Diary -Oct (1) 2001-

日記才人

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16 Oct 2001
Tuesday

 鈍い振動が足元から脳天へ突き抜けた。

 僕の乗っていた船が岩礁に衝突したことは火を見るより明らかだ。その証拠に、甲板は早くも斜めに傾いているし、あんなに下にあったはずの海面がぐんぐん迫ってくる。ゴムボートを準備している余裕なんかない。僕は意を決して海に飛びこんだ。

 しかし飛びこんでからはじめて気がついたのだが、僕はあまり泳ぎが得意な方ではない。しばらく浮かんでいることはできると思うが、せいぜい10分が限度だろう。この冷たい海で力尽き、鼻腔から海水をいっぱい吸いこんで、肺を水浸しにして窒息するのか。リアルな恐怖感に、海中で全身が総毛立った。

 何かつかまるものを探さなければ。
 しかし目に入るのはどれも小さな浮遊物ばかり。バッグとか棒切れとか、ガラス瓶の類だらけだ。つま先の方から脚がしびれ始めた。

 その時、遠くから大きな樽が流れてくるのが見えた。助かった!
 空っぽの樽、それもあの大きさなら、何とかつかまりさえすれば沈んで溺れることはないだろう。僕は樽に近づこうと、手足をバタバタさせて必死に泳いだ。

 しかし、どんなに近づこうとしても手が届かない。樽はくるくる回転して、波に漂うばかりだ。そうこうしているうちに潮流が変わったのか、樽は次第に僕から離れ始めた。おい、待ってくれ。頼むから行かないでくれ。必死の叫びもむなしく、樽は遠くに過ぎ去った。絶望のあまり手足が急速に重く感じられる。もう泳ぐこともできない。諺にいうとおりだった。

 …過ぎた樽は泳がざるが如し。



14 Oct 2001
Sunday

 また買ってしまいました。新発売の発泡酒「ダイエット<生>」

 マグナムドライで確固たる地位を築きつつあるサントリーの新作です。6本パックについているキャッチフレーズは「発泡酒だから、できた。うまいのに、ダイエット」

 ビイル類とカロリーの問題はしばしば語られてきたところです。飲みたいが、太りたくはない。そんなニーズに応えようと、これまでもしばしばノベルティ的な商品が投入されました。例えば「カロリーハーフ」。でも飲んでみればすぐわかるとおり、味が犠牲にされてしまってます。いやだいやだ。美味しくない低カロリービイルを飲むくらいなら、ダイエットペプシかウーロン茶を飲んだ方がマシだ。

 なんて言ってるわがままな自分ですが、この「ダイエット<生>」は許せそうです。シチュエーションによっては。

 それは例えばジムで汗を流して帰ってきた直後など。何ていうか、発泡酒特有の臭みが少なくて、えらくアッサリしています。この軽さが物足りん、という向きもあるかもしれませんが、そもそも発泡酒なんだから大目に見てよ。その意味でサントリーのコピー「発泡酒だから、できた。うまいのに、ダイエット」ってのはよくできてる。ちなみに気になるカロリーは、100mlあたり21kcal

 貴方のお気に入りビイル/発泡酒は、どの銘柄ですか?



13 Oct 2001
Saturday

 「FM fan 休刊」、という記事を新聞で見つけました。
 時代は変わる。ボブ・ディランが言ったように。

 その昔、FM局でかかる音楽を録音する行為を「エアチェック」と称し、その情報源として2週間にわたる曲目入りFM番組表を入手するために、音楽ファンの多くがFM誌を買っていたものです。

 一時はFMステーション、FMレコパル、週刊FMと並んで4誌がシェアを競い合っていたなんて、今の高校生あたりには信じられないかもしれません。でも自分にとっては、あの頃チューナーにかじりついて録音した80年代のヒット曲こそが、間違いなくもっとも濃密な洋楽体験のひとつ。(もうひとつは、毎週数本ずつライヴ会場に足を運んで生で音楽を聴いていたロンドン生活時代です)

 CDで音源を入手しやすくなり、ネット上にも音楽が溢れ、FM局の音楽にはトークがかぶさり、あらかじめ決まった曲順で流される番組も少なくなったということなのでしょう。それはそれで受け入れてますし、自分も部屋や街のBGMとしてのFMは大好きです。

