■The Kinks『The Kinks Are The Village Green Preservation Society』






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『Village Green Preservation Society』 written by Ray Davies

僕たちは森の緑を護る会
神さま ドナルド・ダックやボードビル
古き良き娯楽をお護り下さい
僕たちはディスペレット・ダン*1を称える会
神さま ストロベリー・ジャムを
そしていろんな種類のジャムをお護り下さい

虐待から 古き習慣を護り
君と僕の為に 新しき習慣を護る
これ以上僕たちに何が出来るんだい

僕たちはドラフト・ビアーを護る会
神さま ミセス・モップ*2を
そして善良な老母ライリー*3をお護り下さい
僕たちはカスタード・パイを称える協会
神さま ジョージ十字勲章*4と
その賞を受けた人たちをお護り下さい

僕たちはシャーロック・ホームズと同じ英語を話す
フー・マンチュー モリアーティ教授*5 ドラキュラをお助け下さい
僕たちはオフィス・ビル迫害組織
神さま 小さなお店や陶器のカップ
そして純潔をお護り下さい
僕たちは高層建築糾弾連合
神さま チューダー様式の家や骨董のテーブル
そしてビリヤード台をお護り下さい

虐待から 古き習慣を護り
君と僕の為に 新しき習慣を護る
これ以上僕たちに何が出来るんだい

僕たちは森の緑を護る会
神さま ドナルド・ダックやボードビル
古き良き娯楽をお護り下さい
僕たちは死に物狂いのダンを称える会
神さま ストロベリー・ジャムを
そしていろんな種類のジャムをお護り下さい

僕たちは森の緑を護る会
神さま ドナルド・ダックやボードビル
古き良き娯楽をお護り下さい
僕たちは森の緑を護る会
神さま ドナルド・ダックやボードビル
古き良き娯楽をお護り下さい

神よ 森の緑を護り給え

*1 Desperate Dan(死に物狂いのダン)…イギリスの古いコミックのキャラクター。
*2 Mrs. Mopp…1940年代、イギリスのBBCラジオで放送されていたコメディー『It's That Man Again』のうちのキャラクター。事務所の雑役婦。
*3 good Old Mother Riley(老母ライリー)…1952年公開のイギリス映画『Mother Riley Meets The Vampire』(邦題:『老母ライリー、吸血鬼に会う』)の主人公。Arthur Lucanが演じた。
*4 the George Cross(ジョージ十字勲章)…イギリス国王ジョージ6世(1895-1952)が制定した勲章。勇敢なる行いをなした市民に対し授与される。
*5 James Moriarty(モリアーティ教授)…Arthur Conan Doyle(1859-1930)著述の『Sherlock Holmes』シリーズに登場する犯罪者。


『Do You Remember Walter?』(邦題:『ウォルターを覚えているかい』) written by Ray Davies

ウォルター 世界が若かった頃を覚えているかい
女の子は皆 ウォルターの名前を知っていたよね
ウォルター 恥ずかしいことだろう
僕たちの小さな世界が変わって仕舞ったことは
覚えているかい ウォルター
雷雨の中 クリケットをしたことを
覚えているかい ウォルター
裏木戸の陰で 煙草を吹かしたことを
そう ウォルターは僕の友だちだった
だけどウォルター 懐かしき友よ 今何処

ウォルターは有名人
ウォルター 恥ずかしいことだろう
僕たちの小さな世界が変わって仕舞ったことは
覚えているかい ウォルター
自由になるべく世界と闘うと 僕たちがどれほど言ったか
僕たちはお金を貯めて 船を買い 海へと漕ぎ出すんだと
けれども そうはならなかった
その頃 僕は君を知っていたけれども
今 僕は君を知っているだろうか

ウォルター 君は僕がずっと以前に知っていた
浮き世の木霊に過ぎない
ウォルター 僕に今会っても 名前すら判らないだろう
君は肥っているだろう そして結婚していて
八時半を過ぎれば いつもベッドに入るんだろう
僕が昔話をすれば退屈だろうし
君は何も話す気にはならないだろう
そう 人は往往にして変わるものだ
だけど人の思い出は消え去りはしない


『Picture Book』(邦題:『絵本』) written by Ray Davies

年老いた自分を思い描いてごらん
炉端に腰を下ろし 物思いに耽っている
写真帳 君の母親の写真
ずっと昔に 君の父親が撮った
写真帳 お互いに
ずっと昔に 愛し合っていることの証しに

