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日本版の帯にパンクロックの究極形などと書かれていた1st。
いきなりモノローグから始まる彼らのスタイル。
ただ全体としてはその後の作品と比べると暗いというか
なんかこういまいちはっきりしない感じ。
まるで光の差さない下水道に彷徨いこんでしまったような。
サイドプロジェクトのset fire to flamesに近い。
それでも必殺のドラムプレイの聞ける2曲目や、
ベースとドラムの掛け合いがかっこいい3曲目など聴き所も多い。
最もダークで最も実験的な作品。
1曲目のモノローグは恐ろしい。
そして美しい。 |
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Slow Riot for New Zero Kanada
これは2曲入りEPなのでアルバムではない。
けど非常にすばらしい。
とにかく2曲とも名曲。
1曲目のMOYAは徐々に盛り上がっていくメロディーがかっこいい。
とにかく妥協のない音。
そして圧巻は2曲目でとにかくドラムがやばすぎる。
ほとんど狂ったように叩きつけられる。
それにあわせてうなるギターとバイオリン。
本当にこんな圧倒的な初期衝動をうつくしく強烈に鳴らせるバンドは他にいないと思う。
光り輝く暗黒の世界。
ちょっとGodspeed You! Black Emperorを聴いてみようという方にお勧め。
安いし。
彼らのエッセンスつまりまくりだし。 |
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lift your skinny fists like antenas to heaven
2ndアルバムはなんと2枚組みの大作となっている。
前作の怒りを前面に出した表現とは対照的に、
こちらは希望に近い。
タイトルも『やせ細った手を天に向けろ、まるで天国へのアンテナのように』にだし。
どこかやさしい楽園的な雰囲気。
まるで映画のラストみたいな感じ。
すべたが終わったあとの安らぎみたいな。
でもそれは癒しとかそんな安直なものではない。
むしろ死の表現に近い。
全てを洗い流して、そして消え去る。
そんな感じ。
自らの全てが洗い流されるような喪失感にはいつも泣きそうになる。
「やせ細った拳を天に向けろ。まるで天国へのアンテナのように。」 |
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yanqui U.X.O
なんとスティーブアルビニ録音してしまった3rdアルバム。
前作で見せた叙情性を一気に後退させた。
アメリカのアフガン空爆に触発された作品。
なにせジャケットも爆弾を落としている風景だし。
1曲目からシンフォニックな音を出すんだけれども
それがまたすごく初期衝動に満ちている。
とにかく怒りというか悲しみを感じさせる。
そして3曲目の最初の静寂から徐々に狂った轟音空間に変わるさまとか
本当に怒りと悲しみみたいなのを感じさせる。
圧倒的なのは最後のmotherfucker=redeemerで、
くそやろう=贖罪者という意味らしい。
ちなみにキリスト教ではredeemerはキリストをさすそうで。
最初のばらばらのパーツが一気に組み合わさって混沌をなすところがかっこいい。
まるで黒い風が目の前から吹き付けてきてあたりを焼き尽くすような、
そんな凶暴性に支配されたアルバム。
そして圧倒的に美しい。 |