 それでもやっぱり。
 少し動揺している自分がいて。ちっとも心が落ち着かない。

 …No static at all

 Steely Dan の "FM" (US#22/78) を、リピートして聴かずにいられない夜。



11 Oct 2001
Thursday

 ただ今午前2時30分。さっき帰宅してシャワーを浴びたばかり。
 4時間後にはもう起きなくちゃ。

 こんなに遅い時間まで仕事をしていると、アドレナリンだかドーパミンだかに満たされて、とてもハイな状態になってしまうことがある。そんな時は、タクシーで静かに帰宅したとしても、身体の内側が覚醒してしまっていて、本当はとても疲れているのに、すぐには眠りにつくことができない。

 そんな言い訳をしながら、シャワーを浴びた後、多少のアルコールを摂取しながら無理矢理に眠りにつこうとする。アルコールの睡眠作用は数時間で切れるが、大丈夫、切れる前に目覚ましが鳴る。

 本当に疲れて帰宅した夜は、女性ヴォーカルに包まれて静かにグラスを傾けていたい。この文章を書いているバックには、Dido の "NO ANGEL" アルバムが流れている。もう少しすれば眠れるのだろうか。それともこのささくれ立った神経を抱えたまま、空が白み始めるのを待つのだろうか。



10 Oct 2001
Wednesday

 10月7日の日記に書いたU.K.ネタが全然解読されなかった模様なので、本日はベタベタのネタばらしをさせていただこう。

 まず、U.K.というのは、70年代プログレッシヴロックの残党(ってひどい言い方だな)が結成した、言わば最後の希望に近いバンドだった。メンバーは John Wetton, Eddie Jobson, Bill Bruford, Allan Holdsworth。1978年リリースのセルフタイトルアルバムに付けられた邦題は 『憂国の四士』。時代は既に大作主義を遥かに通り越したプログレ冬の時代であり、状況を憂える4人の男達を表現したそのタイトルは、あまりにも的確過ぎて涙の出る名邦題といえるだろう。

 しかしご存知のように、そもそもユーライア・ヒープを脱退した John Wetton が Bill Bruford + Rick Wakeman というイエスOB組と結成しようと考えていたEL&Pスタイルのサウンドは、結局完成しなかった。代わりに結成されたこの U.K.においては、Allan Holdsworth の影響か、妙にフュージョンに流れる瞬間が多く、いわゆるシンフォニック・ロックを求めるファンにとっては居心地の悪い音が鳴っている。この居心地の悪さを「緊張感」と表現する人もいるようだが、自分にとってはむしろ2枚目の "DANGER MONEY" こそが U.K. をこよなく愛する理由の源泉。

 "DANGER MONEY" は6曲しか収録されていないことから、大作志向を感じるかもしれないが、実際には80年代の ASIA につながる極めてポップなメロディの宝庫で、特に John Wetton が歌うヴォーカルラインのとっつきやすさには驚くべきものがある。ギターレスのトリオ編成をようやく実現し、米国マーケットを見据えた(実際には必ずしも成功できず)キャッチー路線を追求した、John やり放題のサウンドが、ここにある。

 何より印象的なのは、そのバンド名だろう。大胆にも大英帝国の名を冠したそのバンドは、後にも先にも他の人々がこの名前で作品を発表することを許さない。ワン・アンド・オンリーだ。Chesney Hawksだ。

 そんな彼らの2枚(=14曲)しかない作品から、曲名を拾ってつなげてみたのでありました。使われた曲名は以下のとおり。

  The Only Thing She Needs
  Nothing To Lose
  30 Years
  Time To Kill
  Nevermore
  Danger Money
  Alaska
  In The Dead of Night
  Mental Medication

 ついでに、"Presto Vivace and Reprise" はその名のとおり、"In The Dead of Night" "By The Light of Day" に続く3部構成の組曲のラストを飾る、超高速キーボードパッセージ+主題反復。

 John Wetton の歌があるから、今の私は毎日をポジティブに過ごすことができる。彼女はそういう意味のことをしゃべっていた。他の誰よりも、どうしようもなく「英国」を感じさせる彼の声に、僕も無条件で降伏するほかない。むさぼるように聴く、ひどく飢えた自分がここにいる。

 飢えた狼のように。それはデュラン・デュラン。
 飢えた豚のように。それがジョン・ウェットン。

 むしろそれは「飢豚」でしょうにが。



9 Oct 2001
Tuesday

 昨日は敢えて開戦ネタを外してみました。そこまでベタになれなくて。
 一晩置いたところで、ブッシュ米大統領の開戦演説にとても気になる部分が。

『私は最近、心動かされる手紙を受け取った。お父さんが軍に仕える小学校4年の女の子から届いたもので…(略)…、「私は、お父さんに戦ってほしくないけれど、その気持ちと同じくらい、あなた(大統領)に父をささげたい」と書かれていた。貴重な贈り物だ。彼女が与えることができる最大のものなのだ。この若い女の子は、アメリカとはいったい何なのかを知っている』

