"80s Night" on 15 Oct 2004


 今年6月に第1回を開催した「80s Night」ですが、好評につき続編を企画することになりました。場所はもちろん下北沢Revolver、今週はちょうど開店5周年ということで、記念すべき週に少しだけ花を添えることがで きたかな…?という感じです。DJを分担してくださったのは今回も Kyonさん、けいさん、ふりーまん田中さんの3人。どうもありがとうございました。さて自分のセットリストはというと…。

★1st Set (21:30-22:00)
 1989年にヒットした曲を中心にかけてみました。順序が怪しいところもあるので、順不同での表記になりますが…

"Who Do You Give Your Love To" - Michael Morales
 以前「産業Night」でもかけたことがある大好きな曲。歌いやすいコーラスが印象的な元気印のポップ/ロックなのですが、彼の難点は冴えないルック ス。この他には Romantics の "What I Like About You" をカバーして全米トップ40ヒットにしていますが、その後はほとんど噂を聞きませんね。

"This Time I Know It's For Real" - Donna Summer
 88〜89年ごろチャートを席巻した Stock-Aitken-Waterman のチームによるプロダクション。Rick Astley とか好きだったなあ。中でもこれは特に優れた楽曲だと思うので、何年かしたら誰かがカバーするんじゃないかな?

"Room To Move" - Animotion
 Animotion 3曲のトップ40ヒットのうちの1つ。ヴォーカリストが Astrid Plane から Cynthia Rhodes に交代して結構雰囲気が変わりましたね。ちなみに Cynthia は Richard Marx の奥さんです(まだ結婚してるよね?)。

"I Beg Your Pardon" - Kon Kan
 これぞ89年の根幹。ちなみに Kon Kan とは Canadian Content をもじって付けられたグループ名で、トロント出身のデュオです。GQ の "Disco Nights" をサンプルした上に、Lynn Anderson の "Rose Garden" のフレーズを盛り込んだ絶妙なセンスが光りました。ギルガメで使われてたんですか??

"Anything I Want" - Kevin Paige
 厳密にいうとこの曲は90年のヒットで、89年にヒットしたのは "Don't Shut Me Out" の方になります。前のセットで Kyonさんが Tommy Page をかけていたので「ペイジもの」で対抗したわけですが、他にはPages / Mr. Mister の Richard Page や、"Crush" の Jennifer Paige、"In The House of Stone And Light" で知られる Martin Page などがいますね。(ていうか Jimmy Page 忘れんなよ)

"Friends" - Jody Watley
 With Eric B. & Rakim、ラップもスクラッチも一級品です。彼女のソロ2nd "LARGER THAN LIFE" はどの曲も同じ音なんですが、逆にいえばすごく統一感のある作品でした。ちょいメロウな "Everything" も好きだったなあ。 

"I Remember Holding You" - Boys Club
 一部では「ケアレス・ウィスパーもどき」として有名な全米トップ10ヒット。この男性デュオの片方は Gene Hunt で、要するに The Jets の元メンバーです。飛び出してバラ売りを狙ったものの、これが彼らにとって唯一のHOT100ヒットになったという正真正銘の一発屋。

"Tender Lover" - Babyface
 この後急激にバラード/アダコン色を濃くする Babyface ですが、89年までアップビートの跳ねモノが素晴らしい出来でした。これも "It's No Crime" ほどではありませんが、適度に動きのあるトラックで、哀愁っぽいところがツボなのに、なぜかベスト盤の類では常に抹殺されています…

"18 And Life" - Skid Row
 最大のヒット曲。最高位18位でも良かったのに、調子こいて4位まで上がっちゃいました。前年のガンズの流れを受けて、この年は彼らやエアロスミス、モ トリー・クルーなどハードロック勢が元気でした。

"Seventeen" - Winger
 数字つながり。こっちはあと一歩力及ばず、最高位26位に終わっています。Beau Hill のプロデュース作品はどれもエコーたっぷりの音像が大好き。

"I Like It" - Dino
 この曲よくラジオでかかってたなあ。よく跳ねるビートが印象的なダンスナンバーで、翌年には "Romeo" もトップ10ヒットにしています。良くも悪くも「時代の音」って感じで、最近はラジオで聴くことは滅多にありませんね。

"Love Song" - The Cure
 ラストには大好きな曲を持ってきました。この切なさは一体何なんだ。聴くたびに胸をかきむしられる思いです。若い世代のバンドに与えた影響も大きいと思 いますが、最近では311が秀逸なカバーを聴かせてくれましたね。ということでnicolaさんへの約束も果たしました。


