ギター

ここでの内容は個人的な感想であり、

効果や効能を示すものでありません。


ちなみにベーシスト ライブではギターを弾いているが、本来は(アマチュアの)ベーシスト。

とは云え、シンプルでオーソドックスなベースが好きなので、派手なベースは全く弾かない。従ってベースの練習もそんなに必要ないので、しない。(^^;)

ギターを買うなら

・・・

あの30万円のギターは

高価なギターは・・・やはり、ほしい。(^^)

 

しかし、ではどのギターということになると、ほしいものがない。自分がほしい音が出るギターというものが・・・まだない。

 

というか、かつて1台だけあった。○十年前、東京銀座のヤマハ楽器本店(だったか)の一番奥のショーケースの中に雑然と置かれていた中古のS.Yairi。価格は30万円也。??しかしネットでカタログを調べると当時の市販モデルの最高峰は20万円。夢でも見ていたのだろうか・・・。(^^;)

 

未だにその音色が忘れられない。もちろんそれは、マーチンの音じゃない、S.Yairiの音。倍音が豊かなキラキラした音を好む人が多いとは思うけど、私は澄み渡ったようなクリアで、そして豊かな音が好きだ。

 

この話をすると、30万円のギター、買っとけば良かったのにと、音友から言われたことがあるが・・・。

当時マーチンD−45が45万円、D−28が28万円、D−18が18万円くらいだった。1ドル360円の時代。

ネットで米国でギターを扱っている店を覗くと、同じマーチンのD−45であっても、90万円クラスと130万円クラスの2種類がある。それは製造年とか記念モデルといったことでもなく。どこで90万円と130万円の差がつけられているのは不明。

 

で、単純に円ドルレートが3分の1になっているとしたら、45万円は今の135万円。30万円は今の90万円に。ただ、給料ベースも今とは全然違う。確か当時の標準的なアップライトピアノが30万円くらいだった。

ピアノと生音で

弾き比べ

私の、ギターの良し悪しの基準として、ピアノと一緒に生で弾き比べてみて、音程・音質などが聞き劣りしないものが良いギター最低ランクというのがある。当時のギターで言えば、アップライトに聞き劣らないのが30万クラスからだった。

 

「私はピアノ歴何年です・・・」。そうしたほとんどの人の自宅にあるのはアップライトピアノだろう。(プロの音楽家ならピアノ暦何年ではなく、これこれの先生に何年師事?)。これがアマチュアピアニストの標準(スタンダード=ミニマムスペック)の楽器レベルであるとしたら、それと競演して聞き劣りしない楽器が、その楽器での標準的な楽器といえるのじゃなかろうか。日本人が多く持つ楽器として、ギターの次に三味線あたりが来るかと思うが、その三味線も当時アップライトピアノと聞き劣りしないのが30万クラスからだった。

 

ギターでも三味線でも、それ以下だとやはり、少し聞き劣りする。ピアノ演奏にギターの音が混じっているという感じであり、競演というところまでは行かない。音程が合わないのは論外として、ひと言で言えば音の豊かさが足りないといった感じ。それは音の太さ・大きさとも違う。倍音の鳴りとも違う。

 

今でも、高いギターを買うときにはピアノと生で弾き比べて聞き劣りしないものを購入するというのは有効な方法ではないかと思う。ピアノは楽器・演奏での中心的な基準である。ギター同士の弾き比べというのは相対評価であって、絶対評価ではないのであまり参考にならない(好みの問題)。絶対評価をするにはピアノと弾き比べるべし。

 

もしそのギターがアップライトピアノと遜色がないようなら、アマチュア用でのトップクラス、グランドピアノ・・・さらにはコンサートグランドピアノと弾き比べても遜色がないようなら、プロ用〜プロ用最高級のギターだろうと思う。

ギター暦 初めてギターを弾いたのは中学の時、友人の家に置いてあった彼の兄貴のガットギター。当時「母のなき子のように」が大流行で、ギターのギの字も知らない状態でつついて遊んでいたら・・・弾けた。単純なコードの曲ということが大きいが、メロディーとそれなりの和音をつけて弾くことができた。しかしこの時にギターに興味を持つことはなかった。

 

