中島みゆき


愛していると云ってくれ

1. 「元気ですか」
2. 玲子
3. わかれうた
4. 海鳴り
5. 化粧
6. ミルク32
7. あほう鳥
8. おまえの家
9. 世情
発売日 1978/4/10
品番 VX-9002
メーカー キャニオン・レコード
価格
現在はYAMAHA MUSIC COMMUNICATIONSから再販中

オリコン首位獲得シングル「わかれうた」を含む4th。
初期みゆきの中でも有名な作品ですね。
何と言っても、ドラマ「3年B組金八先生」の校舎で生徒が捕まるシーンで流れる「世情」まで入ってますから。
ミュージシャンにDr.つのだひろ/Ba.後藤次利/Pf坂本龍一といった、今では考えられない超豪華なメンツが揃っています。
とにかくしょっぱなからダウナーな詩の朗読の1と、ある意味ブチ切れてる2で唖然とさせられます。
演歌フォーク・ロックな4と5は大御所の貫禄があります。
つーかコレまだ20代の作品なんですけどね(^^;
6はふられた女がバーでマスターに愚痴をこぼす話、8は友人の家(元彼?)を訪ねる話でどちらも弾き語りです。
7はファンキーでイケるサウンドなのにバックにチンドン屋が・・・(笑)
大合唱でクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」の逆版な感じの9はマジ好き。
風呂場で上手く唄えると、自分で自分を褒めたくなります(爆)

ちなみに俺が持ってるアナログ盤は「ミルク32」の音が飛びます(涙)

2003/2/8筆


生きていてもいいですか

1. うらみ・ます
2. 泣きたい夜に
3. キツネ狩りの歌
4. 蕎麦屋
5. 船を出すのなら九月
6.
7. エレーン
8. 異国
発売日 1980/4/5
品番
メーカー PONY CANYON
価格
現在はYAMAHA MUSIC COMMUNICATIONSから再販中

泣く子も黙る、邦楽史上最高の問題作(7th)。
まずタイトルで背筋がゾクゾクっときますね。
んで、遺書みたいなジャケで鳥肌立ちますね。
さらに、レコードの針を落とすと聴こえるノイズに混じり“うらみ〜ま〜す〜♪”で「ヒィ〜!!」と叫ぶのが昔風。
CDで聴くとその快感(?)がないので少々残念ですが(^^;)

そんなこのアルバムには、先述の「うらみ・ます」を筆頭に、ゲンナリソングが45分間続きます。
「泣きたい夜に」は比較的安全(というより地味)です。
アルバム中で異様な輝きを放つポップ作品ですが、「キツネ狩りの歌」・・・。
弾き語りでボソボソ唄う「蕎麦屋」の一節で、「お前はどんぶりに顔を突っ込んで」とあります。ドリフのコントじゃあるまいし(爆)
「船を出すのなら九月」は、「小さな木の実」ではありません。似てるけど(^^;)
そして、後藤次利作曲のよく分からんSE。1分しかないし。
「エレーン」の歌詞からタイトルが決定してるみたいですが、“エレーン 生きていてもいいですかと誰も問いたい”ってアンタ(- -;)
“100年しても あたしは死ねない”と、タイトルの「異国」というのを重ねると、問題になっている北朝鮮の拉致の事件を思い出すのは俺だけではないはずだ、多分。

まあしかし、こんな内容でもオリコンチャート1位を取れる時代があったなんてねぇ・・・。

2002/12/26著


はじめまして

1. 僕は青い鳥
2. 幸福論
3. ひとり
4. 生まれた時から
5. 彼女によろしく
6. 不良
7. シニカル・ムーン
8. 春までなんぼ
9. 僕たちの将来
10. はじめまして
発売日 1990/5/21(1984/10/24)
品番 PCCA-80
メーカー PONY CANYON
価格 \2,854(税込)
現在YAMAHA MUSIC COMMUNICATIONSから再販中

11枚目のアルバム。
タイトルからして、このアルバムから第2期中島みゆきが誕生しているような気がします。
前作『予感』とはサウンドも若干違ってますし。

異常にクラシカルなオープニング・ナンバー「僕は青い鳥」。
「幸福論」は、椎名林檎の楽曲ではもちろんなくて、80年代の歌謡ポップスサウンドがもろに出てます。決めのサウンドが何となくダサかっこいい(核爆)
シングル曲の「ひとり」は、のびのびと歌っていて、あんまり悲しくはならないです。
「生まれた時から」は、キーボードの音が歌より目立って耳障りな箇所があるのが残念。
悲しいお別れの「彼女によろしく」ですが、なぜそんなに爽やかに歌うんだ、みゆきYO!(爆)
タイトルの割にはポップな「不良」。
聴いてるうちにどっかに飛ばされてしまいそうな浮遊感のある「シニカル・ムーン」。
“いらない鳥を逃がしてあげた/逃がしてすぐに野良猫喰べた”が妙に印象的な「春までなんぼ」。
歌い方が森田童子を思い出す「僕たちの将来」は、矛盾が生じてる気がするような・・・。
最後は思い切りポップなタイトル曲「はじめまして」で締めます。終盤に心臓のSEが入ってるのにはちょっとびびった。

ちょっと残念なのが、曲によって録音レベルにばらつきがあること。
YAMAHAから再販されたのは改善されてるのかなぁ?
しかしこのジャケット、俺には墓場でダンスしてるように見えるんですが・・・(爆)

2002/6/12筆


miss M.