 違和感を感じずにいられない。そもそも、手紙を受け取ったということ自体も作り話なんじゃないか、という気がしてしまう。百歩譲って手紙はあったとしても、この女の子が自分の父をブッシュに捧げる、なんて本当に書いたのだろうか、と疑ってしまう。さらに百歩譲ってそう書いてあったのだとしても、それは事の本質 (heart of the matter) を理解せずに書いてしまっただけなのではないか、と思ってしまう。もう百歩譲って女の子が本気で上のように書いたのだとしても、それが「アメリカとはいったい何なのかを知っている」ことになるとは到底思えない自分が、ここにいる。

 自分にとっての今回の戦争は、あくまでもテレビの画面を通して映し出されるストーリィに過ぎない。その点はいくら強調してもしすぎることはない。世界貿易センタービルの倒壊も、トマホークミサイルの発射も、アフガンで震える飢えた子供たちも、すべて画面ノムコウにある風景だ。

 そのことの善し悪しはさておくとして、画面の登場人物だけに着目するならば、ブッシュが善人でビンラディンが悪人という構図は必ずしも自分には説得力がない。ビンラディンを悪人に仕立て上げようとする悪代官ブッシュを見て取ることも可能だろう。だいたいビンラディンなる人物は実在しているのかどうかもアヤシイ気がしてきた。ひょっとしてこれは壮大な、世界規模で語られている一種の都市伝説なんじゃないか。

 そうこうする間にも人は争い、お互いを殺し合っている。それはあまりにも愚かで、自分がその愚かな人間の1人であることがどうしようもなく悲しい。

 都市伝説ビンラディン氏の、ある種の草食動物を思わせる優しい瞳が、テレビ画面ノムコウから世界中の視聴者をじっと見つめていた。



8 Oct 2001
Monday

 休日出勤。部長や課長と呼ばれる方々による不毛な打ち合わせ。冷たい雨。

 午後7時には抜け出して渋谷に出かけ、映画でも観て息抜きしなきゃ。渋谷シネクイントにて『クイーン・コング』を観る。ご存知、76年のラウレンティスによる「キング・コング」のリメイクをパロディにした怪作。B級などというランク付けが生ぬるい、圧倒的なユルさを体感。

 カクテルラウンジでまったりしながら、戦隊モノの特撮崩れを観てるような感覚。しかも超訳日本語吹き替えヴァージョンでの上映なので、耳に入ってくるのは広川太一郎先生や小原乃梨子の素晴らしいセリフの数々だったりなんかして。

 ロンドンでロケーションされたこの『クイーン・コング』では、コングが登るのはビッグベンだ。あんまり笑えない。ラウレンティス版の『キング・コング』でコングが登った世界貿易センタービルはもうどこにも存在しないから。何よりすごかったのは、25年以上前に撮影されたロンドンの通り、たとえばポートベロなどが今とほとんど変わっていないこと。時間の流れがいい感じに止まっているところなのですよロンドンは。

 思わず30分ばかり眠ってしまい、記憶が飛んでしまった。そのまま職場に戻って深夜まで資料作成。今週、来週いっぱいまでコンテンツの更新はできそうもありません…



7 Oct 2001
Sunday

 後輩の結婚披露パーティに行ってきました。

 場所は広尾の香港ガーデン。彼は自分の2つ年下だけど、音楽も映画も本も自分よりずっと詳しくて、人当たりも最高によく、羨ましいくらいの人物。サークルでも後輩からは慕われ、先輩からは可愛がられてきた存在。そんな彼と、これまた美しい奥さんの溢れんばかりの幸せそうな表情が、何ともいえないくらい心に残りました。

 結局、2次会、3次会と付き合って始発まで広尾で時間を過ごすことに。幸せな人たちから分けてもらった前向きな気持ちは、大切にしたいと思います。
パーティ中にかかった Marillion の "Lavender" が、ひときわ印象的。

***

 ところで大抵こんなパーティでは懐かしい再会があったりするわけで。その女の子もまた、割と久しぶりにじっくり話す相手でした。「私、先輩にはとても感謝してるんですよ。冗談じゃなくて本当に」「えっ?」「良い点も悪い点も、いろいろ勉強させていただいたと思ってますから」

 ハッキリとものを言うところが彼女の素晴らしいところで、実際自分も彼女のそんなところが大好き。今日はそんな彼女が今「彼のことしか考えられない」という、John Wetton 絡みの音源をCDプレイヤーの隣に積み上げて1枚1枚流していた日曜日。