高校に入り、一年の時の教室の横が弦楽部(クラシックギター)で、まだ部活が始まらない時間帯に遊びに行ったりしていたが、ちょっとギターを借りて試しにPPMの「悲惨な戦争」とか「花はどこへ行った」などのイントロ有名曲をポジションを探してやってみると弾けた。この時に初めてギターに興味を持った。

ただ、私がギターで弾きたいと思ったのはPPMなどのフォーク曲。弦楽部が部活でやるのはクラシック曲だったので、弦楽部には入らず自分でギターをマスターすることにした。

 

そこで始めたのがギターの通信教育。今のようにポップスの通信教育はなかったので、クラシックギターの通信教育で。まったくのギター初心者がゼロから始められるように、ギターも付いてのものだったのでありがたかった。3ヶ月〜半年ほどで教材を一通り済まし、それからフォークギターを買ってフォークを弾き始めた。

 

高校2年から音楽部(軽音楽部)に入り、本格的(?)にフォークを。が、どうも興味はギターというよりはベースの方に。(レコードなどで演奏を聞くときも、まずはベースを聞くということがいまだに続いている。) 音楽部にはウッドベースもEベース&アンプもなかったので、ガットギターでベースを弾くということでやっていた。もちろん、普通に3フィンガーとかカッターファミリーピッキングなど、当時の流行のギター奏法もやった。

 

さらには当時の音楽雑誌を読むと、ベーシストには最低でも80kgの握力が必要と書いてあって、握力をつけることに日々を費やした。ちょうど隣りの席になった友人が陸上をやっていてインターハイなどにも行くスポーツマンであったが、短距離走だけでなく槍投げもやってみたいとのことで、二人で一生懸命、握力をつけるエクソサイズをやった。

 

最終的に私は76kgに、彼は90kg越えるまでになった。ちなみにこれくらいの握力だと、10円玉を親指と人差し指ではさんでつぶすことができる。私はできなかったが彼は50円玉もつぶせた。また彼はリンゴを握りつぶすことができた。私はそこまではできず、指を立てて半分に割るといったところまで。

 

が、そうして鍛錬をやっていて、ある重大な欠陥に気が付いた。小指の筋が第2とか第3関節の骨にひっかり、曲がるには曲がるが、カッポンカッポンという感じで引っ掛かりながらでないと曲がらない。つまり小指を素早くポジション移動して押さえることができない。素早い移動にはあらかじめ小指の形を作り、手を移動して、手で押えるということになる。これでは本格的なベースマン(アコースティックギターも同様)になることは難しいと、これ以降ギターとは趣味程度で付き合うことに決めた。

  ギター類 (記憶にあるもの)

参考写真(ネットから)

 

今はなき、高校生の頃のギター

 
1 クラシック通信講座でセットになっていたガットギター。教材・ソノシートレコード・添削料とギターがセットになっていた。教材にはアントニオ古賀さんの写真があったような。教材の内容は初歩から始まり、中級の前半くらいまでのレベルではなかったか。クラシックギター初級完了の落とし所である「アルハンブラ宮殿の思い出」を済ませたあたりで、フォークに転向した。

 

「アルハンブラ宮殿の思い出」の曲、楽譜的には初級の卒業曲程度で、そう難しい内容ではないが、いざ演奏となるととてつもなく難しい。手が小さかったり指がきゃしゃである日本人には「演奏」することは不可能かと思う。弾くには初級卒業者でも弾けるが。

写真なし
2 12弦ギター。フォークを始めてから買ったのが、12弦ギターだった。

はっきりしないが、アリアの12W-120あたりかと思う。

3 KASUGA T603(フォークギター)。いわゆる当時の正真正銘のフォークギター。3万円。

写真は同じ型式のものをネットでゲット。姿・形はNo.T803と同じであるが、材質はジャカランダではなくローズウッド。(左に半分写っているギターは別の種類。)

その後ライブの移動中にネックが折れ、破棄した。

 

このギターのバックは3ピース。最近は、3ピースはカッコいいからと何代目かのギターに購入する人もいるようだが、当時は全く話題にならなかったように思う。

 

私の、自分がお金を払って買う場合の、ギター選びの第1条件は、正面からのルックスが良いこと。ボディーの曲線スタイルが良いということが第1条件。まずはこれに尽きる。(^^;)

この話を楽器店の人にすると笑われたが、美しい曲線に整形できないギター工房は技術的に劣るところだとして、弾いてみるまでもなく対象から外すことにしている。

ついで飾りつけがシンプルであること。派手な装飾ギターは嫌いだ。

 

