●これまで関わったCD●
OD-NETレーベル設立宣言
OD-NETは、オリエンタル・ディスク・ネットワークの略で、非西洋の音楽を中心にレコード制作出版を目的として1990年に設立されました。
今日の日本の音楽状況は、クラシック(古典)と言うと即、西洋古典音楽を指すように、相変らず西洋音楽偏重であると言えます。巷に溢れる情報誌でも、インド古典音楽などのいわゆる民族音楽は、「ポピュラー」のジャンルに一括して押込まれています。我々の足元である日本やアジアのパフォーミングアーツが、普遍的な音楽表現や芸術表現の一つとして、未だに広く認知されていないことの証左です。
OD-NETは、非西洋の優れた音楽を広く人々に紹介することで、こうした状況に対してささやかな抵抗としたいと考えています。
また神戸は、中国人、朝鮮人、インド人などのアジアの人々が混在して住んでいると言う意味で、日本の都市の中でも独特の香りをもっています。ところが、国際都市神戸と自称しているものの、音楽文化に限定してみると、こうした都市の独自性が反映していないばかりか、アジアの音楽を、未だに「変ったもの」「珍しいもの」としてしか捉えられていないのが現状です。国際交流が、異なる国々の人々との、経済的のみならず文化的な交流を示すものであるならば、神戸は決して「アジアに開かれた国際都市」とは言い難い。OD-NETが、非西洋音楽のレコードをこの神戸から出版しようと考えたのは、こうした現状に変化を与えたかったからです。
同時に、レコード制作を含む「音楽産業」は、圧倒的に東京を中心としている。交通通信手段がこれだけ高度に発達している今日、音楽文化が東京に集中することの必然性はなくなりつつあります。こうしたことも、神戸発CDを制作しようとした動機です。今後、ゆっくりとレコード製作を続けていくつもりですので、皆様の暖かいご支援をお願いします。録音について このレコードは、ヘッド・レコーディング・システムを使い録音されています。この録音で使用されたマイクは、人体頭部模型の両耳の部分に埋め込まれています。ちょうど、演奏者の正面に座ってライブ演奏を聴いているような効果を出すために、このシステムを使用しています。インド古典音楽は、元来、室内音楽です。宮廷や寺院のような、よく反響する小空間で演奏されていた音の質を再現しよう、というのがそのねらいです。