サヨナラの夏

ブラインド゙越しに 差し込む光が

まどろむ僕の 瞳くすぐって

潮の香流れる 窓辺の風が

季節に隠れて消えた 君を運ぶ

海辺の街をひととき 賑わした「アノ歌」も

ラジオをつけても 流れてこない

サヨナラの夏 サヨナラの夏

すべてが色褪せて なんとなく もの淋しい頃

 

交差点の角 手を振る君に

気を奪われて 青信号に気付かずに

クラクションの音 気短な都会の

騒がしさに呑まれ二度と 逢えなくなった

君が雑誌の隅に 書いたTelephone Number

流れる季節の 風にちぎられ

サヨナラの夏 サヨナラの夏

街も色を失くして 冷たい車の流れ

 

日焼後の荒れた 肌の手入れに

鏡の前で 一日を過ごす娘達

ショーウィンドーの中 マネキンの服を

着せ替えてる女を観てた 夕暮れ時

ラッシュの改札口で 人波にもまれながら

あの娘も何処かへ 流されてるネ

サヨナラの夏 サヨナラの夏

旧い写真の様に 黄昏てく僕の心 Oh

さよなら君 サヨナラの夏