Vnの 練習・習得速度について



練習の重要性、また練習の方法について書いていきます。


走る速さ(足の速さ)。。や歌声。。など、世の中にはある程度「生まれ持った才能」がどうしても
大きく占めるというものがある事は事実でしょう。

しかし、ヴァイオリン演奏技術においては特に一定レベルまでは正直95%以上が努力です。
どのくらい練習したか。。がそのまま演奏力に確実に反映される楽器です。逆に努力をせず才能だけで
弾けるようになる子は皆無といっていいです。とある脳科学者がVnの演奏技術における才能・遺伝と
努力に関する研究をした事があるそうで、一定以上の演奏技術がある演奏家を100人以上。。
などの規模で調べたそうですが、練習時間がトータルで例外なく全員1万時間を超えていたそうです=努力がなければ
一定レベルには一切達しないという研究結果となったとの事です。逆に努力をきちんとすれば必ず一定レベル以上の
演奏が出来る楽器でもあります。


 というわけで、Vnはほぼ 努力=練習量=技術 なので、練習量が少なければ少ないほど
やはり習得速度は下がります。こちらは才能より顕実です。
 毎日練習を頑張った子の習得速度を基準にすると、土日などにまとめてやる場合(平日は基本やらずに、
土日におおよそ1時間前後ずつ練習)おおよそ倍に、週1のレッスンのみを受けている状態。。だと
忘れてしまい技術後退。。もあるのでおおよそ7~10倍ほどかかると思いましょう。

 また、レッスンではどうしても複数人でのレッスンやあわただしく時間に追われながら
簡潔に説明をしなければ。。などにどうしてもなるので、「1人(あるいは保護者様と2人)きりで
しっかりと時間に余裕がある状況で静かな空間で自分の音を聞き、どういう動かし方なりをした時に
音が綺麗になったか」などの経験、および新しく習った技術の「固定化」をするための反復作業がどうしても必須です。

 毎日努力(練習)した場合と、レッスンのみを受けている状態。。だと最大体感で10倍ほどの進みの速度差が出る。。
と書きましたが、こちらを現実的なものにあわせると。。


年中(4歳くらい)~ 1年半程度毎日努力した結果身に着ける技術(毎日練習を頑張っている年長さんの技術)
 > 週1レッスンでヴァイオリンを触っているだけVn歴10年(12-3歳)になります。

ちなみに毎日頑張った場合、1年半程度後に身に着けられる技術というのは、やっとドレミファソラシド。。と無意識で弾けるようになり、はじめて簡単な楽譜から多少のメロディが弾けるようになる程度。。です
@親子で協力 ※後述の楽譜からVnを弾く。。項目をお読みください  してやっていけばそれなりな簡単な曲は弾けるようになっていると思いますが、自立してあとは弾きたいから自分から練習出来る。。レベルもまだ難しい感じになります。@Vnはまずそれなりに綺麗な音を出せるようになるまでに年齢にもよりますが半年~1年以上かかります。そこから音階を頑張り、楽器とドレミ。。の関係を理解しはじめられる技術ができるのがこの頃です。


3歳~12歳までやった場合(歴9年、小学6年生)。。でもレッスンに通っているだけ(家では練習しない)。。だと
上記の毎日頑張っている年長さんに負けてしまう結果になります(現実的にそのような結果になっている事例を多く見ています)@ほぼ自宅では練習しない。。だとアフターを卒業する頃にやっとドレミと多少弾ける。。レベルで終わってしまうという事になります。

才能があったので、レッスンに通っていた(受けていた)だけで一切自宅で練習をしなくとも、
これらを超える。。というような事は99.9%ありません。


 12歳くらいの時に、最近は中高一貫校に弦楽部なども多いので、中学生~ Vnで部活を!などの
ケースが多くあるようですが、それらを目にしてやってみようかな。。と思った時に、幼稚園生が
自分が弾けない曲を弾いている。。などを目にすると(もう少し大人なら色々と冷静に今までの
練習時間と照らし合わせたりし、分析出来ると思いますが)あぁ、自分は才能がないんだな。。と思い、
せっかくヴァイオリンに触れる機会があったにもかかわらず、逆にあきらめてしまう。。
などの結果に多くなるのでは。。と思います。

せっかくの機会が逆にならないよう、ある程度の技術は是非身に着けておいてほしいと思います。


 また、プロレベルのさらに上。。になるには確かに多少才能も必要かもしれません。。が、
弦合奏(例のアイネクライネなどを弾く)に参加する。。あたりの技術(メソード教本でいうと4・5巻相当)は
正直才能に関係なく、毎日練習をしていた子で数年かけても到達しなかった。。事例は正直1人も見たことがありません。
多少のハンデがあった子も(片耳が聞こえない、楽譜からの情報が入れられないなど)
毎日練習を頑張っていた子はこの辺りのレベルには確実に届いています。


 毎日練習を頑張った場合3-5年程度でほぼ上記に到達します。
土日のみ練習に換算すると6年前後~ という感じでしょうか。

レッスンに通っていたのみ。。だと才能があっても単純換算で30年後です。。正直現実的ではありません。。


この辺りの技術を持っていると、弦合奏やオーケストラが楽しめる範囲になってきます。
逆に、この辺りの技術がないとオーケストラへ参加などが難しい。。となります。
なので、まずはこの辺りのレベルを目標とするといいと思います。

 但: 練習の仕方も大切です。ただ、曲を3回弾く。。とか20分触っている。。だけでは
効率のいい練習とはいえません。自分に今何が足りないのか(音色が綺麗じゃない=フォームなどを整える練習をする
 ・ 音程が悪い=ゆっくり音階などを弾く ・ 楽譜を読んでいくのが遅い = 読譜の練習をする )を認識し、
それらの弱点を補う練習をしていくのが効率のいい練習となります。





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