Random Tape Selection #4 (Hardcore King Crimson)

初心者(主にハードロック/ヘビメタを聴いてる人?)向けにクリムゾンの凶暴な曲を集めたテープ。思いっきり偏った選曲。 (50分テープ 片面25分)
Side A
  1. 21st Century Schizoid Man (Live)
  2. Larks' Tongues In Aspic Part 2 (Live)
  3. Fracture (Abridged)
Side B
  1. The Great Deceiver
  2. Lament
  3. Red
  4. Fallen Angel
  5. Robert Fripp - I May Not Have Had Enough Of Me But I've Had Enough Of You
King Crimson Earthbound



King Crimson Schizoid Man
21st Century Schizoid Man (Live)

邦題:21世紀の精神異常者(スキッツォイド・マン)。オリジナル版は、歴史的名盤であるデビュー作In The Court Of The Crimson King(クリムゾン・キングの宮殿)」(1969) の1曲目。クリムゾンを象徴すると言えそうな代表曲。ここでは海賊盤並の音質で悪名高いライヴ盤Earthbound(1972) から。Boz の血管ブチ切れヴォーカル(叫び)と、カセットで録音されたという極悪な音質も相俟って、最も狂気を感じさせるこのヴァージョンが一番好きという人も多いのでは?

「21世紀の精神異常者」だけで5ヴァージョン収録した無茶なミニ・アルバムSchizoid Man: King Crimson Collectors Edition No.2(1996年発売・輸入盤のみ)で、「Earthbound」からこの曲だけいち早くCD化された。その内容は

1. Edit (4:44)---↓の短縮版
2. Original Version (6:53)---from "In The Court Of The Crimson King"
3. Live 1969.12.15 (7:25)---from "Epitaph"
4. Live 1972.2.11 (11:28)---from "Earthbound"
5. Live 1974.6.28 (8:19)---from "USA 2"

「USA 2」は予告のみで未だに発売されていない。
The Great Deceiver

邦題:偉大なる詐欺師。いきなり飛び出す「21世紀の精神異常者」中間部のような目まぐるしいリフ、変なリズムのヴァース、キャッチーなコーラス(サビ)。カッチョイイ奇形ロックんロール。最後の無伴奏ギター掻き鳴らしもこれまたカッチョイイ!

Lament

邦題:人々の嘆き。叙情的なヴァースに始まり、一瞬のブレイクを挟んでリズムをコロコロ変える激しいインスト部分、唐突なエンディング、と無駄のない構成が実に見事。John Wetton のヴォーカルも味わい深い。

Starless And Bible Black(1974・邦題:暗黒の世界) はライヴ録音に手を加えた曲が大部分を占めるが、この2曲と "Night Watch"(イントロ以外)はスタジオ録音。
ライヴ・インプロの "We'll Let You Know"、"The Mincer"(ヴォーカルは後からのオーヴァー・ダブ)、"Starless And Bible Black"、どれを取っても素晴らしい。東洋的で非常に美しいメロディを持つ "Trio" はとても即興演奏とは思えない程完成度が高い。個人的にはクリムゾンの全作品中このアルバムが一番好きだ。
King Crimson Starless And Bible Black
King Crimson USA Larks' Tongues In Aspic Part 2 (Live)

邦題:太陽と戦慄パート2。解散直前のライヴ盤USA(1974) の1曲目。Eddie Jobson のヴァイオリンがオーヴァーダブされ、厚みが出ている。同時期のライヴは4枚組 BOX SETThe Great Deceiverで目一杯堪能できる。ブートレグも多数存在し、全て収集するには大変な労力を要する。

鉈を降り下ろすようなギターのカッティングでスタート。イントロの「フリッパートロニクス」テープ/拍手/歓声はカット。この曲、ライヴでは "Talking Drum" とのメドレーでコンサートの最後に演奏されるのが定番であり、単独でしかも冒頭にぶちかますケースは非常に珍しい。
Red

イントロの上昇音階、リフ、おどろおどろしい中間部、と徹頭徹尾ヘヴィ極まりないインスト曲。

Fallen Angel

邦題:堕落天使。優しい歌メロ部分と、ディストーション・ギターのアルペジオに導かれる悲劇的なコーラス(サビ)のコントラスト。それぞれに重なるオーボエとコルネットが優しさ/悲劇性を増強し、ギターとヴァイオリンが奏でる感動的な中間部を経て、出口なしの循環地獄へと落ち込んでいく。名曲。

Red(1974) から。
ここでの選曲からは漏れたが、"Starless" は70年代クリムゾンの最後を飾る極め付きの名曲だ。
King Crimson Red
Essential King Crimson Frame By Frame Fracture (Abridged)

初心者への配慮(?)から、中間部のやや冗長な超絶ギター・フレーズをカットした短縮版(4枚組 BOX SETThe Essential King Crimson : Frame By Frame(紅伝説)」収録)を使用。オリジナル全長版はStarless And Bible Black(1974) に収録。実はこれもライヴで、元音源は放送用にアムステルダムで録音されたもの。アムステルダム音源は古くから多種多様なブートレグで出回っていたが、今では2枚組The Night Watchで正式に聴けるようになった。

邦題:突破口。突破するところ(わかる?)は聴く度に興奮!「うおーーーーーっ!!」(ガッツポーズ) 全長版の方がジリジリとじらされた分突破する時のカタルシスがそれだけ多大ではある。
Robert Fripp - Urban Landscape [Fade In] ~ I May Not Have Had Enough Of Me But I've Had Enough Of You ~ First Inaugural Adress To I.A.C.E. Sherborne House

クリムゾンの中心人物フリップの初ソロExposure(1979) から。激しい掛け合いヴォーカルは Peter HammillTerre Roche。(Terre Roche のパートはブロンディのデボラ・ハリーが歌うはずだったがレコード会社に反対されたとのこと)
"Urban Landscape"(ギターの音を引き延ばしループさせるフリッパートロニクス)の後ろ約30秒付近から徐々にフェイド・インさせ、最後のレコード針引っ掻き音〜 "First Inaugural Adress To I.A.C.E. Sherborne House"(3秒間のホワイト・ノイズ)まで含める。
King Crimson Robert Fripp Exposure
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