Baseball と大相撲

実は、風土も伝統も異なるBaseballと大相撲は礼儀・態度の点で似ている。
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メジャーリーグを頂点としたBaseballでは、

以上のことは、ショーマンシップの大好きなアメリカ合衆国において、ちょっと意外に思える。
しかし、1.と2.は「敗者に鞭打たない」礼儀であり、3.は自らのプロとしてのプライドであろう。4.はペナルティとして進塁を与えたことで等価だから、それ以上のことはしない-という考えだ。

これらの価値観は、日本の大相撲にも当てはまるものだ。
1.は土俵際のかばい手や、寄り切ったときに相手を抱えたりする行為−が近い。
2.は勝ったあとにやってしまうと、親方にあとで必ず怒られる。
2.と3.は感情表現は花道を出るまで極力自重することが美学-ということにつながる。
(2.と3.は例外も最近はちらほら見かけるのだが、、、)

さて、ジャイアンツの高橋、松井をテレビで見ていて気になることがある。
さすがに易々と派手なガッツポーズはしないが、三振や凡打に倒れた直後、おもむろに口を半開きで天を仰ぎ、首をうなだれる。
あれは見苦しい。気持ちは分かるが、悪い癖になっているのでは?
その点、イチローはBaseballの心得がすべてわかっているようで、思うような結果が出なくても、淡々粛々とした振る舞いを貫いている。もちろん歓喜のガッツポーズもやらない。

以前、ジャイアンツにクロマティという打者がいたが、本塁打を打つと彼は天に向かってコブシを突き上げる派手なガッツポーズをしていた。しかし、あれは日本のファンが喜ぶがためのものだったようで、メジャーでは恥ずべき振る舞いであったわけだ。
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相手をとことん打ちのめすことや、客をあおるパフォーマンスをすべて否定するわけではないし、儀礼的に帽子を脱ぐことを悪いとは思わないが、Baseballの選手達は、意外なほどにストイックな振る舞いをしているのだった。

2002年・夏

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