***

 "Presto Vivace and Reprise" は、"By The Light of Day" の次でした。

 いい加減なこと言ってごめんよ。彼女に必要だった唯一のものに気付かなかったなんてどうかしてたよ。今となっては失うものは何もないけれど、これじゃまるで30年間、ただひたすら時間をつぶしてきたみたいだ。もう2度と危険な金には手を出さないこと。さもなきゃ厳寒のアラスカに送りこまれて、夜の闇の中で瞑想に浸るハメになっちまうから…



5 Oct 2001
Friday

 サンディエゴの彼氏のもとへ、1週間休暇を取って行ってくる予定だという女の子が言った。「私は将来の旦那さまとも、最後までラブラブでいたいな」

 大いに結構、ラブラブでいたまえ。それは決して不可能なことじゃない。彼女が心配するのは男の子と女の子の考え方の違いなのだという。「男の人って、恋愛の過程の中で一番盛り上がるのは『初めてのSEX』までだって言うじゃないですか。女の子の場合、それは結婚式だったりするんですよねー」「へえ、そうなんだ」

 そういう男の子もいるかもしれないし、そうでないタイプもいるかもしれない。女の子だってそうだろう。彼女の理論を押し進めると、オトコの子はSEXを手に入れてしまった後は急速に冷め、女の子が求めるところの結婚式までたどり着かないという結末になるかもしれない。

 冷静に恋愛するか、情熱に任せるか。こんな占いを見つけて、試してみた。
 あまりにも言い当てられてしまって、その場からしばらく動けなかったことを告白しておこうと思う。でも所詮は占いだから。自分の生き方は自分でキメさせてもらうから。いつだってスマイルが風向きを変えてくれるから。



4 Oct 2001
Thursday

 「いやあ、乗ってくれる人もめっきり減ったねえ」

 語る声は自嘲気味だ。タクシー業界にとって、まさに冬の時代なのだとその運転手は言う。「昔は良かったよ。女の子1人でもどんどん道で手を挙げるしさ。あとやっぱり企業の接待利用かな。ゼネコンなんていいお客さんだったけどな」

 「マスコミあたりは夜中でも仕事があるから乗るんじゃないですか?」などといい加減に振ってしまうと大変だ。ここぞとばかりに運転手は反撃してきた。「新聞社もテレビ局もちっとも乗らなくなったよ。何たって一番の落ちこみは広告業界かな。電通、博報堂、どっちもガタ落ちさ」

 流れ去る甲州街道の明かりを眺める自分の耳に、独り言のような語りがぼんやりと入ってくる。「今じゃ頼りは役所だけなんだが、その頼みの綱もねえ… えっ? 霞ヶ関? あっちは縄張り争いが大変で、列に並ぶのもひと苦労さ。いやもちろんタクシー同士の縄張り争いだけどね。もっとタクシーに乗ってほしい気持ちが半分、でも税金は安くしてほしい気持ちが半分かな。自分でも勝手なこと言ってると思うけど、本当に背に腹は代えられねえんだよなあ」

 本年度初のタクシー帰りになってしまった夜。
 今月後半のピーク越えまで、あと何回こういう帰宅をしなくてはならないのだろう。

 …Confusion will be my epitaph.



3 Oct 2001
Wednesday

 当方の不注意により、紛失いたしました。今後2度とこのようなことが起こらないように注意いたします。

 朝からこんな文書作って紙資源を無駄にしているのは私です。だって書けというのだよ始末書を。いいじゃないかたかが健康保険証をなくしたぐらいでさ。紙資源は有限だよ。熱帯雨林の精が化けて出るよ。スティングが家まで押しかけてきて "Fragile" 歌っちゃうよ。(そりゃぜひ避けたい事態だよ)

 生まれて初めての始末書。何たる屈辱的な文章。押される印も実印よりむしろ拇印の方が似つかわしい。マジで押そうとしてたら上司に怒られた。半ばヤケクソな状況。かなり無軌道な行動。ほとんど修正不能。やる気は雲散霧消。YOベイビー、チェキラ Y'ALL。


 …健康保険証なんてこの際どうでもよろしい。

 一番ヤバイのは拾得者に悪用されサラ金地獄に陥り自己破産する自分の姿がリアルに脳裏に浮かんで夜も眠れず昼に居眠りしまくりの現状。開きっぱなしの瞳孔。お自動さんの煩悩。アコムの勧誘問答。プロミス武富士参上。アイフル姉ちゃん乱闘。竹中直人のモビットう。