ナナナナナナ
ナナナナナナ
写真帳
写真帳

産着を着た君の写真
君は暑い午後の日差しの中に居る
写真帳 君の母親と父親
そして太ったチャーリー伯父さんが
友だちと一緒に大酒を呑んでる
写真帳 八月の休日
簡易旅館の外 お天気のサウスエンドにて
写真帳 君が未だ赤ん坊の頃
ずっと昔に 幸せだった頃

ナナナナナナ
ナナナナナナ
写真帳
写真帳
写真帳
写真帳

Picture book,
Na, na, na, na na
Na, na, na, na na
A-scooby-dooby-doo
Picture book
Na, na, na, na na
Na, na, na, na na
A-scooby-dooby-doo

写真帳 君の母親の写真
ずっと昔に 君の父親が撮った
ずっと昔に
ずっと昔に
ずっと昔に
Yeah, yeah, yeah


『Johnny Thunder』 written by Ray Davies

ジョニー・サンダーは水に棲み 稲妻を喰らう
ジョニー・サンダーは誰も必要とせず お金も要らない
そして街の人たち皆
彼らはジョニーと通じない
彼らは決してジョニーを倒せやしないのだ
ジョニー・サンダーは誰の弁明もせず 闘い続ける
そして可愛いヘレナは 今日も彼の為に祈る

バーバララッバッバッバ
バーバララッバッバッバ
雷鳴と稲妻
バーバララッバッバッバ
バーバララッバッバッバ
雷鳴と稲妻

皆は出来る限りのことをしたけれども
時代遅れのジョニーは 他の奴らのようには
決して 決して終わらないと誓った
ジョニー・サンダーはハイウェイを飛ばす
稲妻の如く行く
けれども 可愛いヘレナはこう唱えるだけ
「ジョニーに神の御加護あらんことを」

バーバララッバッバッバ
バーバララッバッバッバ
雷鳴と稲妻
バーバララッバッバッバ
バーバララッバッバッバ
雷鳴と稲妻


『Last of the Steam-Powered Trains』(邦題:『蒸気機関車の最後』) written by Ray Davies

旧き良き汽車ポッポの最後と同じ
俺は死に物狂いで働く連中の最後だ
何処へ行くのか 何故来たのかなんて知らない
俺は旧き良き型の蒸気機関車の最後だ

俺は旧き良き反逆者の最後だ
友だちは皆 中産階級で黄昏ている
だけど俺は博物館で暮らしている そう これでいい
俺は旧き良き型の蒸気機関車の最後だ

旧き良きシュッシュッポッポの最後と同じ
此の世を吹き飛ばしてやるまで 騒ぎ立ててやる
俺は死ぬ日まで転がり続けるんだ
俺は旧き良き型の蒸気機関車の最後だ

旧き良き汽車ポッポの最後と同じ
俺は煤だらけの下衆な連中の最後だ
平々凡々な暮らしだと気が狂いそうだ
俺は旧き良き型の蒸気機関車の最後だ
俺は旧き良き型の蒸気機関車の最後だ


『Big Sky』 written by Ray Davies

大空を見上げる人たちを大空は見下ろした
人は皆 互いに押し合い圧し合いしている
子どもたちの泣き叫ぶ声を聞く度に
大空は悲しみを覚えるけれど
大空は憂鬱になるには大き過ぎるんだ

大空は泣くには大き過ぎる
大空は会うには大き過ぎる
君や僕のような者たちに

或る日 僕らは自由となり 悩みから解き放たれる
ほらね
そんな日が来る迄 君をガッカリさせはしない
世界が僕にとって重荷だと感じても
僕は大空のことを想い 何もかも小さなことだと思う

