Diary -Nov (2) 2001-

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30 Nov 2001
Friday


 秋葉原の玄関として親しまれたアキハバラデパートが開店50周年で中身を一新し、ゲームやアニメグッズ中心の店に生まれ変わることになったのだという。

 ご存知のとおり、JR秋葉原駅の改札のひとつ「デパート口(ぐち)」がビルの3階にあるデパート。デパートというよりは大衆百貨店というに相応しい佇まい。自分はこのアキハバラデパートをある人から教えてもらったのだが、何だか懐かしい田舎の百貨店のような雰囲気が気に入り、秋葉原に行く度に何となく立ち寄ってしまったものだ。ひと昔もふた昔も前のような服屋さんやごちゃごちゃした靴屋、カジュアル衣料店、ドラッグストア、100円ショップなどが混在する店内。エレクトロニクスのかけらも感じられないレトロな雰囲気。

 どうしてこんな立地にこんなお店が、と常々思ってきたが、朝日新聞によると「電化製品を買いに来きた家族連れ向けの雑貨や衣料を取りそろえていた」のだという。だが客の主流が今や若者になり、時代に合わせて品揃えの見直しに踏み切った、というわけだ。

 正直言って、ちょっと残念。
 何かが終わったような気がする。

 アキハバラデパートの新装開店は2002年3月とのこと。果たして自分は新しくなったアキハバラデパートに出向く気持ちになれるかどうか、まったく分からない。



29 Nov 2001
Thursday

 Bygones. / 前向きに。 By Richard Fish。



28 Nov 2001
Wednesday

 今ごろになって「100の質問」を書いてみました。

 誰が始めたのか分かりませんが、今どきのテキストサイトにはたいていプロフィールと共に置いてある代物です。とりあえずこれはかなり古いヴァージョンではないかと思いますが、亜流もたくさんあるみたいです。また時間を見つけてボチボチ書いてみようかなと。

 こんな100の質問如きでwinterという人間について知ってもらえるわけがない、というアキラメが予定されている企画なので、まだ自分の中で整理のついていない事柄や、公開すべきではないと判断した事柄についてはどうしても茶化さざるを得ません。それでも、問われて答えようとするにあたり、少なくとも心の中では一旦素直に答えを考えるわけです。その過程が面白かった、つまり自分でも見えなかった/目をそらしていた部分に光を当ててくれる過程こそを楽しんだ、という気がしています。

 自分を知ることほど恐ろしいことはないし、自分を知らないことほど恐ろしいこともない。誰の言葉だったかは忘れました。(本当は今自分で適当に考えてみた)



27 Nov 2001
Tuesday

 先日新聞をめくっていたら、気になる書籍広告があった。それは、ミスター・パートナーとかいう謎めいた出版社から出ている 『お金とモノから解放されるイギリスの知恵』 というタイトルの本だった。

 何でもそれによれば、人生を豊かに生きるのにお金はいらないのだという。もちろん、余分なお金という意味だろう。何故ならその下に小さくこんなことが書いてあるからだ。

 日本人の大半はある程度の貯金を持ち、住む場所があり、一定の収入を得ている。なのに、「これでいいのだろうか」といつも不安にかられ、心から満足できないのは一体、なぜだろう。

 小さく書いてあるから一生懸命読んだのに、全然答えは書いてなかった。「一体、なぜだろう」でおしまいである。焦らしにもほどがある。だが広告の上部に1行埋め込まれたコピイにはこうある。「イギリスに行く度、疑問に思っていたことは、意外な理由で全部つながっていた!」 これと書籍のタイトルを併せ読めば、何が書かれてあるかはほとんど想像がつく。ははん。そういうことか。

 シンプルライフ入門本が書店に積み上がる今日この頃ではあるが、自分の経験からしても確かにイギリスで暮らすと、日本での生活がいかに堅苦しく、常に精神的飢餓感にさいなまれ、自分で自分を苦しめるようなものであるかを痛感する機会が多いような気がする。これを言葉にして説明するのはとても難しいし、もんたよしのりが言うように、「言葉にすれば / 嘘に染まる」。だからここでも細かく説明するのはやめにして、この本の目次から次のような見出しを抜粋するだけにしよう。ははん。そういうことか。

