LONELY INNOVATIONAL FREESTYLE ESSAY 18.....................2004.8.07

23日 過去への時間旅行>

8月2日(月)
東京ドームや新宿の高層ビル達がボクの足元を流れていった
それらはまるで踏み潰せそうなオモチャみたいだった、そしてボクの心は、2週間ぶりまた空に漂っていた
淀んだ渋滞の街並みを見下ろしていると、僅か数分で景色は一面緑のカーペットに変わり
雲海の下に江戸川や利根川が寝そべり、川面に光を反射し長く長く続いていた
大自然の中で人間は、何て小さく無力なんだろう、、、
悩みなど、何てちっぽけなんだろう、、、
けど、それは地上に降りると、けたたましい重力を抱え、重たい現実の塊としてのしかかってくる
そんな、雲の上と地上の真中あたりで、ボクの心は何かを感じていた、、、zzzzzzzzzz。

 すすきのに程近いホテルに着くなり、ボクはある店に行こうと決めていた
 店も見てみたかったし、そこにあるだろう幾つかの古いJ-45も弾いてみたかった
 友達から聞き、TVでも紹介されていた札幌の「居酒屋 拓郎」
 HPで住所を調べ、南○条西×丁目?と紙を見ながら独り歩いていると何処かで聴いた曲が…ん?
 懐かしの 「春だったね」 中学時代憧れたあの曲が、、右の耳から突然飛び込んできた
 
 半地下へ向かう階段を降りると、気さくなマスターが出迎えてくれた
 名前の一字がボクと同じ、「嗣」 あまり見ない珍しい字なのに、偶然、何かを感じる
 お客は一組しかいなく、当然 吉田拓郎の曲が永遠と流れている

1時間もしないうちにマスターとお客とセッションすることになった、人前でギターを弾くのは久しぶりだ
ギブソンの他オベーションや、マーチンがあったが、“タカミネの長渕モデル” 一度弾いてみたかったギターを手にした
生音は???だったが、マイクに乗るとまぁまぁの響きだった…(ちょっと生意気過ぎました、素人が >_<)
その日、約4時間 当然BGMが全て拓郎だったため、何だか1年分をまとめて聴いた気分
そこにいたその時は、この店が近くにあれば、しょっちゅう通うだろうと考えたが深夜ホテルに帰ってみると
もうお腹一杯だった
その夜は何だか寝苦しく、体が動かなくなる怖い夢にうなされた、、。
1時間おきに目が覚め、眠ったような気がしなかった
それにしても札幌の夜は暑い、外や夜風は涼しいが、ホテルの部屋は暑かった、楽しかったあの日と同じ、、。

8月3日(火)
今回始めて仕事で札幌にやってきた、、思えば、17年前雪の千歳空港を離れてから初めて仕事で
2泊3日…結構ゆっくりの筈だが、夜飲み歩き過ぎたボクは、寝不足でヘトヘトだった
2日目の夜は、数年ぶりの「友人 F」に逢ったせいかまた怖い夢にうなされた
夢の中のボクは、、、
頭が真っ白の長髪、しかしその半分は抜け落ちて、頭皮が鈍く光っていた
そして、身体は今の2倍に太り、むくみ、自分の理想とは反する容貌の年老いて落ちぶれた中年だった

夢の中の自分がホントに嫌だった、泣きたい程嫌いだった
姿形で人間の価値が決まる筈は全くないのだが、、、
夢の中のボクは、そんな自分の外見のみを嘆き、憎んでいた
表面的な形式を問う、何て愚かな人間なんだろう、、、ボクは、、。

 帰りの飛行機の中では死んだように眠った、スッチーの顔さえ誰ひとり見ていない ^_^;
 札幌にいた2泊3日でいったい何時間眠っただろう?
 深夜ホテルには辛うじて帰ったが、熟睡はできなかった、次の日の仕事が頭にあった
 電車や地下鉄の中では乗り過ごすことを考え眠れない
 仕事の、出張のプレッシャーから開放された地上1万メーロルが安らぎの空間だった
 まるでカップ麺ができる時間で、北海道から東京に戻ってきた気分だった

 距離とはいったい何なのだろう?
 時間とはいったい何なんだろう?
 人間とは、、、つづく

                                                           2004.08.04
                                    

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