大空は思い煩う人たちを見下ろす
彼らは落胆し 頭を抱え 泣き叫ぶ
人々は手を掲げ 大空を見上げるけれど
大空は同情するには大き過ぎるんだ

大空は忙しい
何とかしてあげたいとは思っているけれど
彼は心の内では悲しみを覚えている
大空は泣くには大き過ぎるんだ

或る日 僕らは自由となり 悩みから解き放たる
君は成り行きを見守る
そんな日が来る迄 君をガッカリさせはしない


『Sitting By The Riverside』(邦題:『川辺にすわって』) written by Ray Davies

川辺に腰掛けて
腕を大きく広げてみせる
今 僕は自由だ 世界は足下に在る
僕は目を閉じるんだ

おお 愛しき人よ 温めておくれ 満たしておくれ
穏やかに 心静かにしておくれ
今 僕は満ち足りていて 人生は完璧だ
僕は目を閉じるんだ

川辺に腰掛けて 君と一緒に

こうして川辺に腰掛けて
川の流れを見詰めるのが大好きだ
おや まあ 無上の幸せ
まるで柳の木のように

ワインを呑みつつ 景色を眺め 時を過ごす


『Animal Farm』(邦題:『アニマル・ファーム』) written by Ray Davies

此の世は広くて 荒れ果てていて 半分狂っている
僕を連れて行ってくれ 本物の動物たちが戯れている所に
汚れて古い小屋
猟犬が吠えている 僕らが我が家と呼ぶ所
僕は其処に帰りたい
猫たちや犬たち
豚たちや山羊たちの中に

動物農場に 僕の動物の棲み処
動物農場に 僕の動物の棲み処

僕が床に就いている間
可愛い女の子よ 僕の窓辺で遊べ
縦令 家から遠く離れていようとも
彼女は安心だ
怖がることはない
彼女は僕の傍に居る
そして空は広い
だから陽射しよ 燦燦と降り注げ

動物農場に 僕の動物の棲み処
動物農場に 僕の動物の棲み処

女の子よ 世界はとても厳しい
君を落ち込ませるのなら
夢は色褪せ 枯れて仕舞う
こんな腐り切った世界では

僕は君を連れて行こう 本物の動物たちが戯れている所に
人々は偽りではない本当の人々
とても静かな暮らし
汚れて古い小屋の傍
僕らが我が家と呼ぶ所
僕は其処に帰りたい
猫たちや犬たち
豚たちや山羊たちの中に

動物農場に 僕の動物の棲み処
動物農場に 僕の動物の棲み処

動物農場に 動物農場に


『Village Green』 written by Ray Davies

田舎の外れ
都会のあらゆる煤煙と喧騒から遠く離れて
共有緑地が在る
もうずっと昔のことだ
僕が最後に尖塔の有る教会を見たのは
共有緑地に沿って下って

其処で僕はデイジーという名の女の子と出会い
古い樫の木の傍でキスをした
僕は彼女を愛していたけれども 名声を思い浮かべた
そうして僕は共有緑地を去ったんだ

共有緑地が恋しい
そして素朴な人たち皆が
共有緑地が恋しい
教会 時計 尖塔が
朝露が 澄んだ空気が そして日曜学校が恋しい

今や全ての家は 珍しい年代物
アメリカ人の観光客が群れを成して
共有緑地を見に来る
彼らは写真を撮り こう言う
「ワオーッ! クソ! 綺麗な景色じゃないか!」
デイジーは雑貨屋の店員のトムと結婚した
彼は今や雑貨店の店主だ

