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John Entwhistle


The Who の「リードベーシスト」
(リードベースと言ってもバンドの中にベーシストは一人だけですが)

ジョン・エントウィッスルは私のフェイバリット中のフェイバリットプレーヤーで
現在私のプレイスタイルであるプレシジョンベースを歪ませてピックで弾く素晴らしさを
教えてくれた偉大なプレーヤーです。

もっともジョン・エントウィッスル自身はプレジョン+ピックというスタイルでプレイしていたのは
The Who 初期の頃だけで、中期からは色々な変形ベースに指引きというスタイルになっています。

The Who が好きだからジョン・エントウィッスルが好きなのか?
ジョン・エントウィッスルが好きだからThe Who が好きなのか?

自分でも よく解らないのですが、高校生の時にThe Who のライブアルバム
「Live at Leeds」に収録されている「Young man blues」を聞いた瞬間
あまりのかっこよさにメタリカやラウドネスをしか聞いていなかった
私の心は180度方向転換させられちゃいました!


The Who は1965年「アイ・キャント・エクスプレイン」でデビュー!
当時イギリスはビートルズ一色で The Who もデビュー当時は
マッシュールムカットに正装姿、黄金期と呼ばれる 69〜71年頃から
The Whoを知った人間が、当時の映像を観ると ちょっとしたチン問屋の様に映ると思います。

同年11月「マイ・ジェネレイション」が全英チャート2位のヒット!
この「マイ・ジェネレイション」40年も前の楽曲というのに
ベースソロが入っている!しかも、信じられないテクニックと音色
とにかく歪みまくりなんです!


音色といい、フレーズといい派手なのですが、
ステージでは微動だにせず ジッと構えてプレイに徹している
以前、ジョン・エントウィッスルのインタビューで
何故ステージでは動かないのですか?という質問に対して


「少しでも角度が変わるとハウリングを起こしちまうんだよ!」


そうえば、元ローリングストーンズのベーシスト、ビル・ワイマンは
ジョン・エントウィッスルの事を下記のように述べていました。


「私生活では最も静かな人物であるが、ステージ上では最もやかましい人物である」


ジョン・エントウィッスルは自分の事を「リードベーシスト」と言うだけあり
ギターリストの様なプレイをし続けている、デビュー当時から
歪んだベースに速弾きベース、同年代のビートルズが
「イェスタデ〜」なんて唄っている横で
ズボボッーガッピッーー!!と弾き倒している彼のベースは
ちょっとしたギャングのようです、、、
ちなみに見た目はマフィアのようです。


デビュー当時から彼のベースは世界的に定評があり
プロ・アマ問わず影響を与えた人は数多いと思います。

40歳を過ぎてからタッピングを覚えて
超絶プレイを披露したり、スラップのような奏法で
曲のアレンジにパンチをくれてやる部分、
以前見たライブビデオでは、ベースソロのコーナーで
ベースのヘッドとブリッジの部分に小型カメラを付けて
左手や右手をしっかり写させるという、、、
ライブ教則ビデオなんだかのような物がありました。


1965年のデビュー以来ビートルズとは違うジャンルとして世界的に
影響を与えてきた彼らですが、1978年9月7日 キース・ムーン(Ds)が
アルコール中毒を治療する為の薬の過剰摂取により他界。

その後任として元フェイセズのケニー・ジョーンズ(Ds)
ジョン “ラビット” バンドリック(Key)を迎え活動を続行したものの
バンドとしての勢いの衰えは否めず、1982年にライブバンドとしての解散ツアーを行った。

1985年のライブ・エイド・1988の英国レコード産業協会のライブ演奏のために
単発の再結成がなされたのち、1989年に結成25周年記念ツアーが行われた。
この時ドラムをサポートしたのは現在TOTOのメンバーでもあるサイモン・フィリップスである。

1996年本格的なツアー活動を再開!
この時のサポートメンバーは元ビートルズのリンゴスターの息子ザック・スターキーが担当し
、 サイドギターに ピート・タウンゼント(Gt)の実弟である
サイモン・タウンゼントが担当する。

2001年グラミー賞特別功労賞を受賞!同年アメリカ同時多発テロ事件被害者のための支援
コンサートとして米マディソン・スクエア・ガーデンで行われた
「ザ・コンサート・フォー・ニューヨーク・シティ」に出演。
しかし、ジョン・エントウィッスルが The Who としてのアメリカで最後のライブ演奏になった、、、

2002年 The Who 北米ツアー初日、ラスベガスでのライブ前日に
コカインの摂取による心臓発作が原因で急死した、、、


キースムーン(Ds)の早すぎる死、、結局メンバーの中で一番早くドラマーの元へ逝ったしまったのは
ベースのジョン・エントウィッスルだったというのも 何か運命めいたものを感じてしまいます。

The Who のリズム隊がこの世にいなくなった現在 The Who は
ピノ・パラディーノ(Bs)とザック・スターキー(Ds)をサポートメンバーとして活動しています。