1990年代、臨終。

4 学友からゆずってもらった6弦ギター。YAMAHAFG-350あたりじゃなかったかと思うが、はっきりしない。それを知人に貸して数年後に聞くと、人にやってもう無いと・・・。借り物を勝手に処分して、人にやってしまうとは・・・。
 

今はなき、社会人になってのギター

 
5 エレアコ。OVATION Model CC57-5, Serial No.180275。

写真はネットで見つかった同型。

 

エレアコはこの1本のみ。どちらかというと、弦の表の鳴り、つまり、弦をピックで引掻いたり、こすったり、叩いたり、ビビッたりといった、いかにもアコギな音が好みであり、あるいはエレアコは微妙な和音が鳴らないということもあり、エレアコというかピックアップの音は好きではない。

 

ピックアップを使うのであれば、ミューティングの関係からいっても、ブリッジでのミュートがきちんとできる、本格的なエレキの方を使いたい。

6 YAMAHA SF-1000?

型式ははっきりしない。ヤマハ系の楽器店で、当時8万円前後で中古品を購入。他の楽器・機材と一括で注文し購入したので、細かな金額は不明。

ギターを見ての購入ではなく、中古で8万前後のソリッドという条件をつけて適当に選んでもらったので、見たのは他の機材と一緒に届いた時。

正直なところ、エレキのエフェクターの音色調整が分からなかったので(いまだに)、ソリッドであれば何でもよし。ピックガードはジャマなのですぐに外して弾いていた。

前任者がうまく弾いていた為か、ボディがいい鳴りに仕上がっていた。

その後、壊してしまい、破棄。

7 YAMAHA SG-800,1000? 色はシルバー。

型式ははっきりしない。ヤマハ系の楽器店で、当時8万円前後で中古品を購入。他の楽器・機材と一括で注文し購入したので、細かな金額は不明。購入時期は上記6のギターの数年後。

ギターを見ての購入ではなく、中古で8万前後のソリッドという条件をつけて適当に選んでもらったので、見たのは他の機材と一緒に届いた時。

正直なところ、エレキのエフェクターの音色調整が分からなかったので(いまだに)、ソリッドであれば何でもよし。ピックガードはジャマなのですぐに外して弾いていた。

上記6のギターと違い、ネックが全く手に馴染まず、あまり弾いてなかった。

その後、人にあげた。

     
 

その後

 
8 YAMAHA L12-6E。20年近く前に中古で買った。今だと3万円程度で取引される物。特製のブリッジピエゾピックアップと、埋め込みピエゾピックアップが付いている。10数年、弦を張りっぱなしでヘッドに紐をつけて吊り下げていたが、全くネックのソリが起きなかった。それが数年前からまた弾くようになってから、ネックが少し順反り。半年ぐらいかけて、弦の交換時に少しずつロッドを調整し、今はまっすぐに。

写真は同じ型式のものをネットでゲット。ピックガードの形状が違うので、持っているのは写真より古いものかと思う。

 

昔のギターには弦高が高い物が多いが、このギターもまた弦高が高い。12フレットでフレット金具トップ面と弦下面との間が6弦で5mmちょっとくらい。スキマで5mmだから見た目はもっと高いように見える。

このギターのブリッジはピエゾをサンドイッチにした特殊なタイプで、通常のピエゾをブリッジの下に敷くタイプとは違う。だからピックアップを生かすにはブリッジは交換できないわけであるが、サンドイッチされたピエゾ部を仔細に見ていって、4〜6弦付近までは1mm程度なら低く削れることが分かり、思い切ってヤスリで削ってみた。

1mmであるが低くなり、割と押えやすくなったように思う。低くなっての弦のビビリは出てなく、もう0.5mmほど、下げてみようかと。

ナット部も少々高いが、溝を削るのは大変なので底を0.5mmほど削ってみようかと思っている。このギターのナットは、ネック調整用アジャスタのカバーを外し、ナットの横辺りを当て木してこつんと叩けばすぐに外せるタイプのものなので、底面削りは容易にできる。

処分。

9 YAMAKI F-118(ジャンボ)。旅先でちょいと弾きたくなり、楽器リペア店から5千円で買った。元から安物だが、ギター本体をつつくのが趣味という店の主人のネック改造(調律?)により、オリジナルよりは音程が良くなっている。

ジャンボといっても昔の丸っこいフォークギターのジャンボサイズということで、今のドレッドノートぐらいか、もう少し小さいサイズ。ドレッドノートのジャンボではない。写真は同じ型式のものをネットでゲット。