●家を活用して生活費を稼ぐ方法
●イギリス人が貯金をしない最大の理由
●なぜイギリス人の女性は化粧が薄いのか
●母親になっても夫と遊べるシッターチケットとは?
●なぜイギリスに塾は発達しないのか
●イギリスでカラオケとパチンコが流行らない理由
●定年後はファームハウスを目指す生き方


 本の推薦文を書いているひとりに、元プリンセス プリンセスの富田京子の名前があったのを、猛烈に懐かしんだ。いいバンドだった。



26 Nov 2001
Monday

買物特命全権大使:冬くんの物欲日記 『發泡酒』

 何度か書いてゐるやうに、僕は自室で發泡酒をよく飮む。決してビイルより發泡酒の方が好きだといふ譯ではない。できればビイルを飮みたい。それもエールかスタウトを飮みたい。可能ならば Newcastle Brown AleMurphy's を、一晩中ちびゝゝと飮みたい。だがしかし、やはり税率のトリツクによる發泡酒の低價格には勝てないのであつて、結果として非ビイルの空き罐が増えていくばかりだ。

 ところで發泡酒だが、最近はずいぶんその種類も増えた。ひと昔前なら選擇肢は限られてゐて、自分の好みはブロイであつたり、マグナムドライであつたり、アサヒ本生であつたりしたわけだ。要するに淡麗生以外の定番アイテムをローテーシヨンする状況が續いてゐた。

 しかし昨今の發泡酒業界のキーワードは「限定生産」である。そう言へば「初回限定」といふキーワードにひどく弱くて、限定盤といふだけで決して聽きもしないCDを山ほど買つてゐる先輩がいらつしやつた。「何ともつたいないことを…」と思つてゐたものだつたが、ふと氣がつくと自分も似たやうなことをしてゐるのだ。發泡酒において。限定生産の新作と見るや、前後の見境もなくすぐに買つてしまふ。唯一異なつてゐるのは、自分の場合は買つたものは必ず飮み干してゐるといふ點。それが良いかどうかはともかくとして。

 さて右に竝んだ3種類の發泡酒は最近の購入アイテムである。左から説明すると「ひきたて焙煎」は微妙にエール/ビターを思はせる濃い色と味はひが珍しい發泡酒だ。パツケージもアルミ地色にエンジの組み合はせが澁く、非常に氣に入つてゐる。そこへ行くと中央の「冬道樂」は今ひとつインパクトに缺ける。冬限定釀造のビイルはたくさんあるが、その2番煎じ3番煎じ的なイメージだ。味も加もなく不可もなく、パツケージのカニの繪も全く意味を成さない。カニ食へるやうな身分だつたら發泡酒ぢやなくてヱビスビイル飮んでるつつーの。そして右端の「白麒麟」。これは猛烈に氣に入つた。見てのとおり、キリンビイルが自社のイメージを強調したブランドだ。だがこの青と白を基調にした爽やかなパツケージを見よ、アンチキリンの自分でも惚れ惚れとする出來栄えだ。そして何より素晴らしいことに。パツケージに刻まれたキヤツチコピイが。キヤツチコピイが。

 WINTER IS WONDERFUL

 こんな素晴らしいフレーズが1本1本に刻まれてゐるといふ時點で、この冬最強最高の發泡酒はもはや決定したと言つていいだらう。「白麒麟」に。

 …もう1本飮んでから眠ることにしやう。



25 Nov 2001
Sunday

 午後からテレビ東京で 『キャノンボール2』 を観る。

 The Cannonball Run、というのが正式なタイトルで、これは1作目が予想外の大ヒットになって慌てて作られた続編。アメリカ大陸を横断するレースなのだけれど、ストーリィなんてあってないようなもの。豪華キャスト夢の競演を楽しむお祭り映画なのだから。そして僕はこんな中身が空っぽのお祭り映画が、大好きだ。

