グラスゴー初のハウスのクラブであるThe Tunnelは、音楽がフランの全ての時間を占めるようになる前、まだ初々しい顔つきをした彼の職場だった。

「17歳で働き始めたんだ」とフランは言う。「だから1年間は違法で働いたことになるね。初出勤日はゲイ・ナイトだったんだ。“かわいいぼうやはきっと奴らに気に入られるな”ってマスターは思ったんだろうね。実際そうだったんだ。僕は知らなくて、ただ“わあ、バーがあるや。しこたま飲めるな。”って思った。バーにいる僕に男が近寄ってきて、すごいなよなよした声で、“シードルを一杯もらえるかしら？”って言った。グラスに注いで“はいどうぞ”って言ったら、その男は僕をじっくりみて、つかんでバーの外にひっぱっていこうとした。僕は“助けて、助けて”って感じで動けなかった。男は僕のおでこにぶちゅっとして、“あら〜かわいいぼうやね”って言ったんだ。不思議だけど、あの夜は最高だったな。」