共有緑地が恋しい
そして素朴な人たち皆が
共有緑地が恋しい
教会 時計 尖塔が
朝露が 澄んだ空気が そして日曜学校が恋しい

僕はあの場所に戻ろう
そしてデイジーに会うんだ
僕たちはお茶を啜り 笑う
共有緑地に就いて話しをするんだ
僕たちは笑い乍ら 共有緑地に就いて話しをするんだ


『Starstruck』 written by Ray Davies

ベイビー 君は自分の言っていることが解からない
それは君が都会の明かりの眩しさの犠牲者だからだ
君の心は正しくない
君は世界が自分の足下に在ると思っているんだ

それは君が有名人に夢中だから ベイビー
有名人に夢中なんだ
君は明かりに誘われていて
もう振り返らないと思っている
有名人の僕に夢中になっているんだよ

ベイビー 君は気違いみたいに遊び呆けている
パーティーに出掛けては 夜通し踊る
酔っ払うまで呑み続け
そうして外に立ち尽くす

それは君が有名人に夢中だから ベイビー
有名人に夢中なんだ
君は明かりに誘われていて
もう振り返らないと思っている
有名人の僕に夢中になっているんだよ

ベイビー 気を付けなきゃ 君は破滅だよ
一度ワインとシャンパンの味を占めて仕舞ったから
それは君を狂気に陥れるだろう
だって世の中そんなに甘くは無いのだから

君が有名人に夢中だ ベイビー
有名人に夢中なんだ
君は明かりに誘われていて
もう振り返らないと思っている
有名人の僕に夢中になっているんだよ

自分が何者なのか解かっていない
有名人の僕に夢中になっている
君はずっとそうだろうね
有名人の僕に夢中になっている
有名人の僕に夢中になっている


『Phenomenal Cat』 written by Ray Davies

昔々のこと
愚か者たちの国に
一匹の猫が棲んでいた 驚くべき猫だった
一日中ゴロゴロしているのが好きだった
誰も彼の邪魔をしない
木に座り 満足していても
彼は太り続けようと 食べる為に生きていた
こんな感じでいつまでもいたかった

彼は大きくて太っていたけれども
世界中の人々は彼に親切だった
彼は居たことのある場所を
地図の上に指し示した
カウズ サルジニア カトマンズ
シリー諸島にサハラ砂漠もだ

嘗て彼は痩せていた頃
昔の香港に飛んで行ったことがある
生命の神秘
そして海と空の向こうにある秘密を学んだ
そうして彼は食事を摂ることを止め 木に座り
永遠を通して自分自身を食べました


『All Of My Friends Were There』(邦題:『友人全員』) written by Ray Davies

大変な日 僕の人生の中で最も大変な日だった
それは僕の長いキャリアの頂点だった
だけど僕は酷く落ち込んでいたし
ビールも呑み過ぎていた
マネージャーは出ちゃいけないと言った
僕はステージに上がって 話し始めた
ここ二三年に僕がトチった初めての夜
僕が観客に向かって説明したら 彼らは嘲り始めた
誰も其処に居なけりゃいいと思ったら
僕の友だち全員が其処に居た
僕の友だちだけじゃなくて 彼らの親友も居た
僕の友だち全員が其処に居て 立って見詰めていた
なんてったって 彼らの友だち全員が待つ必要なんか無い
笑った奴らなんて 少なくとも友だちなんかじゃない
僕の友だち全員が其処に居て 立って見詰めていた

月日は流れ 僕は偽りの姿でうろついていた
口髭を蓄えて 髪を横分けにした
気にしちゃいないという印象を与えた
だけど ああ 困った ああ なんてこった
その日はやって来て
大きなグラス何杯かのジンで景気を付けた
僕は不安を感じ乍ら 再びステージに上った
公演を終えて 誰も不満を漏らさなかった
神様有り難う 僕は又 普通の生活に戻れたんだ
僕は昔馴染みのカフェに出掛けた
遥かに幸せな日々を過ごしたあの場所に
そうしたら 僕の友だち全員が其処に居た
誰も気にしない
なんてったって 僕の友だち全員が其処に居た
僕の友だちだけじゃなくて 彼らの親友も居た
僕の友だち全員が其処に居た もう僕は気にしない


『Wicked Annabella』(邦題:『いたずらなアナベラ』) written by Ray Davies

暗く霞んだ建物の中
まともな人間は足を向けない所
意地悪なアンナベッラは薬を調合する
それは誰も見たことが無いものだ

親類たちは彼女の傍を素通りする
怯え切って挨拶さえ出来無い
彼女は永遠の真夜中に居る
彼女は陽射しを遮り
罪深い行いに手を染める

私は 私は彼女の髪を見た 彼女の顔を見た
真正面で
私は 私は彼女の目が私の魂を焦がすのを
私の心を捻じ曲げるのを感じた

良い子の皆
夜は必ず寝なければいけない
意地悪なアンナベッラが空を飛び
目を開けた子を探しているんだから

今夜は森に行ってはいけない
棒や石ころの下には
アンナベッラの操る 小さな悪魔が沢山居て
君を連れ去ろうと待ち構えているんだから


『Monica』 written by Ray Davies

ランプの灯りの下
モニカは真夜中に立つ
男たちは皆 彼女の愛を買えると思っている
だけど お金ではモニカから甘美な愛を買えはしない

朝明けから月明かりまで
モニカは何でも知っている
誘ってはいけない モニカは知っているのだからね
彼女は鼻であしらい お前を蔑むだろう

僕は 僕は死んで仕舞う
僕は 僕は死んで仕舞う モニカを失って仕舞ったら
(おお 愛しいモニカ)
皆は試みる
皆は試みる でもモニカを買えはしない
(僕の愛しい人)