安いなりのギターの鳴りだが、5・6弦の低音は割と音量がある。このギターを(6弦用を使っての)ナッシュビルチューニングにし、リバーブを深めにかけるとけっこう面白い音がする。

『僕の風を描いてよ』でリード&ピッキングを入れているのがこれ。

2009年3月 ギターを倒されてネック割れし、臨終。

10 S.Yairi YD−305。’75年モデル。人に言わせればマーチンの模造という悪名高いギターメーカーのである。インターネット通販で中古を買った。

別にマーチンのコピーだから買ったわけでなく、往年の青春時代のギターメーカーのだから買った。マーチンのコピーメーカーとしてはすでに廃業した日本数社もあったが、そちらの方が音的にはマーチンに近かったんじゃないだろうか。別の好みの人ならJ−45モデルを持っているんだろう。そうした手合いのギターである。

マーチンのD−35(3ピースバック)をコピーしたモデルであり、他のマーチン・ドレッドノートにありがちな倍音の鳴りを抑えているので微妙な和音も表現でき、フィンガリングでのソロ弾きに向いている。

同年代のYD−305の一つ下の機種YD−304はハカランダ合板を使っていて倍音が割と豊かなので、倍音好きの人には304もしくは306が好まれているようだ。ちなみにNEW YD−304というのは復刻版とはいえ、往年の304とはまるで音が違うらしい。

ネックのソリを心配しないで済むので、不精な私には一番合っているギター。写真は同じ型式のものをネットでゲット。

2009年4月 ギターを倒されてネック割れし、臨終。

 

◆その後

このギターのサイドとバック、カタログでは記述が明確でなく、単板なのか合板なのかといった話も出ていて、ある人がギターが壊れた時に確認したら単板であったとのこと。

 

私も確認してみたところ、やはりローズウッドの単板であった。黒檀は削ると断面も黒であるが、このローズウッドは焦茶色。板の厚みは予想より薄かったが、けっこう繊維質のねばりもあって、手では簡単には割れそうもない代物だった。

11 YAMAHA DYNAMICNO.10。リサイクルショップから800円で仕入れた。

ガットギター風の風貌だが、スチール弦を張ることもできるように頑丈な構造になっている。高校時代、我が音楽部にはこれが何台か置いてあってスチール弦を張って弾いていた。写真は同じ型式のものをネットでゲット。

 

YouTubeの『松山行きフェリー』(非公開)で弾いているガットギターがこれ。その後下記13のナイロンギターを使って差替えようとリミックスしてみたが、ピッキングの音の張りとか、音の温かさがDYNAMICほどになかったので、リミックスは廃盤にした。

 

2009年4月 ボディーのクラックが大きくなり、臨終。

12 ベースギター。FERNANDES型式なし。ヤフオクで落とした中古ベースギター。市販品での最低価格帯のベースである。前の使用者がカラー塗装したり改造したりしていたので安く手に入ったが、ベース弦は高級もののほぼ新品、ピックアップも数万円のものに取り替えられていたので、値段的にはずいぶんと得な買い物に。ロングスケールであるがボディー・ヘッドが小さいので軽くて良い。難を言えばボディーが小さ過ぎて手首を乗せる場所がない。

倍音のある、ディストーションが利いたEギターを1オクターブ下げたようなベースの音は嫌いで、どちらかというとウッドベースのような柔らかい音が好きだ。弦にもよると思うが、ちょうどそうした音なので気に入っている。

 

調整ツマミは常に、全て全開で、ピックアップ切り替えスイッチはセンター(両方)で弾いている。フラットピック・サムピック・フィンガリング&弾き方で、いくらか音質を変えている。

 

Eベースがメインの楽器(一番好きな楽器)でありながら、意外にも自分のものはこの1台だけ。弾く必要がある時に、その都度人から借りて弾いていた。

その曲をコード譜を見ながら通しで1回弾けたら練習終わりという感じで、もとからEベースの練習はあまりしてきていない。オーソドックスでシンプルなベースが好きなので、その程度であればコード譜を見て、使うポジションを探る程度で弾ける内容なので。

