“春の歌。”


花が舞う
風にのって
ふと君に逢いたくなって僕らは あぁ。

今年もこの季節がめぐりゆく
苦手だよ 浮つく気分が嫌になる
いつだって同じと思ってみても
落ち着かない僕は可笑しいね

どこかで君に会える気がしてならない
探す君の姿 追う君の幻
笑えるくらい 今も君がスキ

夢じゃなくて
理想でもなくて
ただ毎日を 同じ時を刻んで
それを望み
散った記憶拾い
いつか君と見た あの空のような
その青さに涙して

ひとつずつ思い出を辿ってく
嫌いだよ 写真の僕ら 見たくない
なのにほら 手にしてしまう僕は
捨てられず 今も残したまま

出会いがあって 別れがあって
単調な暮らし 単純な“スキ”のキモチ
そのくりかえし それが愛惜しい

晴れた空
雲ひとつ無い
いつか来た道を行くような

四月の朝
新しい日々
もう二度と無い今を胸に刻んで
花が舞う
風にのって
ふとまた君に逢いたくなって 僕らは

再会を果たす


written by iori