君は陽射しを持って行く
僕は夜の翳を取ろう
誰もが知っているのだから モニカは夜に輝くと
彼女は何か過ちを犯しても 身の証しを立てるだろう

僕は 僕は死んで仕舞う
僕は 僕は死んで仕舞う モニカを失って仕舞ったら
(おお 愛しいモニカ)
皆は試みる
皆は試みる でもモニカを買えはしない
(僕の愛しい人)

朝明けから月明かりまで
モニカは何でも知っている
誘ってはいけない モニカは知っているのだからね
彼女は鼻であしらい お前を蔑むだろう


『People Take Pictures Of Each Other』(邦題:『写しあった写真』) written by Ray Davies

皆が夏の写真を撮る
誰かがそれを恋しがるといけないから
そして彼らが確かに存在していたことの証しに
父親は母親の写真を撮る
姉妹は兄弟の写真を撮る
お互いに愛し合っていることの証しに

君が僕から奪った愛を撮ることは出来ないよ
僕らが若くて そして世界が自由だった頃
嘗てそうであったような写真
どうかもう僕には見せないでおくれ

皆がお互いの写真を撮る
彼らが確かに存在していたことの証しに
彼らが確かに存在していたことの証しに
皆がお互いの写真を撮る
そしてその瞬間は永遠に続く
誰かが誰かにとって大切だったあの頃

皆が夏の写真を撮る
誰かがそれを恋しがるといけないから
そして彼らが確かに存在していたことの証しに
皆がお互いの写真を撮る
そしてその瞬間は永遠に続く
誰かが誰かにとって大切だったあの頃

僕が丁度三歳の頃の写真
古い樫の木の傍で僕の母親と立っている
おお なんて懐かしいことだろう
どうかもう僕には見せないでおくれ




■其の他(『The Great Lost Kinks Album』等)




『Where Did My Spring Go?』 written by Ray Davies

春は何処へ行ったのか
木々は何処へ行ったのか
お日様は何処へ行ったのか
駒鳥は何処へ飛んで行ったのか
どうして虹は影に変わって仕舞ったのか

どうして俺は冷たいのか
どうして俺の皮膚は弛んでいるのか
どうして俺の背中は真っ直ぐではないのか
どうして俺の足は痛むのか
俺の若さは何処へ行ったのか
俺の人生は何処へ行ったのか

雨の中を歩いていたことを覚えている
びしょ濡れになったことも
今 俺はリューマチで苦しい
俺は本当に後悔しているんだ

俺の歯は何処へ行ったのか
俺の筋肉は何処へ行ったのか
俺の肩は何処へ行ったのか
俺の胸は何処へ行ったのか
俺はお前を愛していたけれど
お前は俺を利用しただけ
お前は俺をこき使い
お前は俺を駄目にする
今 俺が持っているのは静脈瘤の血管だけだ

春は何処へ行ったのか
俺のホルモンは何処へ行ったのか
俺の元気は何処へ行ったのか
俺の気力は何処へ行ったのか
俺の喜びは何処へ行ったのか
俺の髪の毛は何処へ行ったのか

眠れぬ幾夜を覚えている
蝋燭の明かりの下 愛し合った
そしてお前は俺の愛を奪う度に
俺の命を縮めて行った

俺の歯は何処へ行ったのか
俺の髪の毛は何処へ行ったのか
俺の肩は何処へ行ったのか
俺の胸は何処へ行ったのか
俺のホルモンは何処へ行ったのか
俺の気力は何処へ行ったのか
俺の元気は何処へ行ったのか
俺の皮膚は何処へ行ったのか
俺の筋肉は何処へ行ったのか
俺の肝臓は何処へ行ったのか
俺の心臓は何処へ行ったのか
俺の骨は何処へ行ったのか