処分。

13 IBANEZ GA8TCE-NT。ナイロン・カッタウェイ・ギター。音友からヤフオクで落としたけれどガットギターはやっぱり使わないのでと、いただいた。ケース付きの限定モデルのようで定価33,000円。現在の市場価格は27,000円くらい。写真は同じ型式のものをネットでゲット。

 

クラシックギターのようなフラットネックではなく、幾らか丸みがついているので左手は押えやすい。

ボディーの厚みがノーマルのガットギターの半分くらいに薄く、ギターをかかえた時のギターの安定がさほど良くない。

音はクラシックギターとウクレレの中間くらい。割と軽い音なので、クラシック曲には合わないが、ポップスではそれなりに使い場所があるように思う。

処分。

14 MartinDM 2005年モデル。2009年4月購入。ミニライブが一週間後と迫っての某日、愛用ギターYD-305が突如臨終。私は手が小さいのでYD-305の細身のカマボコ三角ネックでやっと押えられるという演奏曲が多数。ほぼ同等のネックだったのでこれを購入。

 

幅そのものはYD-305の方がほんの少し広いが、S.Yairiが握りやすさを徹底的に研究したのか、断然YD-305の方が握りやすい。YD-305だとウェスタングリップでB♭が押さえられるが、MartinDMだとBmがやっと。ちなみに上記8のYAMAHAL12-6Eも12弦でありがなら握りやすく、B♭を押さえることができる。

 

音色はマーチンの最廉価モデルといえど、やはりマーチン。倍音が少しギラツク感じでいけすかないが、廉価モデルであるがゆえに5・6弦の鳴りはおとなしく(・・・鳴らない)、逆にこれが私の宅録では具合が良いので、このモデルの購入を決めた。(宅録ではEベースも使うので、アコギはいつも低音カット。)

1〜6弦をガンガンと弾くタイプの人、ソロギターを弾く人には低音域が控えめ過ぎなのでお勧めできないギター。

また、指の力加減と音量とが比例してなく、徐々に音量を大きくするということができず、急に大きく鳴るというところもインストソロには使えない。

音色はともかく、フィンガリングのタッチ感覚は同等の価格帯のギターの中では最低ランクと言える。

 

しかしピックアップを付けての場合はフィンガリングタッチはもともと再現できないので、この欠点は解消でき、割と粒の揃った音が出せる。エレアコは最初からそれなりのいい音が鳴るように内蔵アンプが調整されているが、アコースティック・エフェクターを通すと、どうも・・・といった音になることが多い。このギターにマーチンのピエゾピックアップを付け、アコースティック・エフェクターを通すというのも、選択肢のひとつとしてあるような気がする。それにちょっとオフマイク気味にマイクで拾った音をミックスすれば、意外にいい音がする気がする。

 

購入後、5・6弦の弦高が少し高いように感じたので、ブリッジ下面を少し削り、6弦側を少し低くした。

 

もしインストのソロギターを弾くのであれば、マーチンのはどの機種もネックが向いていないと思う。シンプルなコードを押さえるとかリードを弾く場合には気にならないが、インストという多少複雑な指使いが出てくる場合だと、左手が妙に押さえにくい。具体的にネックのどこがどうだからというのは皆目検討がつかないが、ともかく弦の押さえやすさがS.Yairiとは断然違う。音色の点もあるかもしればいが、マーチンでインストを弾く人はほとんど見かけない。特注ネックでのを使う人はいるようだが。

 

◆その後。

購入してから1年半になるが、1年目くらいからネックのS字反りが強くなり、往生している。

購入時から、弦をライトからエクストラ、エクストラからライトへと変えるだけで、ネックの反り具合が変化していて、S.YairiやYAMAHAと比べていかにもネックが弱いなとは感じていたが、ついにはS字反りが出てきてしまった。

 

違うサイズの弦を張り替える度に調整ロッドでネックの具合を調整していたが、3フレット目あたりでの逆反りが出てきた。これは調整ロッドでは調整できない部位になっているらしい。

 

ローフレットを押えて音がビビらないようにするには、ある程度、ネックを順反り状態にしておくしか方法がない。そこで少しでも12フレット付近での弦高を下げたいと、ブリッジを目いっぱい削った。

 

ブリッジを低くしたことで、気のせいか少し弦の張りがゆるくなったように感じられた。が、音量もやや小さくなったような。