 てなところですか。ハイ。ご覧の通りのお疲れ気味。
 むしろ始末書10枚くらい書いて他の部署に飛ばされたい気分DEATH。



2 Oct 2001
Tuesday

 街行く人の服装を眺めるのは楽しい。できれば喫茶店の窓際でコーヒーでも飲みながら、すべての思考を停止して眺めたい。ちょうど今のような、気温の変化が激しい季節は特に面白い。

 夏にあれだけ肌をさらしていた女の子たちが、思い出したようにジャケットを羽織り出す。ブーツを履いてみた子もいる。ひんやりするのか、首周りに軽く巻いている子もいる。一方で、今日のようにまだ暑い日もある。帰り際にノースリーヴの女の子が歩いていた。でもさすがにノースリーヴを見かけるのはもうすぐおしまいになるだろう。彼女らの白く怠惰な二の腕の大半は、近く長袖に包まれて2002年春頃まで封印される。

 夜道の澄んだ空気に、家路を急ぐ自分の靴音が響く。
 キンモクセイの香りは、日中より夜の方がはるかに強いことに気付いた。


1 Oct 2001
Monday

 大好きなサイトのひとつ、daboy さんの American Music Chronicle のリンクページでレビュウしていただきました。あんまり嬉しかったので、今日はそのご紹介などをば。


WINTERさんのHP。トップページにはその週の全米、全英チャートのレビュウ。
それからwinterさんが海外の最新音楽ニュースからピックアップし紹介してくれるNews Flash!
そのネタの新鮮さもさることながら、何より英語のニュースを日本語に訳してくれるという理由からもすごく助かります。
Contentsではまず「Music」コーナーのCDレビュウ。
現在はグレイテストヒッツのレビュウばかりなんですが、これが実によく役に立ちます。
それからAll Time Favoritesのコーナー。
winterさんがこれまで聴いてきた曲、アルバムにランクとレビュウをつけて現在カウントダウン中!
210位と201位の違いは何なんだ?というツッコミはさておき、
これからがほんとにwinterさんの好きな曲にさしかかるところなので順位の行方も楽しみ♪
ちなみに僕の予想ではアルバムの上位3枚はYes、Crimson、ELPだと思ってます(笑)。
洋楽サイトでありながら、日記系サイトでもあるというところも画期的。
何よりwinterさんにとって音楽とはあくまでも趣味であって、
そこには洋楽をより多くの人に広めてやろうといったような気負いはなく、
自分が趣味の音楽とどういう風に付き合っているかということがHPの大きなテーマになっています。
日記などを読みwinterさんのパーソナリティを知ることで、
よりwinterさんの聴いている音楽にも興味が持ててしまうという
これまでにない音楽紹介サイトになっているところが凄いです。
またネタに曲を絡ませるのがめちゃくちゃ上手いんだよなぁ。村上春樹だよ。



 ありがとうございます。ありがとうございます。
 ただ感謝するばかりで、能のないサイトオーナーでございます。


 例えば、Music コーナーのCDレビュウなんかも、もっともっとたくさんのCDを斬りまくりたいのです。ずいぶん売って処分したとはいえ、自分の部屋にはラフに数えてまだ2,000枚近いCDが山になっています。しかも、売りに売りを重ねてもうこれ以上は手放せない、というところまで最終的に絞り込まれたディスクたちだけあって、1枚1枚に非常に思い入れがあり、どれをとっても自分の言葉を尽くして皆さんにオススメしたいものばかりなのです。ですがしかし、時間はあまりにも有限。まずはオールタイム・フェイヴァリッツを片付けて、それからゆっくりとご紹介していくつもり。

 ところで、daboy さんご指摘のとおり、自分にとって音楽はあくまでいろいろな趣味のひとつであって、その優先順位は決して高いものではありません。なーんて総合洋楽サイトを名乗る自分が高らかに宣言しちゃっていいのかな? いいよね。本当だから。

 むしろ、ロック命!とか、洋楽の分からんヤツとは話したくない、みたいなサイト&サイトオーナーは苦手かも。自分にとってはいつだって音楽そのものよりも人間の方がはるかに面白いのです。そんな面白い人間との新しい出会いのきっかけや、懐かしい付き合いの絆のひとつが例えば好きな音楽であったり、最近観た映画であったり、面白かった本であったり、美味しかったビイルや食事であったりするだけのこと。

 そんな意味で、「これまでにない音楽紹介サイト」とおっしゃっていただけたのは何よりも嬉しいことでした。確かに、読みたかったけどなかなか他にこういうタイプがなかった、そんなサイトを自分で作ろうとしているのかもしれません。レビュウされてみて初めて気付きました。ありがとうございます。自分自身を再発見することができました。

♪ I want to thank you for lettin' me be myself again...
 ("Thank You" (US#1/70) - Sly & The Family Stone)



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