 豪華キャストって? バート・レイノルズ、ジャッキー・チェン、ドム・デルイズ、ディーン・マーティン、サミー・デイビス・Jr.、ジャミー・ファー、リチャード・キール、シャーリー・マクレーン、スーザン・アントン、ジャック・イーラム、キャサリン・バック、リカルド・モンタルバン、ヘンリー・シルバ、テリー・サバラス、etc.,etc.

 後半でイタリア系マフィアのドンみたいな役で御大フランク・シナトラが登場する場面に至っては、もう爆笑するしかないって感じ。だいたい、バート・レイノルズが出てる時点で、映画全体が彼の『トランザム7000』のパロディだったりするわけで。

 個人的には、ディーン・マーティンとサミー・デイヴィス・Jr. という米国を代表するエンターテイナーがチームを組んで乗り回す真っ赤なコルヴェットがカッコよかった。車がお好きな方なら、自分よりさらに楽しめるはず。あと何と言っても、シャーリー・マクレーンがとても可愛い。可愛いというにはあまりに年齢がいっている女性だけれど、そんなことにお構いなく「可愛らしさ」を振りまいている。そんな女性っていますよね。それがシャーリー・マクレーン。目尻の小じわすらもキュート。

 今でこそ "RUSH HOUR 2" が空前の大ヒット、全米でも大人気になったジャッキー・チェンだが、この頃はなかなか火が付かなかった。1作目の『キャノンボール』ではマイケル・ホイと共演するも、ただのアヤシイ東洋人的なキャラを滑稽に演じさせられるのみ。この2作目では007の「ジョーズ」役で知られる怪優リチャード・キールと組んで、凸凹コンビでカンフー使いのチャイニーズ役。もちろん素晴らしく切れのある演技をしているのだけれど、これだけ凄い出演者陣の中にあってはどうしても霞んでしまう。

 純粋なアメリカ映画、というわけではなくて、レイモンド・チョウの息がかかった製作。アメリカと香港のセンスがいい感じに融合された、極上のエンターテインメント。

***

 うわあサイト移転だ、と慌ててブックマークなどを直していたら。
 しまけんさんの『活きの良いヒゲあります』でのうちのサイト紹介文が更新されていました。うわあスゲエや。しまけんさんにかかるとサイトレビュウなのに読み物になっちゃいます。流石。



24 Nov 2001
Saturday

 ちょっと考えてもみようじゃないか。

 女の子がブルマを着ていたとする。その数200人だ。それだけで、ある種のマニアックな人々にとっては大変な状況に違いない。そんなある種のマニアックな人々を、例えばその200人の中に放り込んだとした場合にいったいどのような事態が発生するか。想像するだに恐ろしい。いやむしろ想像を絶すると言っていいだろう。

 繰り返す。ブルマが200人。一体そこはどのようなところなのか。
 運動場か。秋の体育祭シーズンではある。体育館か。バレーボールやバスケットボールの大会でも行われているのか。躍動し、上下左右に激しく揺れる200人のブルマ。

 だがそれだけで驚くようではまだまだ甘い。

 何とこの200人が、一斉にそのブルマを脱ぎ捨てたというのだ。脱ぎ捨てられた200枚のブルマの運命や如何に。その運動場/体育館に放り込まれたある種のマニアックな人々の行動や如何に。そしてブルマを脱ぎ捨てたという200人の女の子たちの姿や如何に。今貴方の目の前に広がる様々なヴィジョン。大きく翼を広げ、無限の宇宙に羽ばたく貴方のイマジネーション。



 …ええと。
 「ブルカ」でした。アフガニスタンの女性たちが真の意味で解放される日が遠くないことを心から祈っています。



23 Nov 2001
Friday

 今夜の ALLY McBEAL のオープニングシーンで流れていた曲は、"Winter Wonderland" だった。歌っていたのは Macy Gray。彼女のハスキーな声はどこか本能的な部分を刺激する。

