“フロウ”


どんなに遠く離れて想ってみても
静かな残像だけが心に宿る
吐息も届かぬ距離の果てに待つものは
一体何を望めばいいんだろう

微かに消えてく タバコはウツの色
アナタのカラダに染みていたあの日
乾いた音さえ耳に残ってしまう
浮ついた想いをどうにかしなくては

今は未だ真っすぐに歩くことが
出来るから何も云わず 此処に居る
もっともっと…傍に来て
もう少し あと少し 傍で あたしの名前を呼んで

明日を思えないくらいに 外は雨
涙をぬぐう手の痛みは悲しい位
それでも明日はやがて訪れるのだろう
無力を思う程 強くは無いよ

鳥は歌う 何かを告げ飛んでいく
戦場は動き出した 音も無く
もっともっと…愛の唄を
もう少し あと少し 傍で 愛の唄を

不機嫌を重ねては 美を描き 空を切る
あなたの影はそっと遠く伸びていく
あたしは そして 眼をあけて
朝陽を…見る


written by Sugar Salt