『Days』 written by Ray Davies

日々よ有り難う
あの永遠の日々を 神聖なる日々を
君は僕に与えてくれた
僕は日々を思う
僕は一日たりとも忘れはしない 信じておくれ

僕は光を祝福する
君を照らす光を祝福するよ 信じておくれ
君は去って仕舞ったけれど
どの日にでも僕と共に在る 信じておくれ

僕が思い出すであろう人生の全ての日々
善いことと悪いことの違いが判らぬ日々
君は僕の人生を奪った
けれども 僕は解かっていた
君は直ぐに僕の許から去って行くだろうと
それでも構わない
もう僕はこの世界を恐れはしない 信じておくれ

今日が明日になればいい
夜は暗く どうしたって悲しみを齎すだけ

日々よ有り難う
あの永遠の日々を 神聖なる日々を
君は僕に与えてくれた
僕は日々を思う
僕は一日たりとも忘れはしない 信じておくれ

僕が思い出すであろう人生の全ての日々
善いことと悪いことの違いが判らぬ日々
君は僕の人生を奪った
けれども 僕は解かっていた
君は直ぐに僕の許から去って行くだろうと
それでも構わない
僕はもうこの世界を恐れはしない 信じておくれ
日々よ

日々よ有り難う
あの永遠の日々を 神聖なる日々を
君は僕に与えてくれた
僕は日々を思う
僕は一日たりとも忘れはしない 信じておくれ

僕は光を祝福する
君を照らす光を祝福するよ 信じておくれ
君は去って仕舞ったけれど
どの日にでも僕と共に在る 信じておくれ
日々よ


『Misty Water』 written by Ray Davies

真っ正直な人々の街の傍に
暗くて朧げな場所が在る
何もかも霞んでいるから
皆は怯えている
マリアの娘たち以外は
彼女たちは朧げなものを愛する
何もかも美しい
朧げなる朝の煌きの中では

僕は朧げな水が好きだ
僕は霧や霞が好きだ
アン・マリアと彼女の娘たち
彼女たちは朧げな水が好きだ

僕は朧げな水が好きだ
僕は霧や霞が好きだ
アン・マリアと彼女の娘たち
彼女たちは朧げな水を啜る

マリアは美人じゃないけれど
彼女は僕の夢の女性なんだ
だって僕は朧げな 絹のような
スクリーンを通して彼女を見るから
百聞は一見に如かず
けれども僕は自分の目を信じられない
何もかも美しい
朧げなる楽園では

僕は朧げな水が好きだ
僕は霧や霞が好きだ
アン・マリアと彼女の娘たち
彼女たちは朧げな水が好きだ

彼女たちは朧げな水が好きだ
僕は霧や霞が好きだ
アン・マリアと彼女の娘たち
彼女たちは朧げな水を啜る

僕は朧げな水が好きだ
僕は霧や霞が好きだ
アン・マリアと彼女の娘たち
彼女たちは朧げな水が好きだ

彼女たちは朧げな水が好きだ
僕は霧や霞が好きだ
アン・マリアと彼女の娘
彼女たちは朧げな水が好きだ

僕は朧げな水が好きだ
僕は霧や霞が好きだ
アン・マリアと彼女の娘たち.......


『King Kong』 written by Ray Davies

俺はキング・コング 身長は10フィート
大きな銃を六丁持っている 皆怯えている
俺はキング・コング 水素爆弾を持っている
俺はお前の家を吹き飛ばせるんだ 気を付けろ

誰もが権力を求めている
誰もが名声を求めている
誰もが金銭を求めている
ラララララ キング・コング キング・コング
ラララララ
小さな奴は弱い 大きな者は強い
誰もがキング・コングに成りたがっている oh yeah

俺はキング・コング 金は腐るほどある
俺の遣り方で誰でも買ってやる
俺はキング・コング 大きくて強い
俺はお前の家を吹き飛ばせるんだ 気を付けろ

誰もが権力を求めている
誰もが名声を求めている
誰もが金銭を求めている
ラララララ キング・コング キング・コング
ラララララ
小さな奴は弱い 大きな者は強い
誰もがキング・コングに成りたがっている oh yeah

俺はキング・コング 身長は10フィート
大きな銃を六丁持っている 皆怯えている
俺はキング・コング 水素爆弾を持っている
俺はお前の家を吹き飛ばせるんだ 気を付けろ

誰もが権力を求めている
誰もが名声を求めている
誰もが金銭を求めている
ラララララ キング・コング キング・コング
ラララララ
小さな奴は弱い 大きな者は強い
誰もがキング・コングに成りたがっている oh yeah


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