第11回 祭りその2
安田大サーカスの舞台は実に迫力があった。
山ちゃんも「多分安田さんは軽くフリートークして引っ込むんじゃないかと思って見ていたら
ガチの本ネタでビックリしました」と言っていた程だった。
さぁこの盛り上がった空気を受けていよいよサードストーンバンドの登場である。
とはいえまだライブ出演も4回目の駆け出しバンドで、初の大舞台大観衆にかなり緊張していた。
ギターのスーパーマリオなど舞台裏で転んでギターネックが曲がってしまい、
他のギタリストから借りて舞台に上がった。
ボーカルの私も5時間近くMCで叫びまくったせいで、肝心な出番になって声にお釣りがなくなってきていた。
いよいよいつもの出囃子「ピーターガンのテーマ」で幕開き。
ボーカル4人、ホーン5人、リズム隊5人の14人のステージが始まった。
エースMACOちゃんのボーカルに一際上がる会場のボルテージ!
私も後にも先にもこのステージでしか披露していないオーティスの「トライアリトルテンダネス」で負けじと挑む。
まぁこの時点でのバンドの力は出し切れたと思う。
時間は進みいよいよフィナーレのセッションタイム。出演者全員が舞台上に集合し、けだし壮観である。
と、ここで最後のサプライズゲストとして当日見に来てくれていた大西ユカリさんまで舞台に上がってもらった。
ユカリ姉さんも一緒に「アイコアイコ」をセッション。実に楽しかった。
最後の曲の間に会場側から「すぐ終わって下さい。23時になるとエレベーターが止まります」
という警告が回って来た程延々7時間弱の一大イベントはようやくお開きとなった。
この後参加者も含めて居酒屋で打ち上げ。その席で実に感動的なコメントが聞けるとは思っていなかった。
それは、家族3人で淡路島からやって来て最前列に陣取り応援してくれていた、
マスターのお姉さんのコメントである。
「実は今日私は父から弟に、早く島に戻って家業を継ぐように言って来いと言われて、
それを伝えるつもりで来ました。しかし大勢の皆さんが弟のBarを愛してくれているのが良く分かりました。
私はとても戻って来いとは言えなくなりました。今後とも弟を宜しくお願いします」思わず涙腺が緩んだ。
(続く)














Home/Live info/Profile/Photo gallery/Story of band/link/Bar THIRD STONE