Music
DTM講座/マニアへの道
  


 

No.2
<打ち込みのコツ/初級1>

 
うまく打ち込むコツはどの楽器のパートでも、その楽器の特性を知りシュミレートすることです。実際の演奏の仕方をマネしてあげればいいのです。音色も良くなるようエディットします。あと大事なのが全体のミックス&定位感です。いろいろな方のMIDIデータを聴く機会が多いのですが、良いデータはそのあたりがとても上手です。最終的な差はそこにあるような気もします。どの位置に何の楽器を置くかで随分変わってきます。これもCDやライブでの並びを再現してやれば、うまくいきます。これはどの曲でも共通ですので、いろいろ試してみて下さい。

 ここからは実際MIDIデータを見ながら、説明します。まずはM_DEMO_01.MIDをあなたのディスクトップにダウンロードしてください(SaveThisLinkAs)。アルゼンチンタンゴの定番「LA CUMPARSITA(クンパルシータ)」という曲です。まずは聴いてみて下さい。

シーケンサーソフトや、使用音源によってマッピングが違います。TRACK名に書いてある「A-1」「B-1」などが「AポートのMIDIch1」「BポートのMIDIch1」の意味です。それに合わせて手動で再マップして下さい。





1)Track名の「EX-A」が全体のセットアップ(SYSEX/システムエクスクルーシブ)です。このデータは音源の全体を設定するものです。SC88のモード、マスターボリュム、リバーブ、ディレイなどここで設定します(詳しくは後で説明します)。セットアップはMIDI-1chにし、最初にこれを読み込ませるようにしないと効きません。入れるステップのタイミングはリストウインドウを見て下さい。データの数値は各音源のマニュアルに載っています。




2)各Trackの頭の一小節目に入っているEXが各MIDIch専用のものです(トラックとMIDIchは違いますので注意。別トラックでもMIDIchが同じならば、読み込ませるタイミングによって、どちらかと同じ設定となってしまいます)。そのchのボリューム、パン、エクスプレッション等の設定。各ディレイ、リバーブのかかり具合などもここで設定します。TVFなどで音色のチューニングもここでします(また後で触れます)。1)のセットアップより後に読み込ませないと誤作動を起こします。




3)よくボリュームだけでそのTrackの音量を変えている人がいますが、僕達はミキサ−のボリュームと同意で使います。この方がミックスの時に役立ちます。実際弾く時も指のタッチで変えますよね。音量はベロシティーとエクスプレッションで変えるのが基本です。

4)打ち込む楽器の順番ですが、これもレコーディングと同じようにするのが、一番良いです。打ち込みながらのバランスも取りやすく、後のミックスでも楽です。Dr、ベースを入れて、次にピアノなどのコード系。そしてここで仮メロ(メロディー)を入れてから(コード、ボイシングの響きのチェックをここで確認する為、後で泣かずに済む)、その後にギターやシンセ、ストリングスなど重ねていきます。オブリやソロは最後に入れます。

5)ここではM(MIDI)-5chの「バンドネオン」のエクスプレッションの使い方を参考にしてみてください。




6)どうですか?次はM-4chのギターのバッキングを見て下さい。ちゃんとピッキングが「生」と同じアップダウンのストロークになっています。細かいストロークも入れると、より生っぽくなります(うまいギタリストは入れますよね)。各弦のタイミングもベロシティーも違うのがわかりますか?




7)M-6chのギターもピッチベンド等使っています。入れるとやはり味が出て来ますね。こういう簡単なものでも少し入れるだけで、ものすごくいい感じに仕上がります。
参考になったでしょうか?次回はもう少し凝ってみます。


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