Oh!!ジャマイカ

歌=Kin’sRoo  作詞&メロディオン=M.K.WAJIN  作編曲=小竹 博


【きっかけ】
作編曲は小竹で、WAJINさんの鍵盤ハーモニカを入れたコラボレーションをそろそろやろうではないか、ということで実は始まったのだった。
そこで思い浮かんだのがクラシックなレゲエのスタイル。オーガスタ・パブロという巨匠が存在するように鍵盤ハーモニカとレゲエのリズムは元々相性が良いのである。

【プロセス1】
まずは数日かけてオケのスケッチを作ってWAJINさんに送った。サビはほぼそのままだが、この段階ではKin’sRooさんが歌ったAメロの主旋律はなく、最終的にWAJINさんがメロディオンで入れた“合いの手”部分がメロディだった。
さて、ここからどう展開させようか、しばらく考えた。ラップもありかな…?。
で、結局は、ガツンと新たなメロディを作ってKin’sRooさんに魂を込めて歌ってもらおうと決めた。そうすることによって、元のメロディはメロディオンの合いの手フレーズとして残した。

【プロセス2】
主旋律(メロディ)を作る。漠然としたイメージは、魚河岸、漁火、北の海。それをWAJINさんに聴かせて、作詞を要請。ウンダラには作詞家が二人いるが、今回はぶっとんだ歌詞を書くWAJINさんに預けてみた。すぐふたつ作って帰って来た!電話で話し合ってイカ編に決定。思惑が成功してニンマリ。

【プロセス3】
WAJINさんからメロディオンのフレーズが届く。決めておいた合いの手部分は忠実に、そしてソロ部分は軽やかに自由に遊んでいて、文句なし!

【プロセス4】
しばらくしてKin’sRooさんからボーカルが届く。臭いくらいに無意味な切なさと気合が乗っている。(これはイイ!) いかつい男が荒波に揉まれながらイカの悲哀をクソ真面目に唄うというおバカなニュアンスが十二分に発揮されていた。といってもなにも事前に要求していないのです。阿吽というやつだな。

【プロセス5】
泡ブクブクと最後の♪Oh!!ジャマイカのコーラスはWAJINさんのアイデア。
そしてタイミングがずれないようにすべてはめ込んで慎重にミックス作業。これがとっても疲れる。一度出来上がったが、バランスとタイミングに不満が出てきてやり直し。

ボーカルとメロディオンはリバーブ深めで海中をイメージしてみた。
最後にコンプとEQを繰り返し繰り返し調整して、ついに出来上がった。

【余談】
キーは間奏手前でWAJINさんが囁いているようにAmで、最後はF#mに転調。これは元々鍵盤演奏上やりやすいからAmを基調にしたのだが、Am〜F#mの流れはKin’sRooさんの声域とばっちりだった。

すべて思いつきの積み重ねだが、3人でやっていくうちに、やがてひとつの作品に収斂されていくことが快感。まるで、紅白歌合戦(オレは観ないが)のトリを務めたの如くリリース後は清々しい気分である。(笑) 
昨年は「ヨイヤヨイヨ」だった。“年の瀬はウンダラ!”が恒例になるような気がしてきた。

2004.12.28

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