***

 2001年夏、当サイトにおいて発表された『ヒゲロック』は、ネットサーファーから絶大な支持を受けることとなった。あの衝撃のテキストを紹介し、リンクしてくださったサイトやあちこちの検索エンジンから、現在でも毎日のようにアクセスがある。今や WINTER WONDERLAND の誇る立派な人気コンテンツとなったと言えるだろう。「…筆者の期待どおりであった」と大いに自慢したい心と、「…筆者の予想を遥かに越えていた」と謙遜すべきだと考える心が激しく葛藤している。

 さて、ウェットシェーブ礼賛を基調としたあのテキストで、唯一足りない部分があるとするならば、それはシェービングクリーム論だろう。事実、ウェットシェーブの際に必ず必要となる道具であるにも関わらず、ほとんど触れられていない。そこで今回は、シェービングクリームについて語ろうと思う。

 といっても自分が愛用している商品についてだけですけれど。

 それは Gillette 社のシェービングフォーム。やっぱり Gillette の Machsyn 3 を愛用しているだけあって、シェービングフォームの方もセットで利用したいものだ。このシリーズには2種類あるが、そのうちの「ワイルドレイン(Wild Rain)」というタイプを長く使っている。アロエ成分(保湿成分)配合で、香りといい剃り心地といい、とても気に入っているのだ。

 多少、缶のサイズが大きめかもしれない。でもこれがアメリカンサイズ。Gillette 社の社長が「どうやら日本ではシェービングクリームは小型の方が売れるようだ」と語っているインタビューを読んだことがある。それでも敢えて、このサイズで売り続ける Gillette が好きだ。やっぱりアメリカなのだ。

***

 "Cream"、といえば Prince & The New Power Generation の全米#1ヒットだ。Michael Bolton の "When A Man Loves A Woman" あたりと並んで、Billboard 誌がシングルチャートの集計方法を大きく変更したいわく付きの時期の1位だったと記憶する。

 2001年はクリーム絡みで特筆に価するイヤラシイ曲が大ヒットしたのでご紹介しておこう。チャートファンならご存知の 112 "Peaches & Cream" である。何に関する歌であるかは、敢えて触れずにおきたい。タイトルから推して知るべしだろう。

***

 ALLY McBEAL の画面の中では、ラリー(ロバート・ダウニー・Jr)がクリスマスは苦手だと言い、エレインがステージで歌い続ける。どうしようもなくシンプルで、どうしようもなく複雑な社会。それもやっぱり、アメリカなのだ。



22 Nov 2001
Thursday

 僕のいるオフィスのエレベータホールには、新宿中央公園を見下ろす大きな窓がある。僕は毎朝毎夕、時には日中にも、その窓から遠くに広がる東京の街並みを眺める。小さな家のひとつひとつに、人が、家族が住んでいて、けんかをしたり仲直りしたり、ご飯を食べたりキスしたりしているのだろう。そういうことをぼんやり考える時間が、とても好きだ。

 新宿中央公園は、季節に応じてその表情を刻々と変える。真夏にはあんなに濃い緑だった木々が、11月も後半に入ってほぼ完全に紅葉しつつある。それを見下ろしながら、今年もまた秋が深まりつつあることを強く感じる時間が、とても好きだ。

 窓の下に広がる公園から顔を上げ、遠くに目を凝らすと、秋から冬の澄んだ空気の彼方に、富士山が顔を見せている。新宿の高層ビルで西向きの窓から外を眺めたことがある人ならご存知のとおり。この季節のくっきりした富士山をこの眼で確認する時間が、とても好きだ。

 いよいよ LONG COLD WINTER が訪れる。
 Don't know what you got, 'til it's gone....



