蝉。
陽は沈むのに 熱に負けたまま 起きることも出来なくて
思い出は何時も残酷 気だるくて くじけそうで
俯いて 独り眠らせて 俯いて そっと
かすれゆく イメージひとつ 昇る煙 仰いで
揺れるキミの面影 沈む砂糖が泡になる
全部無くしてから 追う事も出来ず
想い出の背中キリサキ
私の胸の箱に隠して
振り切って 独り歩かせて
振り切って 消して
忘れゆく イメージひとつ 涙 軽く弾いて
揺れる小さな鏡 溶かした夢が霧になる
夕立に濡れて
重たい雲が流れ去ってく
蝉の悲しいウタゴエ
鼓膜に刻んで
弾けとぶ ビーズの首輪 ずっと繋がれていた
軋む指の先まで 震えた日々が遠ざかる