曲披露(ワンダフルもう一回とスタンドバイミー)を予定していたが、
大好評で、奥座敷の客たちも集まってくる。というわけでカムゴー、ひとりも追加演奏。

拍手の嵐の中で退出中、偶然居合わせたみふぃたの知り合いが声をかけてきたり、
婿さんがみふぃたのだんなの小学校時代の友人だったり、
オレが無人島で知り合った人が「感動した」とメールくれたり・・・。世の中狭いなあ。
演奏終了後は再び西村さん家でまったり祝杯→らいと。
クリスマスイブは2年連続アカペラな夜・・・。
でも、みんなモテないわけじゃないぞー!?

……と、こんな感じだったらしいです。さらに、ろびのレポートものせてしまおう。

西村は一見ふつうの民家だけど、中は、和風の超おしゃれなお店。
出てくる料理は洋風。口コミ人気がすごい。
この日はクリスマスディナーということで、ムードたっぷり。

そこで、私たちは模擬結婚式で歌う・・・。と思っていたら本当の結婚式でした。
スタッフの弟さんの結婚式。籍はいれたけど、
お母様のご不幸やおくさんの妊娠などで式が挙げられてない彼へのプレゼントということ。

リハのあと、本番まで3時間近く時間あったのでお店とつながっている西村さんのお家で待機。
そして韓国風みぞれ鍋をごちそうになりました。これがめちゃめちゃおいしい!
お腹一杯になったメンバーは、人の家ということを忘れて、
そのまま西村さんちのこたつでごろごろまったりしてしまいました。

21時、ようやく出番。歌うのはお店の中庭。
その中庭は、お店の真中にある4〜5メートル四方の、小さい水槽みたいな感じ。
そこで新郎新婦の入場、誓約書サイン、誓いの言葉、キスといった儀式を行う。
私たちはそれを目の前に歌ったわけです。
一応みんな赤黒、通称悪の衣装を身に付けてきたけどあまりの寒さに全員コートを着用。
みんな黒のコートなのに私ひとりだけオレンジ色だったので
きい曰く
「ろびこと奴隷達」・・・・・いえいえ、「ろびこと愉快な仲間達」でした。
ベースはピンチヒッターのSage。
今回は結婚式というきちんとしたシチュエーションだったので司会はろびこが担当。

ミニライブで2〜3曲予定してて、お店のBG的なものと理解してた私たち。
それが!
意外にも(?)、お客さん、スタッフがたくさん、水槽の周りに集まってきてくれて、
私たちの曲を熱心に聴いてくれるものだからついつい調子に乗って5曲くらい歌ってしまったのでした。

ライブの後、控えの部屋に戻る時、お客さんから
「よかった!」「お疲れさま!」と声をかけてもらい、
しかも今まで知らなかった人の幸せに少しでも貢献できたと思うと、満足感でいっぱいです。

終わった後はワインやビール、最高に美味のオマールエビのスープをいただきました。
大きなステージもやりがいあるけど、
今回みたいなささやかだけど大きな感動が生まれるライブってすごく好き。
それはメンバー、みんな同じだと思います。


こんな感じだったらしいです。
さて、25日は今年最後のステージ、「どんるーかす」のクリスマスパーティー。
ソーセージとパイがおいしいこのお店、料理が絶品でございました。
昨年はH'sで出演したこのパーティー、今年はallspiceとして、パーティーそのものにも参加させてもらい、
24日と同様、ベースとボイパのみマイクを使用しての簡易ライブ。
この日もにしくぼんのMCはなかなか冴えていて、ネタの仕込みも上々でした。
ちょっと歌い足りなかったかな。ま、また呼んでくれるらしいから、次の機会にね。

来年ももっともっといろんなところで歌いたいです。
2002年も、進化するアカペラグループallspiceをどうぞよろしく。

2001.12.13 〈アカペラ三昧な週末〉

歌い手として、聴き手として、アカペラな週末を過ごすことは珍しくありません。
それでもなお、先週末はひときわアカペラ三昧でした。
ええと、先に断っておきますが、長いです。長文に耐えられない方にはオススメできません。

8日の土曜日、JRで岡山へ。
しゃんそん’zやAirsが出演する、男女共同参画イベントを見に行きました。
会場は親子連れを中心になかなかの盛況ぶり。あえて辛口でいってみましょう。
トップバッターのしゃんそん’zはいつもながらの楽しいステージ。
「あわてん坊のしゃんそん’z」はいいネタだね。子供にも受けてたし。
「So Much In Love」は初めて聴いたけど、ちょっとごーすけのベースがずれてたかな。
入りのピッチが怪しかったのと、リードとテンポが合ってなかったのが気になった。
新曲「今夜だけきっと」(スターダストレビュー)はいい感じでした。
Airsはクリスマス曲メインの構成。久々にしぶざるのベースを聴いた。
知らない人がボイパをやってたけど、スローテンポのリズムが乱れているのはいただけない。
途中で登場したえんどう君のボイパソロは見事でした。けんぞーを超える日も近い?
「クリスマスイブ」はテンポアップした後、リードがしぶざるからボクミエにシフトしていましたが、
彼女には音域が低すぎたのか、音量がいまいちだったのが残念。
吉備国際大学のFeel so fineは初めて聴きました。
ベースは刻む曲のときは、ノドに頼りすぎて響かないし、正直聞き苦しかったのですが、
最後に歌った「Forever」(ビーチボーイズ)でのロングトーン中心のベースは、
とてもきれいに聞こえて驚きました。今後に期待ですな。
このイベントは歌のほかに、各バンドのメンバーが男女共同参画をテーマにトークするコーナーもあり、
顔見知りの面々のいつもと違う顔が見られたのも楽しかったです。