21 Nov 2001
Wednesday

 BBSの方で 「再来週からニューヨークに行きます」 だの 「やっぱりロンドンに行ってこようかな」 だのいろいろ書いておりますが、本日ただ今現在、まだ何も手配しておりません。ですがしかし、守るものがなければ失うものもない今のオレ的には、はっきり言って明日にでもカンダハルに突撃しても構わないくらいに身体は空いております。

 そんな今日この頃ではありますが、イチローが大リーグでMVPに選ばれたというニュースは久しぶりにいい感じ。ホームランや長打ばかりが野球醍醐味なのかな思いかけていたところ、見事に全米のベースボール好きの皆さんの心を鷲掴みにしたプレイの数々。レーザービーム返球も、内野安打の山を築いた好走塁も、本当にお見事でした。ちっとも自慢しないところがまた流石です。黙々とプレイを続け、己と闘うが如きその様は、ある意味 ZEN に近いものがあったりしませんか?

***

 こちらにも書いたんですけど、Sly Fox の "LET'S GO ALL THE WAY" のジャケット写真持ってるお方がいらしたら、ぜひメールにてご連絡いただきたく…。(←無事解決しました。しまさん Thanks!)



20 Nov 2001
Tuesday

「で、その話のオチは何なわけ?」

 と尋ねた俺に、彼女はきょとんとした目つきで顔を上げた。まったく予想していなかった言葉だったらしい。「オチ? 別にオチなんかないわよ」
 やや語気が荒かったので俺もつい、売り言葉に買い言葉となってしまう。

「えっ? だってそれじゃ何が何だかワカンナイじゃんよ今の話」 
「いいじゃないオチなんかなくたって。ただ思ったままに感想をしゃべっただけよ。何でいちいちオチをつけなきゃいけないわけ」
「ていうか普通さあ」
「普通も何もないでしょう。貴方は私の話にそんなものを求めてるわけ? 私はオチのない話を貴方にしちゃいけないっていうわけ? 何なの一体。バッカみたい」

 すっかりバカ扱いである。彼女は以前にも、昔付き合っていた男がいちいち話にオチを求めるタイプで、それがウザくて別れたことがあると言っていた。たった今思い出した。やっぱり俺はバカなのかもしれない。ええい、こうなったらヤケだ。

「だってさ、洒落た会話の妙っつーのはそういうところにあるワケでしょう? つまり、言葉のキャッチボールをしながら、意外なところに転がる瞬間の面白さとかさ」
「そういうのが好きなわけ?」
「ていうかさ」
「そういうのじゃないとダメなわけ?」
「いやまあ、ないよりはあった方が会話が面白いでしょ。こう、ピリリと」
「じゃあ、関西の女の子でも探したら」

 すたすたと歩き去っていく彼女。「関西の女の子」というのもひどく乱暴な括り方だし、ある意味差別的な表現なんじゃないのか。すべての関西の女の子が漫才みたいなネタ満載ってわけでもあるまいし。すべての関西の女の子が食い倒れてるわけでもあるまいし。差別表現反対っす。そもそも彼女はその程度の女の子だったってこと。言葉の用法に鈍感なところがあったんだよね昔から。でも、関西の女の子もいいかもしんまい。


 …すると、突如として俺の周囲が暗転した。暗闇の中、何やらワラワラと女の子たちが立ち上がり、よろよろとこちらに迫ってくるではないか。その数およそ30人前後。「実はな、今までみんな食い倒れとったんや…」 「実はな、みんな漫才みたいなネタ満載なんや…」 「実はな、みんなあんたのこと好きやねん…」 「実はな…」

 や、やめろ! 助けてくれ!
 今日書いたテキスト、全部撤回するから!
 お願いだYO!