1. 極楽通りへいらっしゃい
2. あしたバーボンハウスで
3. 熱病
4. それ以上言わないで
5. 孤独の肖像
6. 月の赤ん坊
7. 忘れてはいけない
8. ショウ・タイム
9. ノスタルジア
10. 肩に降る雨
発売日 1990/5/21(1985/11/7)
品番 PCCA-82
メーカー PONY CANYON
価格 \2,854(税込)
現在YAMAHA MUSIC COMMUNICATIONSから再販中

13枚目。
本作は、時代を象徴するような退廃的な雰囲気が出つつも、ファンクな感じでかっこいいです。
ベースなんか、チョッパーの応酬ですし。(しかも弾いているのは10曲中6曲がアレンジャーでお馴染みの後藤次利です)

1と2は詞も曲も繋がってるんですが、クールです。極楽浄土じゃないのが残念ですが(笑)
ファンクテイストとジャジーなピアノが爆発する「熱病」。
アルバム中では唯一スタンダードなサウンドの「それ以上言わないで」。
同じフレーズの繰り返しがある意味トランスチックなシングル曲「孤独の肖像」。
ここではアルバムバージョンとして収録されています。
すげーダークな雰囲気が前面に出ている「月の赤ん坊」。
「忘れてはいけない」は、ちょっとアジアン風なテイストです。
このアルバムの中では一番お薦めの「ショウ・タイム」は、2001年の小泉内閣が発足した時の盛り上がりを彷彿させる歌詞がいいです。かなり皮肉入ってるしね(笑)
「ノスタルジア」は、布袋寅泰がギターで参加しています。
ラストの「肩に降る雨」は、ストリングスと中島みゆきのハーモニーに癒されます。

うん、やっぱこのアルバムは「ショウ・タイム」が最高です。

2002/6/12筆


中島みゆき

1. 湾岸24時
2. 御機嫌如何
3. 土用波
4. 泥は降りしきる
5. ミュージシャン
6. 黄色い犬
7. 仮面
8. クレンジングクリーム
9. ローリング
発売日 1990/5/21(1988/3/16)
品番 PCCA-84
メーカー PONY CANYON
価格 \2,854(税込)
現在YAMAHA MUSIC COMMUNICATIONSから再販中

15枚目。
それまで行ってきたライブ活動を中止し、製作に力を注いで出来たのがこの作品だそうです。
激動と暗黒の80年代みゆきの中でも、打ち込みの音を前面に出したドライブにもってこいの出来になっています。
音の粒も割と新しい印象を受けますし。
でも、歌詞はいつも通りズバズバッとキてます。

ゲストに甲斐よしひろ(5,7)や宮崎アニメ音楽担当でおなじみの久石譲(4,8)を迎えていたり、新しいことに挑戦する意欲を見せているところがキャリア27年を誇る中島みゆきならではの技。
全部の曲をシングルカットしても問題ないんですが、シングル曲は2と7。
1は踊る大走査線的な、ヘリコプターが回ってそうな夜の風景だったり、4はちょっとイッちゃってるボーカルが聴きごたえあったり、6は犬を自分のことに捉えるとナルシズムな歌詞に変身したり、8は女性の痛いところをついたシンプルな詞に感動したり、9に関しては後にリテイクされるほど出来のいい名曲に仕上がっています。

リマスタリングして現代の音に近付けると、本当に名作になるんですが。
その辺はやっぱり1988年。

2003/1/31筆


回帰熱

1. 黄砂に吹かれて
2. 肩幅の未来
3. あり、か
4. 群衆
5. ロンリー カナリア
6. くらやみ乙女
7. 儀式(セレモニー)
8. 未完成
9. 春なのに
発売日 1989/11/15
品番 PCCA-8
メーカー PONY CANYON
価格 \2,854(税込)
現在YAMAHA MUSIC COMMUNICATIONSから再販中

17枚目のアルバムで、『おかえりなさい』『御色なおし』に続くセルフ・カバー集。
自分は工藤静香に提供した「黄砂に吹かれて」と柏原芳恵に提供した「春なのに」しか分かりません(爆)
まあ、世代が違いますからねぇ。

謎のSEを経て「黄砂に吹かれて」が始まります。アダルトチックです。
筒美京平作曲の「肩幅の未来」。
何となくデンジャラスな内容の「あり、か」。
“100年も続かないドラマですか”の部分に聞き覚えのある「群衆」。誰か歌ってたのかなぁ?
「ロンリー カナリア」は、お洒落なジャズって感じです。
タイトルからして怖い「くらやみ乙女」には、復讐の文字が浮かんでくるような気がします。
何の儀式か良く分からない「儀式(セレモニー)」。
歌い方がどうもアイドルチックな(爆)「未完成」多分アイドルに提供してたような・・・?
「春なのに」は静かに悲しくなります。

どうも情報不足の部分(誰に提供したかとか)が多いですね・・・。
このアルバムについて詳しく知ってる方がいらっしゃったら、是非教えてください。

2002/6/12筆