普段なら車で行く岡山にあえてJRで行ったのにはワケがあります。
この後、大阪へTAKE6のライブを聴きに行くためです。
岡山勢6人とともに新幹線に乗り込み、一路大阪ブルーノートへ。
ろびやゆっきい@Zip、たいぞう@BEAT SHELF、やまmg@SOUL BEATと合流。
やまさんとはようやくのご対面でありました。
さて、TAKE6。アカペラ人ならずとも知っている、歌の巨人たち。
知らない曲も多かったのですが、すごいとしか言えないステージでした。
音取りもせずに歌い出すと、会場内の空気そのものが彼らの歌声になって、
全身の毛穴から自分の体内に入り込んでくる感覚。
歌うことの楽しさを全身で表現し、ボイパなど必要としないグルーヴ感。
信仰心と平和を願う心があふれたMC。
客の熱望にこたえて、予定外だったであろう2回目のアンコールもやってくれました。
最後の「If we ever」のときは、本当に涙が出そうになりました。

その晩はたいぞう氏の部屋に泊めていただき、
翌日の日曜日は朝からビーシェルの練習にお邪魔しました。
本番を翌週に控え、ステージングや進行を気にしてのゲネプロ的練習。
8月に初めて見て以来、RENTはこのバンドのファンなのですが、
独特のハートウォーミングな雰囲気が練習でも感じられて、とても好印象でした。
練習後、メンバーの皆さんと昼食を食べ、シアタードラマシティへ。
アカペラ三昧な週末の締めくくりは、日本を代表するアカペラグループ、「トライトーン」のライブです。
ここで金沢から来た「HONKY TONK」のメンバーにもごあいさつ。
「Acappella Holy Night」と銘打たれたこのライブはクリスマスソング中心の構成。
あまりの心地よさに途中眠くなったりもしましたが(笑)
「しあわせもあこがれも」や「アカペラでゆこう」を生で聴けたのがうれしかった。
しっとりした雰囲気の後、アンコールではゲスト(?)のタゴンザレス氏(笑)が登場し、
「南の島のクリスマス」をテーマに、一転してにぎやかなラテン調のステージ。
客席もオールスタンディングで歌って踊る。中年以上の客層もノリノリにさせるのってすごい。
終演後は楽譜にサインをいただきました。
HONKYメンバーや大阪アカペラーがトライトーンの近くで、
小声で「アカペラストリート」を歌うのに混ざってみたりもして、かなり楽しかったです。
ここでやっと「affini」のなつこさん、とサブさんにもごあいさつできました。
マサミ嬢にも半年ぶりに会えたし、Zipリーダーのkeyさんにもようやくお会いできました。

素晴らしいライブの数々、楽しい練習見学、新しい友人。
両手に抱えきれないほどの収穫を得て、今治への帰途に着いたのでありました。

2001.12.2 〈Walkin' in the Winter Wonderland〉

師走です。街にはクリスマスソングが流れています。
今年は一気に寒くなって、秋を駆け足で通り抜けて冬に突入した気分です。
実は仙台生まれのRENTは、寒さはそんなに苦ではありません。
でも「雪のない冬なんてなんの価値もない」が持論だったりします。

雪遊び、したことありますか?
スキー場とかじゃなく、校庭で雪合戦したり、空き地で雪だるまをつくったり、
家の庭にかまくらをつくったりしたことがありますか?

愛媛の平野部に住んでいると、雪が積もることはめったにありません。
積もっても1日もつかどうかでしょう。
京都や滋賀に住んでいたころも、1日たてばベタベタした溶けかけの状態になって、
3日もてば上等、といったところでした。
物心ついたころから「ホワイト・クリスマス」が当たり前だったRENTにとっては、
何歳になっても物足りなさが消えません(今でも)。
よく「子供が外で遊ばなくなった」と言われますが、
こと冬に限って言えば、ただ寒いだけなら、
家に閉じこもってゲームに熱中してるのもしょうがないかな、と思ったりもします。

仙台は、雪遊びをするには適度な降雪量でした。
車が走れなくなるほどには積もらない(数十センチ程度)けど、
一度積もれば春まで溶けることなく、最高の遊び場を提供してくれます。
いつか自分に子供が出来たら、やっぱり雪の積もるところで育てたい。

ある朝目覚めると、一面が銀世界になっていたときのうれしさといったら。
もう、もったいなくて、家の中になんていられません。
毎日真っ暗になるまで、ひたすら雪と戯れていたものです。
今思えば、けがをしかねないスピードでソリ遊びもしました。
意味もなく雪を食べてみたりもしました。
家の前の道路を雪かきするのも、立派な「遊び」だった気がします。
学校の体育の授業は、踏み固められた雪のグラウンドでするのが当たり前でした。
滑って転びながらも、雪でふくれあがったサッカーボールを追いかけたものです。
決して体が丈夫とは言えなかった少年に、雪はどれほどの元気を与えてくれたことでしょう。
少年にとって、それはまぎれもなく冬の与えてくれた「魔法」だったのです。

今ではもう、20年近い昔のこと。
それでも色あせることなく鮮明な、雪が友達だった少年時代の「白」の記憶。
あの白い世界は、体験した人にしかわからない、幻想的な魔法の世界でした。
だから、クリスマスソングが流れる季節になると、知らずに口ずさんでいるのです。
「♪Walking in the Winter Wonderland」と。