『Success Story』 Written by John Entwistle

金曜の晩 家に帰るところ
奴らは犯罪に手を染める筈だ
俺は週末を家で過ごす
俺は時間を最大限に生かす積もりだ
ロックン・ロールの歌手がテレビに出ている
自分の音楽を手放して 宗教を採る積もりだ

自分の魂を救う為にロックン・ロールを棄てたんだって

土曜の晩 バンドと一緒に演奏する
エレキ・ギターを弾く
いつか成功してみせる
スーパーな胡散臭いスターに成るんだ
でっかい派手な自動車と家を
オカンの為に手に入れる
もうじき一旗上げる
だって俺も21歳だからな

まるで舞踏会に行けなかった時の
シンデレラみたいだ
陰の声が囁く:
「私奴は貴方様の妖精マネージャーで御座います
 貴方様はカーネギー・ホールで
 演奏なさることでしょう」
定職を棄てよう
憧れの男に成る為に
ギターを打ち壊せば 大儲けするかも知れない

週末が待ち遠しい
俺は幾つか一夜限りの興行をする
儲けの六割は税務署へ 一割はバンドへ
スタジオに帰る
最新のナンバー・ワン・ソングを拵える為に
二百七十六回 録音
知っているだろう これは楽しかった

月曜の朝 たった今家に帰って来たところ
六時で小鳥が囀っている
飲み物が欲しい 汗で服が濡れている
おお 未だ耳鳴りがする
ロックン・ロールの歌手が
ノリノリでテレビに出ている
奴は嘗て牧師だったけれど
今はメジャー・キーで歌っている

新しい宗教に宗旨替えしたんだって


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