***

BGM: "Women" - Def 「産業ロック」 Leppard
    "Planet of Women" - ZZ 「ヒゲロック」 Top



19 Nov 2001
Monday

買物特命全権大使:冬くんの物欲日記 『光学マウス』

 昔はマウスなんてどれでもいっしょと思っとったらしいばい。やけどばってんくさどうにも左右方向への回転が悪くなってきたとよ。ホコリが溜まったのかと思ってキレイに掃除しても、なかなか思ったように動作してくれなか。やっぱり安価なマウスば買ったうちがようできんやったとよ。ここは一発、マウスには思いきって投資してみようとよ。

 冬くんはそう思い立ったそうばい。そいで買ってきたのがこん光学マウス。光学マウスとゆうのは、ボールがコロコロ回るのやなくて、マウスの裏面からなんやら光が出とって、接地面ばスキャンしながらどれくらい動かしたかば光学的に計測して、画面上のポインタば動かすとゆう代物ばい。スキャンの精度はさまざまじゃけん、ここはひとつ信頼できそうなメーカーのモノば購入。Logitech 社の赤か光学マウス。最近は赤がお気に入りカラーばい。

 これがなかいなか快適ばい! もうあんコロコロマウスには戻れんとよ。皆しゃんもマウスには投資すべきばい。

 ところで、ネズミの複数形は mice であると学校で習おったが、こんパソコン用のマウスの複数形も mice なけんしょうか? それはなんだかオカシイ気がするとよ。ついでにゆうと、ミッキーマウスのぬいぐるみが複数ある場合に、Mickey Mice と言ってよかもけんしょうか? 悩んで悩んで困ってるばい。ご存知のお方は BBS で教えてくれんね。



18 Nov 2001
Sunday

 Ally McBeal については相変わらずいろいろと考えさせられて大好きなドラマなのだが、先日、これまた尊敬する daboy さんのサイトの日記で、Joni Mitchell の "Both Sides, Now" に寄せてこんな文章を見つけて痛く同感した。ちょっと長いが該当部分を引用させてもらおう。

アリーは子供の頃から思い描いている御伽噺をいまだに信じて生きている。「この世のどこかに自分と結ばれる運命の人がいる」と。僕は30年しか生きていないので、このことに結論を出す資格なんてないのかもしれないが、多分そんな相手はいないだろう。人間が異性を求めるのは子孫を残そうとする動物としての本能、または、ひとりでは生きていけないという、これまた集団で生き延びてきた動物としての本能からだ。

しかし、こうして現実を直視できる大人になった今でも、心のどこかで御伽噺を信じている自分がいる。アリーの気持ちに共感し、この曲に心打たれる。御伽噺を生み出すイノセンスが日々失われつつある今だからこそ、現実ではない架空の世界に強く惹かれるわけだ。


 「多分そんな相手はいないだろう」と言い切る daboy さんと、「心のどこかで御伽噺を信じている自分がいる」と告白する daboy さん。もちろんお2人は同一人物なわけで、その鋭い洞察力ゆえに見抜けた事実がここに提示されている。それは矛盾を孕みながらも、決して両立しないものではない。アリーの「赤い糸幻想」はやや極端に描かれているのでアレだけれど、多かれ少なかれそんな御伽噺を信じている/信じたいと思っている人は存在するし、だからこそあのドラマは大ヒットしているわけだ。

 イノセンスの終焉を直接的にテーマにして曲を書いたのは Don Henley だったけれど、僕はむしろ Ally McBeal のドラマ/虚構の中にイノセンスのかけらを見出すし、虚構の方が現実より心を打つというのは皮肉な話だ。小説でも映画でも舞台でもいい、その種の芸術活動は現実ではないが故にかえって僕らの心を惹きつけるし、いろいろと考えさせられる。そして結果として、現実を直視することにもなる。

***

 今日は午後から吉祥寺に髪を切りに行き、Cutman 氏と互いの両親に関するやや突っ込んだ話をする。もちろん生まれてきた時点で両親や家庭は選べないから、どうこう文句を言う筋合いのものではないけれど、どう捉えてどう活かしていくか、を考えることはできるはず。だいたい人と話していて共感できるかどうかは、その人の持つ正義感というか、sense of justice を理解できるかどうかによる部分が大きいのではないか。氏のバランス感覚には非常に共感するし、だから僕は髪を切りに行って氏と話し、いろいろと考えさせられるのを楽しみにしている。

