韓国軍

韓国軍の主たる対象は軍事境界線を挟んで対峙する北朝鮮であり、大半の戦力を向けている。
朝鮮戦争
以来の米韓同盟にて米軍と緊密な繋がりがあり、しばしば共同軍事演習を実施している。
陸海空の三軍体制であり、大統領が三軍の最高司令官である。
国防部長官は金章洙(2006年12月任命)、参謀長会議主席は金鐘煥大将(2003年4月任命)。
現有総兵力は69万人、うち陸軍56万、海軍6.8万人、空軍6.3万人、予備役380万人である。
但し協定により、平時の作戦統制権は韓国軍が単独行使するが、有事の際の戦時作戦統制権は米軍と共同行使する。

2004年国防予算は211億米ドルで、対前年比8%の増加、GDPの3.2%を占めた。
さらに在韓米軍3.7万人が駐在する。徴兵制志願兵制を併用。
国防予算は世界11位である。
また、いつ再開されるか分からない北朝鮮、中国との戦いに備えて、最新鋭の兵器を開発・導入して配備している。




徴兵制度

兵役期間は陸軍24月、海軍26月、空軍27月、女子志願が24月である。
基本的に本人の希望によって陸軍・海軍・空軍へと振り分けられるが、本人が特に希望しない場合は自動的に陸軍へ入隊することになっている。
徴兵後は二等兵から一等兵上等兵兵長まで6ヶ月ごとに進級する。
全ての男性に24月以上の兵役義務があり、良心的兵役拒否は一切認められていないが、徴兵検査不合格や、その年度の予算不足のため免除や短縮勤務となる者もいる。

近年は徴兵逃れの為に国外へ移住したり、国籍出生地主義を採る国で出産し、二重国籍を取らせて兵役年齢に達すると韓国籍を放棄するという徴兵忌避がある他、
政治家の子弟や俳優、スポーツ選手など、軍幹部への働きかけや金銭により徴兵をのがれている者もあり、
社会的地位やある種の報奨としての徴兵免除はたびたび社会問題となっている。

に入営すると、新聞や雑誌、携帯電話の個人的保有は認められず、外出の自由もなく、現代の若者にとり大きな負担であり、徴兵を嫌悪する者は多い。
例えば恋人などがいても、徴兵期間の間にほとんどの交際が消滅するという。
また、大部分が徴兵検査後に大学に入学し、それから休学、入隊という形を取っているため、必然的に大卒者の平均年齢が高くなる。

徴兵後に都市部の警察隊への配置となった場合、比較的自由があるが、これは一部の成績優秀者か、コネのある金持ちの子弟のみである。

第二次世界大戦後の創設当初は旧日本軍満州国軍出身者が幹部のほとんどを占めていた影響により、
今なお旧日本軍式の極端な精神主義体罰私的制裁いじめなどの習慣が残存しているという。
そのため「ビンタ」「コンジョー(根性)」「ハンチョー(班長)」など、旧日本軍の軍隊用語が韓国軍でもそのまま定着している。
ただし同じく旧日本軍出身者が多数を占めていた自衛隊では同様の問題が語られないことから韓国固有の民族性の影響を指摘する声もある。
苛烈ないじめや体罰は、自殺者や徴兵逃れの増加の理由一つであり、また、韓国では主に男性教員による学校での体罰が問題となっているが、
これも軍隊生活で体罰や私的制裁を受けた影響と考えられる。更に海外進出した韓国企業での韓国人管理職による部下への暴力が、進出先の国で問題となることがある。

現在韓国全軍は「過酷行為」と言われる暴力などを部下に行使しないよう、国防部から命令として暴力禁止を掲げており、
多少の改善は見られるものの根本的な解決には至っていない。
2005年
1月には、陸軍の中隊長が便所の水を流していない訓練兵らに立腹し、全員を集めて指を大便につけるよう強要し、
それでも誰も自首しなかったため、大便つきの指を口に入れるよう命令した「食糞事件」が起こり(被害を受けた
訓練兵が友人宛に送った手紙から事件全容が明らかになった)、
さらに同年6月には北朝鮮とのDMZ非武装地帯)に隣接する最前線警戒所で任務に当たっていた22歳の兵士が、
日常的な上官からの言葉の暴力に耐えかね、手榴弾自動小銃の乱射により同僚兵士8人を射殺・爆殺するという
銃乱射事件」(その後の裁判で、この兵士に対して「社会から永遠に隔離せざるを得ない」という理由により死刑判決が下された)などが起こっている。


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参考
日韓 もし戦えば
http://sound.jp/yuuki9999/kankoku/tatakai/kougeki.htm