実践編

和室スタジオ改造大作戦!


さて、基礎編、応用編を経て、いよいよ和室をレコーディングスタジオに改造だ!。(笑)

どうですか、もう腕がビュンビュン鳴っちゃってますか?。

それとも、すでに部屋を半分バラシちゃって、ニッチモサッチモ行かなくなってますか?。(笑)

ま、もうちょっとお待ちください。(笑)


肝心なのは、「何が必要で、何が必要ないか?」ということ。


防音はまず、構造です。

構造は考えるのは結構難しいのですが、組上げ自体はそれほど難しくありません。

近所で家を建ているのを見ていると、構造はあっという間に立ち上がるのに、その後なかなか完成しませんよね。 意外と 内装や設備、仕上げに時間がかかるんですよ。

ですから、「どのように仕上げるのか?」で時間的にも予算的にも事態は大きく変わります。

「ご近所に気兼ねなく音が出せさえすれば良い」という場合もあるだろうし、「俺は壁一面にどでかくキィちゃんをプリントして、内装もキィちゃんで統一だ、あっ、スタジオに入る時はこのキィちゃんスリッパ履いてね!」的なスタジオを作ろうが、まぁ...止めやしません。(スリッパに別な物ハキそうだけど。)

要は、自分にとって何が必要なのか、どこまでやるのか、ハッキリさせておく事です。


自分には「何が出来て、何が出来ないか?」


まず、最初に告白しておきますが、僕も今回はこれ全部を1人で造ったわけではありません。

一部、素人では手に余る部分については職人さんに入ってもらっています。

別に「スタジオをたった1人で造る!」という事に燃えてたわけじゃありませんから。(笑)


      

改造前    改造後


まず最初に防音構造スタジオとしての仕様を考えました。

防音構造と言うのは、実践編の各コーナーで紹介している構造図の事です。

これは本当に 悩みまくって、 調べまくって、探し回って、考え抜いたオリジナルの構造図」なんです。

効果もこのスタジオ造りを通して実証済みです。ぜひ参考にしてください。


スタジオとしての仕様と言うのは、何を弾くのか、何を録るのか、どのくらいの防音効果を狙うのかなどの事です。そして、そのために使う防音ドアやインプラス、防音換気扇などの建具、設備関係も全てリストアップしました。

もし、リフォーム会社や工務店さんにお願いするにしても、自分自身で防音に関する知識を身につけ、かなり具体的なイメージを持っていないと、それ以上の事は何もしてもらえません


で、次にその構造図や使いたい建具などの具体的な情報を、一度全部リフォーム会社に投げて見積もりを出してもらいました(当然、凄い数字です!。)

今度は、それをリフォーム会社と打ち合わせしていく中で、「そこは自分でやる」「ここも出来る!」「そこはお任せします」というように振り分けて行きました

結局、材料の買い出しまで自分でやったので、たぶん70%くらいは自分でやっちゃいましたが、どうしても玄人の技が必要な部分についてはお任せしました。


プロに任せたところ


.天井

僕の考えた防音構造ではそうとう重くなりますから、その構造を支える構造組みと施行は専門家じゃないと絶対危険!


2.壁の下地作り

和室の砂壁は手作業の左官仕事なので表面が微妙に凹凸しています。

そのため、表面の高さを揃えて間柱を建てるのはそれこそ職人技!

結局、下地を作るところまではお任せしました。

注:洋室を改造したり、最近の和室の壁なら「砂壁調の壁紙」(笑)だったりするので簡単です。


3.防音ドアの収め(取付け)

建具の取付けは微妙な調整を伴い、かなりの経験と技術を要します

その辺のフラッシュドアなら何度も自分で取付けていますが、一組数十万円の防音ドアで失敗したら目も当てられません。

それに、開口部は防音にとって一番厄介な場所ですので、もし音漏れしたらこのプロジェクト自体の意味が無くなってしまうのです。

ね、自分でやれない事も無いけど、無理して失敗したらオオバカモノでしょう?。(笑)

あ、インプラスは自分で収めましたよ、あれは超簡単だから。(笑)


時には自分で出来る事と出来ない事を客観的に判断する事も必要です。

シルバー人材センターなどで、必要な時だけ経験豊富な職人さんに手を貸してもらうという手もありますので皆様、くれぐれも無理をしないように。


それじゃ、いよいよ「実践編」です!。