 そして結果として、現実を直視することにもなる。



17 Nov 2001
Saturday

 ちょっと紅葉でも見たい気分になったので、都立砧公園まで自転車で出かけました。仙川に沿って景色を眺めながら下ること数十分、成城学園前を過ぎて少し行ったところにあります。仙川沿いの木々もすっかり紅葉していて、穏やかな秋の午後の空気を吸うことができました。川を泳ぐ鴨たちも、そろそろ水が冷たくなってきたようです。

 砧公園には、レジャーシートを敷いて寝転ぶカップルや、サッカーやキャッチボールに興じる親子連れなど、たくさんの人が遊びに来ていました。何だか平和な時間が流れてゐるのでありました。持って行った文庫本は、ほんの数ページめくっただけに終わりました。

***

 夕食は各種野菜と豚肉で簡単に鍋にしてしまい、テレビを見ているとNHK教育で真剣10代しゃべり場スペシャル」をやっていて、なかなか面白くてつい最後まで見てしまいました。「しゃべり場」は油断してると時々めちゃくちゃ面白い展開を見せるので侮れません。

 今日のスペシャルは「生きる意味とは何か」「自殺は許されないことか」といったテーマだったようですが、これっていつの時代にも議論の対象になりますよね。ロジカルに説き伏せようとした場合、それを裏打ちする経験が圧倒的に不足している世代であるが故、時として議論が噛み合わないもどかしさはあります。一方で、経験にまみれて何でも知ったような顔をするオトナにはなりたくない、という若者の気持ちも理解します。

 何が正しくて何が間違っているのか。そもそも、そんな区別に意味があるのか。
 考え続けながら生きるのでしょう。だって誰も死んだことがある人はいないんだから。

 第1期しゃべり場のメンバーだった国沢 幸生(くにさわ さちお)っていう女の子が出ていて、今夜もずいぶんしゃべっていたのですが、非常にきれいな眼をしたアイドルみたいなルックスだったのが印象的でした。と思ったら巷でも彼女人気あるらしいですね。どうやら。



16 Nov 2001
Friday

 あまりにもまったりした午後だったので3時間だけ有給休暇を取って早退するケシカランという考え方もあるだろうがこなすべき業務がないのであれば職場でぼんやりすべきではないだってこれは労働者の権利なのだからでも特段行くべきトコロもなくとりあえず伊勢丹でブラブラと靴やコートなどを見て回るさすがに平日の午後は人が少なくていい感じだネクタイを2本だけ購入してさっさと帰宅する早めの夕食をとって近くのスポーツジムに出かける最近営業時間が午後11時までに延長されたこともあり会社帰りのOLやサラリーマンがそこそこに集まっている自分は主として走り系のマシーンと筋肉系のマシーンで汗を流すことにしているその後サウナにちょっと入り大きなお風呂に入る時の爽快さは言葉で表現するのが難しいくらいだいい気分に任せて西友でボージョレーヌーボーを買ってしまうなぜならば今夜は大好きな海外ドラマ 「ALLY McBEAL」 があるからだ大好きなドラマを見ながらヌーボーを飲むこれ以上の楽しみがあるだろうかアリーはロバートダウニーJrといともあっさりくっついてしまいついにキスに至る今度こそこの人かもと思っているアリーしかし現実にはRDJは次のシーズンでこれまたいともあっさり降板してしまうことを僕らは既に知っているしかもその理由がドラッグ絡みだというのだからちょっとだけ残念だでも少なくとも今シーズンにおけるRDJの役回りはかなりいい感じでアリーと交わすスピーディな会話のやりとりを聞いているだけで相当楽しめるどれくらい楽しめるかというとわずか45分の放映時間の間にヌーボーを1本空けてしまうくらいだった。ちょっと飲み過ぎでした。ごめんなさい。そしてありがとう。




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