★2nd Set (23:30-00:00)
 こちらは「全米第2位特集」の予定だったのですが、当方のミスでちょっと不完全なセットになりました。まあ盛り上がったので結果オーライとしましょう。

1. "Express Yourself" - Madonna
 マドンナは "Causing A Commotion" の音も持っていきました。全米2位止まりには他に "Cherish", "I'll Remember", "Frozen" がありますね。アルバムとしては "Like A Prayer" よりその前3枚の方が好き。

2. "Time (Clock of The Heart)" - Culture Club
 カルチャー・クラブは全米デビューから2曲連続で全米最高2位(最初は『君は完璧さ』)でした。"Time" は確かに軟弱な曲なんだけど、だからこそ偏愛しちゃうんですよね。

3. "What Have Done To Deserve This?" - Pet Shop Boys (and Dusty Springfield)
 前の席で Boy George の "The Crying Game" ネタで盛り上がっていたのでこれにつないでみました。"The Crying Game" の制作をしていたのが Pet Shop Boys。ダスティ・スプリングフィールドの起用も含め、この曲のセンスは最高だと思うんだけど、それでも1位になれないときはなれないんだよね。

4. "Jeopardy" - Greg Kihn Band
 ちょっと遡って83年の大ヒット。至って普通の西海岸系ニューウェイブロックなんですが、そこがいいんですよ。こういう曲には最近のチャートではもう出 会えないのかな…

5. "Shattered Dreams" - Johnny Hates Jazz
 2位に3週間留まるもトップならず。イギリス出身のトリオで、お洒落っぽさが売りかと思いきや、2ndシングルの "I Don't Want To Be A Hero" では一転して反戦メッセージを掲げる気骨を見せたりもしました(がチャート上では31位と振るわず)。

6. "Don't Forget Me (When I'm Gone)" - Glass Tiger
 「ガラスの虎」はカナダ出身のポップ/ロックバンド。タイトルに反して忘れられがちな大ヒットですが、後半でブライアン・アダムスが掛け合いで声を重ね るあたりは聴きどころ。2ndシングルの "Someday" も7位まで上がりましたし、全米ヒット4曲すべてがトップ40入りというのも勝率としては大したものです。

7. "Mercedes Boy" - Pebbles
 掲示板で話題になったのでかけてみましたが、ちょっと客席の反応は弱かったですね。"Girlfriend" の方が「音」として印象に残るのは確かだと思いますけど。彼女は後に L.A. Reid と結婚して TLC を発掘したりなんかして、いわばアトランタ勢ブームの先駆けというか何というか。

8. "Heaven" - Warrant
 ブライアン・アダムスと違って「1位になれなかった方の "Heaven"」。ありがちバラードなのは間違いない。でもそれを補って余りある Warrant の勢いを感じてほしいところです。「これで売れたい!」という気持ちがありありと感じられる1曲。

9. "In Your Room" - Bangles
 えーと、これが間違いですね。最高位5位。Bangles には "Manic Monday" と "Hazy Shade of Winter" の2曲の2位止まりヒットがありますが、何を間違ったのかこっちをかけちゃいました。しかしイントロからフロアの盛り上がりは最高潮に達し、まさに怪我の 功名。

10. "Rhaspberry Beret" - Prince & The Revolution
 Bangles といえば "Manic Monday" といえば Prince...というわけで連れてきました。彼は他に "Purple Rain" と "U Got The Look" の2曲が最高2位で足止めを食っています。

11. "I Didn't Mean To Turn You On" - Robert Palmer
 故人になってしまったのが今でも信じられません。もともと女の子向けに書かれ、Cherelle がヒットさせたたこの曲を、伊達男を極めるスーツ姿の彼が歌うというこの倒錯ぶり。カッコよすぎだよ。

12. "Is This Love" - Whitesnake
 間違ってイントロで "Here I Go Again" をちょっとかけちゃいました(汗)。それにしてもどうしてこれが1位になれなかったかなあ、と今でも首を傾げるほどの大名曲。恋に揺れるオトナの男心を歌 いきる歌詞といい、ギターソロといい、涙なしには聴けないっすよ。というわけで、これで締めることにしました。


 …というわけで全24曲かな?
 駆け足で曲をつないじゃったので、不完全燃焼になった部分もありますが、少しでも楽しんでいただけたのならこれ以上の喜びはありません。お越しいただい た皆さん、どうもありがとうございました。それではまた!

(October, 2004)

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